岩手のソウルフードといえば、盛岡のじゃじゃ麺や冷麺や、わんこそばと有名なものがたくさんありますが、ぜひ行ってみたかったのが盛岡の福田パンと花巻のマルカン大食堂。
僕の知人のライター女子が絶賛おすすめしてたのがこの2つだったのですが、「食の嗜好に関しては日本一女子力が高いナイスミドル」と言われている僕にとって、スイーツとかコッペパンのソウルフードとか言われたらスルーするわけにはいかないのです!
盛岡のソウルフード「福田パン」
盛岡の福田パンは、手作りコッペパンにクリームやジャム、その他いろんな具材をその場でぬったりはさんだりしてもらうタイプのパン屋さんなんですが、こういうタイプ、最近は首都圏でも人気のお店が増えてますね。
学生時代、盛岡に住んでたという食いしん坊女子ライターのろぼたんが
ここはいい、すごくいい、このパンを食べずしてパン好きのナイスミドルなんて名乗ったら私が許さなーい!
というほど強く推奨していたので、チャグチャグ馬コのお祭りを見に行った時、お祭りの休憩の最中に寄り道して行ってみたのでした。
ちなみにろぼたんの記事はコチラ 👇
福田パンの本店は盛岡駅から20分くらいの住宅地の中にあるのですが、お店の前まで行ってみるとこの行列。
これ、店内にもたくさん並んでるんですよ。
注文してから手作りするので、この感じだと結構な時間がかかりそう。
チャグチャグ馬コの行列が、盛岡市街の手前で20分間の休憩をしてる途中に抜け出してきたのですが、このまま待ってると市街の行進に間に合いそうもありません。
土曜の昼間じゃ、確かに時間が悪かったな。
残念だけど次の機会かな。
福田パンは盛岡駅構内にも店舗が!
実はこの福田パン、盛岡駅の構内にお店があるのです。
この時はそれを知らずに結局食べられなかったのですが、その後「盛岡駅構内でも買える場所がある」と聞いたので、別の機会に盛岡に行った時に立ち寄ってみました。
場所は盛岡駅の2階にある「イワテテトテト(iwate tetoteto)」の一画。
本店のように注文を受けてからつくるパターンではありませんが、あんバターコッペパンといった定番からコンビーフたまご的な総菜系も揃ってましたよ。
福田パンの無念を、マルカン大食堂で晴らす
そんなわけで、チャグチャグ馬コを腹をすかせたまま見届けて、花巻に、向かいました。
恥ずかしながら花巻、ちゃんと駅を降りてこうして外に出るのはほぼ初めてです。
駅前のスポーツ店に(当時まだ日本にいた)大谷くん。
そうだよな、花巻といえば大谷翔平だよな。
ところがどっこい、その横には(当時)我がライオンズの菊地ゆーせーも!
そうそう、雄星だって今や押しも押されぬパ・リーグのエースだからね。
そんな2人が輩出した花巻東高校、スゴイなこうしてみてみると。
が、一歩駅前を出ると花巻中心商店街もこんな感じ。
さたでーあふたぬーんやで、今!
なぜこんな花巻くんだりまで来てシャッター商店街をさまよっているかというと、今回の目的地がここなのです。
いかにも典型的な「ザ・閉店した地方百貨店ビル」そのものですね。
ここはかつて花巻のランドマークであり市民の憩いの場であったマルカン百貨店というデパートだったのですが、高齢化・過疎化による地域経済衰退や耐震性の問題で2016年、43年の歴史に幕を降ろしました。
このマルカンデパートの食堂は、昭和の高度成長期に家族みんながハレの日に笑顔でやってくる、古き良きデパート食堂を最も色濃く残す場所として花巻市民はもちろん、全国でも知る人ぞ知る人気のお店で、僕の行きたいところリストにも入っていたのでした。
しかしデパートの閉鎖とともにもちろんこの食堂も閉店となったのですが、地元の高校生による存続署名活動をきっかけに花巻の若手経営者たちが動かされ、多くの人たちのクラウドファンディングの協力によって「マルカンビル大食堂」として見事復活したという感動のストーリーがあるのです。
結局僕が行かないまま閉店してしまったマルカンデパート大食堂ですが、見事復活。
うん、これはやっぱり行かなくちゃ、と思わせてくれたのは、これもライター仲間の苺子さんのこの記事でした。
僕のこのあとの文章なんて、この記事を読んでもらえばもう見なくてもいいくらい、マジで素晴らしい作品なので、これ、ぜひ読んでほしい。
いざ、マルカン大食堂ソフトクリーム!
さて、マルカンビル大食堂。
百貨店自体は閉店してしまったので、1階フロアに地元のテナントが何軒か入っている以外は空いているようですが、いざ、6階へ。
レトロな食品サンプル。
しかもやっす!
そしてここの名物といえば、(当時)なんと180円、高さ25cmの10段ソフトクリーム!
なんかあまりにも腹減りすぎたのか、それとも馬コと一緒に20キロ近くも歩いたせいで疲れすぎてるのか、あんまり食欲がなくなってたので、このソフトクリームとお口直しのホットコーヒーを注文します。
広ーい店内は500席以上あるそうですが、午後3時にしてはかなり賑わってると思いませんか?
・・・・・待つこと10分くらい。
やってきました10段ソフトどーー--ん!
箸で食べるのがマルカン流、ということでやってみましたよ、食レポ!
この10段ソフト、食っても食ってもなかなか減らないので、だんだんまわりが溶けてきます。
そこで、隣りのテーブルで向かい合ってソフトクリーム食べてる地元の親子をマネて、箸でまわりをすくいながら食べてみました。
おおお、ジェラートになったぞ!
さすがマルカンソフトクリーム。一粒で2度おいしい!
しかし実際にこのソフトと格闘してみんなが箸で食べる理由がわかりました。
これ、相当バランス感覚がよくないと、手で持っては食べられないっす。
でもみんな本当に楽しそう。
マルカンレストラン、復活おめでとう!
ひとりソフトクリーム食べてると寂しくなっちゃうくらいの幸せそうな空間でした。
うーん、今回はダメだ。
何を語っても苺子さん以上のうまい表現が見つからないよ。
帰りに1階のテナントをのぞいてみると、素敵なTシャツを発見しました。
娘へのお土産に買っていこうかと思ったけど、このTシャツに刻まれている物語の素晴らしさは彼女にはまだきっとわからないかな。
<2018年6月訪問>
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