新潟県上越市の高田はかつて藩庁がおかれ、城下町として栄えた町。同じ上越市でも交通の要所である直江津は昔からなじみがあったのですが、内陸にある高田のことはあまり気にしてなかったのです。
ところがこの高田、行ってみたらなかなかシブい町で、なおかつ春の高田城は日本3大夜桜とも言われているだそう。
そんなわけで1回目は高田の町並み歩きに、2回目は春の夜桜を見に行ったときのお話です。
高田城を模した「高田駅」
かつてJR信越本線が走っていた高田ですが、北陸新幹線開業に合わせて第3セクターの「えちごトキめき鉄道」の駅となった高田駅。
高田城を模した駅舎が特徴的ですね。
あ、今、駅舎と言いましたが、正確にはこのお城みたいなのは駅舎ではなく、町並み整備の際に作られた駅前の通路を覆うアーケードなんだそうです(駅舎とは若干離れています)。
高田はかつての城下町で、「雁木づくり」という雪国特有の雪除けの屋根のついた通りが残る町なんだそうです。
駅前の商店街は、近代的なアーケードになっていますが、一歩裏道に入るとこんな感じ。
おおお、なかなかいい感じじゃないの、雁木づくり。
雁木づくりの町並みと高田世界館
着いたときは夜だったので、翌朝あらためて高田の町並みめぐりをすることにしました。
雁木づくりの旧商店街を進むと現れるのが「高田小町」。
ここは明治時代に建築された町家「旧小妻屋」を再生・活用した施設で、 高田の町家の特徴である吹抜けや土蔵を見学できるところ。
その向かい側にあったのが「高田世界館」。
高田世界館?何の施設だ?と思っていたら、なんとここは今年で107歳の、現存する日本最古の映画館なんだそうです。
明治期の洋館の佇まいや超レトロな映写室が残っていて国の登録有形文化財や近代化産業遺産にも指定されています。
もちろん今も現役で活躍中。
この日はハイジとかローマ法王になるまで?とか5本の映画を上映予定とのこと。
時間があれば入ってみたかったなあ。
駅の南側には高田の夜の繁華街がありますが、ここも雁木づくりのアーケード。
スナックニューひめ。ここにも入ってみたかった・・・
同じ雪国の、青森の黒石に「こみせ通り」というやはり雪除けの木造アーケードがありますが、高田のほうが町の規模が大きいですね。
旧日本陸軍の旧師団長官舎。ここも高田の町並みめぐりでは必ず紹介される名建築です。
ずっと降り続いていた雨もいったん小降りになってきたので、高田城址公園まで行ってみることにします。
高田城は桜の名所。ここはまたいつか桜の季節に来てみたいですね。
・・・ということで翌年の春、さっそく再訪したのです。
高田城の日本3大夜桜
そんなこんなで、5か月ぶりに高田を再訪。
日本三大夜桜、高田の桜の最盛期は、本来毎年4月の中旬。
その時期は大変な賑わいになる、と聞いていたので、今年は4月14日の土曜日あたりがピークだろうとホテルも花見のための桜子も押さえて、準備万端、レッツラゴー!状態でいたのでした。
ところがそういうときに限って桜前線がどーもおかしい。
東京だと卒業式の頃にはもう桜が咲き始めちゃって、入学式には「しづこころなく 花の散るらむ」的な感じ。
現地の桜子からの情報も、いやん早すぎる(桜が)、とか、もっとゆっくり(桜が!)、とか、なんだか昔聞いたことがあるようなレポートばかりだったので、もちっと我慢しろ、桜!と願っていたのですが、追い打ちをかけるように当日は春の嵐か?みたいな天気予報。
・・・・・でもまあ予定通り行ってみましたよ。
どんな奇跡があるかわからないし、旅に出てみなけりゃ何もはじまらないしね。
そんなわけでホテルにチェックインして、最盛期に運行される駅前と高田城を結ぶシャトルバスの乗り場を聞いたら、今年はもう終わり、とか言われちゃうし。
しかたなく暴風を避けるように、できる限り雁木通りのアーケード街を進んで約20分、ようやく高田城址公園に到着。
お、遠目に見るとなんかちょっとピンクっぽいぞ。
おおお、けっこう残ってんじゃん!
ここは「さくらロード」とよばれる城址公園内の一画で、桜並木がライトアップされている場所。
でもよく見ると多分に照明の色に依存しているような気がしないでもありません。
これとか完全に若芽が伸び始めてるしね。。。
でもまあ、想像よりサプライズさせてくれたからよしとしましょう!
ただ、メインとなる高田城三重櫓のまわりですが、このあたりは残念ながらもうピンクのピの字もありません。
でもライトアップされた三重櫓はなかなか幻想的だったので、これもまあ事前の想像よりはよかった、ということでこの1日をまとめたいと思います。
<2017年11月/2018年4月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
高田への旅
今回僕が泊まったホテルです
コメント