「星の砂」といえば沖縄を代表するお土産のひとつ。
特に、ほんのり好意をいただいている異性に、さりげなく思いを伝える小物としては世界でも3本の指に入る秀逸なグッズだと言われています(風祭恋愛告白研究所調べ)。
西表島の「星砂の浜」は、その名の通り、星の砂が海岸で見つけられる場所のひとつ。
そんなわけで、いつかやってくるかもしれない淡い恋の告白のために、全力で星の砂を探しに行ったお話です。
西表島「星砂の浜」
星の砂とは本当の砂ではなく、原生生物である有孔虫の殻のこと。その形が星のように幾何学的な形状であるため、星の砂と呼ばれています。また太陽の形をしたものは「太陽の砂」とも呼ばれています。
沖縄では西表島の「星砂の浜」や竹富島のカイジ浜などで見られるのですが、西表島をバイクで走っていると、どうやら近くに星砂の浜があるらしいことに気づきました。
星砂の浜、というからにはそこではきっと星の砂がザクザクとれるに違いありません。
ほら、南の島からの贈り物だよ。
今度は君と一緒に探せるといいな。
とか言いながら全国35万人のファンい手渡すお土産がタダでがっぽがっぽ手に入るだろう・・・
そんな期待を背にバイクも元気いっぱい!小高い丘をぐんぐん登ります。
おおおおお、着いたぞ、星砂の浜!
いかにもお宝がザクザクまかれてそうないいビーチ!
ということで、さっそく砂をすくってみます。
どこにあんねん、星の砂!
星砂の浜は、観光地として多くの人が訪れるようになってしまったため、踏まれて砕けたりして最近は星の砂を見つけにくくなっていると言われています(と、あとから知りました)。
よく探せば、どこかにあるのかもしれないけど、僕にはぜんぜん見つかりません。
でもまあ、ビーチはきれいだったからいいか、と思って駐車場に戻ると、すぐ横に星の砂を売る無人の露店がありました。
買えるんだな。
買った方がいいかもな。。。
買っちゃおうかな。。
いや、ダメだ!
買った砂で愛を語るなんて、日本に恋する伝道師にはできない!
(日本に恋するのとはあんま関係ないけど・・・)
ということで、心を鬼にして次の場所へと向かったのでした。
※ちなみに国立公園のため、星の砂は持ち出してはいけないことも知りました
由布島の水牛数珠つなぎ
星砂の浜を出て大原港に戻る途中、西表島で有名な見どころのひとつ、由布島のすぐそばを通りかかりました。
由布島は西表島の沖合500mほどの場所に位置し、島全体が亜熱帯植物園になっている周囲約2kmの小さな島。
島全体が砂でできていて海抜は1.5m、西表島からは遠浅の海でつながっていて、満潮でも1mほどしかないので、水牛車で海を渡っていけることで知られています。
え、なんか水牛車多くないか?
僕のテキトーな、なんとなくのイメージは、こんな感じだったのです。
1台の水牛車が、三線の音とともにのんびりと海を渡ってくる・・・みたいな。
しかし、実際はこんな感じで、わりと数珠つなぎ状態。
たまたま大型バスの団体が2つ3つ重なってたのかもしれませんが、なんとなく乗る気失せてしまったので、今日はスル―することにしました。
ま、このあと行く竹富島にも水牛くんはいるしね。
西表野生生物保護センターのイリオモテヤマネコ
西表島を走っていると至るところにこんな感じの道路標識が現れます。
そう、イリオモテヤマネコに注意!の看板ですな。
奄美大島のアマミノクロウサギに注意、兵庫・豊岡のコウノトリに注意、北海道の牛に注意、そして新宿歌舞伎町のシンジュクヤマネコに注意、の看板と同じですね。。。
そんなわけで、西表野生生物保護センターというところに、イリオモテヤマネコに会いに行ってみました!
西表野生生物保護センターは、イリオモテヤマネコの保護活動の拠点として整備された施設で、西表島の自然についての展示を通じて島の野生生物や自然環境保全への理解や関心を深めることができる場所。
おおお、いたいた!
絶滅危惧の希少生物のわりに意外に簡単に会えるんじゃん!
・・・と思ったらはく製でした。
イリオモテヤマネコは当時(2019年)約100頭程しか生息しておらず、そのすべてが野生のため、西表島に住む人でもめったに目にすることがなく、実際は観光に行っても会うことは難しいようです。
ただ、毎年事故の犠牲になる個体も多いため、あのような看板がたくさん立てられているのだと言います。
おにいさん、このへんで屋台村って知ってますか?
行ってみたいんですけど、よかったら連れて行ってくれませんか?
歌舞伎町でシンジュクヤマネコに声をかけられて、24歳だった僕が一晩で20万円を失ったのとは社会的な損失は比べものになりませんので、みなさまもくれぐれもご注意ください。
石垣島の夜散歩
西表島から石垣島に戻って、夜、町なかを散策してみました。
フェリーターミナルの近くの十字路は予想外に都会な香り。
こんなアーケード街まであったのにはびっくりしました。
今や全国どこにでもあるシャッター商店街より、よっぽど活気がありますね。
でもちょっと町はずれに行ったり、裏道に入ると結構いい感じのお店もあります。
「やぎ汁」と燦然と輝く看板につられて立ち止まってみると、八重山そば300円。
やっす!
そして店名は「恋でもなく愛でもないのに なぜか忘れられない栄福食堂」
ん~、カオスですね!
マスターと恋と愛の違いとか、忘れられない夜の話とか語り合ってみたかったんだけど、八重山そば、さっき別の店で食べてきたばっかりでした。
ちなみに怖くて食べられなかったやぎ汁。
ヤギ肉を水と泡盛で煮込んだもので、臭いが強烈で沖縄県民でさえも苦手な人が多いと言われていますが、栄養満点で体にいい伝統料理なんだそうです。
路地で見つけたスナック。
これ、なんて読むんだ?
と思ったら、ネットにもそう思ってた人がたくさんいて、正解は
「かたれグヮ〜」
だそうです。絶対読めない。
石垣では「小」を「ぐゎ~」と読むらしいのですが、「語れ小」意味はまったくわかりません。
ここは80歳のアンマー(お母さん)が1人で切り盛りしているお店で、手羽先がめっちゃうまいらしいのですが、なんだか浴びるように泡盛飲まないと怒られそうなので、怖くて中に入れませんでした。
沖縄の離島は、カオスでミステリアスなところがまだまだ数多く残ってますね。
<2019年2月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
西表島・星砂の浜/西表野生生物保護センターの基本情報
西表島・星砂の浜/西表野生生物保護センターへの旅
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