最近、給水塔マニアという人々が存在するのだという。
僕は特にそーゆーひとではないけど、昭和の香りのする団地とかマンションは前から好きだったし、そういう場所には給水塔が建っていることも多かったので、彼(彼女)のことは身近に感じる存在ではありました。
そんなあるとき、散歩の途中でイカした給水塔を発見したり、給水塔に関する記事を目にしたことが重なって、うっかり彼(彼女)に興味が湧いてしまったのです。
そういえば今の家からそう遠くない場所にある多摩川住宅が給水塔の聖地だって聞いたことがあったな。ちょっと行ってみようかな。
給水塔とは?
給水塔とは、給水システムに充分な水圧を与えるために設けられた巨大なタンクである。産業革命期に多数の給水塔が建設され、そのうちいくつかは現在でもランドマークやモニュメントとして残されている。
Wikipedia
簡単に言っちゃうと、よく古い集合団地の中にわりとぼーっと建っている、コンクリートとか鉄鋼製ののっぽの塔のことですね。
でもこれ、今や昭和の遺物。最近は給水塔を使わない給水システムとなり、団地の建て替えとともに急速になくなりつつあるようです。
僕は古い団地とかがわりと好きなので、もちろん給水塔も気になる存在ではありました。
そんな中、給水塔の本を出した人の記事をなにかで読んだあと、たまたま散歩の途中で質実剛健な給水塔を見つけたので、今まで以上に給水塔が気になってきました。
そんでもってこの本を書いた人が立ち上げた「日本給水党」のブログをみてたら、なんだか急に給水塔見に行きたくなっちゃったのです。
聖地、多摩川住宅
僕の家からわりと近く(自転車で行けるレベル)、東京の調布と狛江にまたがる「多摩川住宅」という巨大な団地は敷地内に5本の給水塔が立ち並ぶ聖地なんだそうです。
そんなわけでとある夏の日、自転車を借りて行ってみたのです、多摩川住宅へ。散歩の途中にちょっと寄るとかじゃなくて、給水塔を見るためだけを目的に。
多摩川住宅はイ~ホ号棟とト号棟の計6地区に分かれていて、ト号棟以外の各地区に1基ずつ、計5基(基という数え方なんですね)の給水塔があります。
僕が最初に向かったのは、写真地図の左上の「ハ」号棟給水塔。というのも、なぜかここだけGoogle Mapに出てきたのです。
団地棟が建ち並ぶ中を通り抜けると、色っぽいアートが「ようこそ迷宮へ!」と出迎えてくれているようにも見えます。
そして姿を現したのが、本日1基目の給水塔。
これは「とっくり型給水塔」と呼ばれているようで、途中にくびれがある女性的な給水塔。
なんだかいろいろ色っぽいです、多摩川住宅。
この給水塔の隣のブロックにある「調布多摩川幼稚園」。
多摩川住宅は巨大団地なので、敷地内に幼稚園(保育園?)も2つ3つありました。後ろの給水塔、わりとシュール。
紛らわしいぞ、都営染地3丁目アパート給水塔!
あまり地図も確認しないまま、次の給水塔を探してブラブラ歩いていると、団地の外に出ちゃいました。
と、目の前にまた別のタイプの給水塔が見えてきました。
これも多摩川住宅の給水塔の中の1本なのかと思っていたら、実はこれ、都営染地アパートという隣の団地の給水塔でした。
このタイプ、どうやら「円盤型」と呼ばれる型のようです。
そんなこと言ってるとマニアみたいだけど、マニアじゃないから。
でもこれもすらっとしててカッコいいですね。色白で足が長くて、30年前の僕みたいです(えっ?
多摩川住宅給水塔ラッシュ
再び多摩川住宅の敷地内に戻って東へ進みます。
「ハ」号棟だけが少し飛び出た形になっていましたが、ここから先はイ・ロ・ニ・ホ・ト号棟が並び、給水塔も密集地帯となります。
そしてこの昭和感!
なんか今にもゴジラがあらわれて、団地を破壊しそうですね。
多摩川住宅内の5基の給水塔は全部同じタイプのようです。
面白かったのは、給水塔と団地内の造形物とのコラボレーション。
多摩川住宅内には公園もたくさんあるので、さまざまな遊具とのコラボも楽しめます。
そしてたいていゆるい。
だんだんここが「聖地」と言われるのがわかってきたぞ。
しかもこの団地自体もカッコいいのです。もともと僕は給水塔マニアというより、団地マニアに近いのです。
どうみてもこれ、カッコいいですよね。
多摩川住宅給水塔、聖地という名に恥じぬ素晴らしい場所でした!
<2021年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
多摩川住宅への旅
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