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世にも奇妙な極彩屏風絵「土佐赤岡の絵金祭り」【高知県】

土佐の旧赤岡町(現香南市)に「絵金祭り」という一風変わったお祭りがあります。

絵金(えきん)とは、幕末から明治にかけて土佐で活躍した絵師、金蔵という人物の略。

この絵金の描く絵は世にも奇妙なおどろおどろしい芝居絵。

赤岡には数多くの絵金の屏風絵が残っているのですが、次第に損傷が激しくなっており、普段は現状維持のため専門の収納庫に保管され、年に一度、7月の第3土日曜の夜のみ公開されるのです。

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絵金蔵と弁天座

土佐の赤岡、と言われて「あー、よく知ってるよ」という方は、高知の出身か、よほどの旅の達人か、と思われます。

僕も、そういえば昔、「土佐くろしお鉄道」で室戸から高知へ向かう途中に、通ったことがあるかなぁ、くらいの感覚でした。

赤岡は高知から土佐くろしお鉄道の快速に乗って約30分、太平洋に面した小さな町。小さいというのはけっしてたとえではなく、合併前は本当に日本で一番面積が小さい自治体だったそうです。

駅のマスコットは、なんと「えきんさん」じゃないですか!

このマスコットは、高知出身の故やなせたかしさんが生前に作ったもので、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の全駅には、やなせ作のマスコットがあり、この赤岡駅にはそれが一堂に会しているということでした。

駅から5分ほど歩くとすぐに赤岡の市街地となります。
赤岡の町の中心にあり、シンボルでもあるのが「絵金蔵(えきんぐら)」

絵師金蔵はもとは土佐藩の家老桐間家の御用をつとめる狩野派の絵師でしたが、贋作の罪に問われ職を失い、城下を追放されてしまいます。その後、おばを頼ってやってきたこの赤岡に住まいを移し、当時の豪商に人気の高かった「芝居絵」描き、町絵師としてその才能を存分に発揮したのでした。

ここはその絵師金蔵のミュージアムのような施設で、絵金の屏風絵を収蔵して管理していると同時に、絵金に関する様々な資料が展示してある場所です。

絵金蔵の向かいにあるのが弁天座

弁天座は明治の頃、赤岡町の旦那衆がお金を出し合ってつくった芝居小屋。

一度は閉館したのですが、絵金文化を核とした街づくりの一環として、平成19年に復活。回り舞台や花道、枡席などもある本格的な設備を備えた芝居小屋として地域のイベントや文化サークルの発表会、大衆演劇や映画などの興行で使われているそうです。

毎年、絵金祭りの期間には、土佐絵金歌舞伎として、地元有志により絵金の芝居絵に描かれている芝居が演じられます。

入場無料(ただし文化保存募金としてパンフレットを500円で販売)のため、館内は満員。

まあ、内容的には田舎歌舞伎の域を出ませんが、こんな小さな町でこうして自主的に文化継承しているのは大したもの。

個人的には右端の太鼓の御姐さんがなかなかいい味を出していると思いました

絵金の芝居絵屏風とは

夕刻近くなると、この小さな町もだんだんと賑わってきます。
見てください、この人出。

夕刻18時になると、絵金の残した芝居絵屏風23点が、こうして町なかの所蔵家の軒先や土間に並び、展示されます。

展示画の前には必ず火の灯った蝋燭があります。

夕方、まだ明るいうちはそれほどでもないのですが、夜が更けて町じゅうが闇に包まれると、この蝋燭の火が、土佐赤岡の夏の世に独特の世界を創り上げるのです。

古い町家の軒先に、こうして23枚の芝居絵が飾られています。

おねーさんが、芝居絵の解説をしてくれている場所もありました。

夏の遅い夕暮れがやってくると、ここからが本番です。

ロウソクの炎に浮かぶ極彩の屏風絵

絵金祭りのハイライトは、夜。
蝋燭の灯りに照らされて、闇の中に浮かび上がる極彩色の芝居絵を楽しむのが、絵金祭りなのです。

絵金の芝居絵で特に多用されているのは、“血赤”と呼ばれる強烈な赤。

彼は高価な水銀からとれる朱色を使ってこうしたおどろおどろしい「血赤」を描いたのだと言われています。

しかしこの血赤が、当時の庶民に邪気を払う魔除けの色として受け入れられたため、絵金は一躍人気の絵師となり、数多くの作品ができあがったのでした。
当時の豪商たちは、絵金の描く芝居絵を魔よけとして、こうして店先や土間に飾っていたのだそうです。

絵金祭りは、そうした当時の土俗信仰を現代に再現したものなんですね。
だからでしょうか、そこらへんのとってつけたような祭りとは、なんだかまわりに漂っている「気」が違うような感じなのです。

こんなふうに闇の中、蝋燭の灯りで芝居絵が浮かび上がっています。

炎の向こう、かすかに浮かび上がる少女と口元から流れる血赤。
これはこれで迫力があります。

これぞ、絵金、というひとコマ。
蝋燭も迫力ある溶け方をしています。

絵金祭りの写真撮影にはルールがあります。
それは、フラッシュをたかないこと。

もちろんそれは芝居絵がこれ以上劣化しないための措置だとされていますが、そのおかげか人ごみのわりには炎の向こうに浮かび上がる異世界を、静かに味わうことができました。

<2015年7月訪問>  最新の情報は公式サイト等でご確認ください

土佐赤岡の絵金まつり基本情報

土佐赤岡絵金祭り 公式ウェブサイト
絵金祭りとは、高知県香南市赤岡町本町・横町商店街にて毎年7月の第3土・日曜日に開催されるお祭りです。町内の須留田八幡宮で行われていた神祭にならい、幕末の絵師金蔵、通称絵金の芝居絵屏風23点を商店街に並べながら、さまざまな催しを実施しております。

土佐赤岡絵金まつりへの旅

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