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奈良・五條の町並みと幻の絶景鉄道「五新線」【奈良県・五條市】

五條市は奈良県の南西部にある人口3万人程度の小さな町ですが、吉野川(和歌山県では紀の川)流域に位置し、また吉野山地への入り口となる場所でもあったことから、大和国と紀伊国を結ぶ交通の要衝として古くから栄えてきました。

江戸の昔より旧紀州街道沿いの町として栄えていた五條新町通りは、重要伝統的建造物保存地区に指定されていて、往時をしのばせる歴史的建造物がたくさん残っているので、その町並みを見に行ったところ、幻の鉄道路線跡があることを発見したのでした。

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さすがNARA!額田王ラッピング列車?

五條に向かうためJR和歌山線に乗ると、なんと鮮やかなラッピング列車がやってきました。

「旅万葉」とかいうしぶーいヘッドマークがついてまっせ・・・

『大和は国のまほろば』だし、あをによし奈良も、たらちねの母も、つるハゲの父も、みんなこの沿線ですからわかりますよ、その趣旨は。
しかしいくらなんでも額田王(ぬかたのおおきみ)は列車のラッピングとしては渋すぎけりかり 天の香久山って感じだろう。

五条までの車内では、お経のように抑揚のない万葉集の歌が、テープレコーダーから繰り返し流れていて、乗客は全員催眠術にかかったように眠りこけていました・・・・・・(ウソです)

そしてJR五条駅に到着(町の名前は「五條」ですが、駅名は「五条」です)。

五条駅は高台にあるのですが、五条の町は吉野川の河岸平野沿いに広がっていますので、町中へ向かうには下り坂となります。

なんかいい感じの看板たち。

坂の下まで降り、大和街道を西へ。本陣の交差点で南に折れて五條新宮道路に入るとすぐに現れるのが、栗山家住宅

江戸時代初期の慶長12(1607)年築で、建築年代の判る民家では日本最古のものといわれていますが、現在も住居として使われているため、中は非公開となっています。

ちょうどその時、このバスがやってきました。

みなさん、ご存知ですか?
このバスは高速道路を使わない路線では、日本一の走行距離を誇る路線バス、八木新宮特急バスです。

奈良県の近鉄八木駅から和歌山県の新宮駅まで全長166.9㎞、停留所の数は167、所要時間6時間30分というスケール。
途中、日本一大きな村といわれる十津川村世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を通り、上野地では谷瀬の吊橋と呼ばれる名物橋を渡れるよう、20分の休憩もあります。

僕も以前に一度、新宮からこの五條まで乗ったことがありましたが、谷あいの絶壁を這うような道もあり、スリル満点だったことを覚えています。ちなみに高いところは大の苦手なので、谷瀬の吊り橋は見にさえ行きませんでした。。。

さすがにGWなので、お客さんも結構乗ってますね。

古い町並みの残る新町通り

栗山家住宅のすぐ先、新町口の交差点から先が、いよいよ新町通りの入り口となります。

五條の新町通りは、江戸時代の旧紀州街道の景観を残す街並みが残っており、宿場、商業のまちとして発展した往時の栄華をしのばれます。

新町通りのシンボルだったのは鉄屋橋のわきにある「一ツ橋餅店」
昔ながらの手作りで素朴な味に人気があって、よく夕方には売り切れてしまったそうですが、このお店2018年に惜しまれながらも閉店してしまったそうです。

このあたりはよくロケにも使われるようですが、確かに絵になる一画、という感じでした。今は建物はどうしてるのかな?

一ツ橋餅店の先あたりが新町通りの古い町並みが一番美しく見えるポイントとなり、しばらくの間、両側に古いお屋敷が続きます。

五條には細い路地もたくさんあって、それがまたいいんです。

そんな通り沿いの路地の数か所から、南の吉野川畔に出られるようになっています。

新緑の時期には、紀伊や吉野の山々を背に、河川敷に建てられたたくさんのこいのぼりが泳いでいます。

この吉野川は、和歌山県に入ると紀ノ川と名前が変わります。
紀ノ川のほうが名前は売れてますね。

古い町並みに突然現れる、幻の鉄道橋梁跡

新町通りをさらに進むと、突然、異様な建造物が現れます。

こうして街道をまたぐように巨大な鉄道のコンクリート橋梁が横切り、その先は宙に消えています。

これは幻の鉄道、と呼ばれている「五新鉄道」の建設途中で取り残された工事跡。

名前の通り、この「五」條と和歌山の「新」宮を結び、紀伊山地を縦断する長大山岳路線として計画されていましたが、紆余曲折あり、結局はここを列車が一度も走ることなく廃墟となった路線なのです。

区間の途中までは跡地の一部をバス専用道路として整備し、路線バスが走っていましたが、現在はそれも廃止されてしまい、この先をたどるのはなかなか難しいようです。

開通していれば、さっき見た日本一長い路線バス、八木新宮特急バスと似たようなルートを通る予定だったのでしょう。
そう考えると、もし実現していたら世界遺産の山々や素晴らしい渓谷を眺めながら走る絶景鉄道路線になったかもしれません。

吉野川の河原には、紀伊山地の深い山塊をバックに鉄橋の土台となるはずのコンクリートがポツンと残されていました。

残念ですね。一度乗ってみたかったです。

<2015年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください

五條の基本情報

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