回転ベッドに鏡張り、ノスタルジックな調度品や淫靡で斬新なデザイン。
古きよき昭和レトロなラブホテルは年々姿を消し、今なお残るものはまさにどれも絶滅危惧種。
こうしたレトロラブホは、地方の郊外にひっそりと残っていることが多いのですが、なんと首都圏の好アクセスな場所にも残っていたのです。
それが千葉県の幕張にある「HOTEL FAMY(ファミー)」。
そんなわけで絶滅してしまう前に突撃してみましたよ、(たぶん)ひとりで!
当初の目的じゃなかった「UFO」もすごかった!
ホテルファミーがあるのは総武線の幕張本郷駅から歩いて10分ほどの場所。
駅を出て、京葉道の高架下を渡ると妖しい一角が広がりはじめ、正面には「ファミー INN 幕張」の文字が見えます。
ん?なんだか古いマンションみたいで意外とふつーな感じだぞ、と思ったのですが、これは(おそらく)同じファミー系列のビジネスホテルのようです。
ラブホの系列ビジネスホテルって実はここ以外にもわりと見かけることがあって、ド派手なラブホと隣接してることが多いのですが、興味ありますよね。出張だったらここに泊ってたかも。
本家「ファミー」はこの先の路地を下って行った場所にあるのですが、もうひとつ気になるブツを発見してしまいました。
カタチのとおりの名前というか、名前のとおりのカタチというか、まあどっちでもいいのですが、それはホテル「UFO」。
めちゃめちゃCOOL!
この円い窓ひとつひとつの中で、宇宙的かつ神秘的な行為が繰り広げられ、まるで無重力状態になったかのような心地よさがそこここに満ち満ちているのかと思うと、ファミー行ってる場合じゃない、と思えてきましたが、ここは初志貫徹して横を通り過ぎます。
・・・といいつつ興味あるのでちょっと門の中まで入ってみました。
駐車場も円いですね。
そしてそれぞれの駐車スペースの横にはお部屋の案内がある、UFO型ガレージラブホですね。
ちなみにお部屋はこんな感じだそうです。
バリバリの鏡バリが宇宙感をよく醸し出してますね。これもザ・昭和遺産ラブホテルです(現在は鏡張りの部屋は風営法で作れなくなっています)。
というか知らなかったぞ、UFO!
宇宙空間で無重力体験ならしてみてもいいわ・・・
とか言ってるセレブ女子を誘って今度来てみたいぞ!
まるでヨーロッパの古城!ホテルファミーへ突入
ということで、すっかり寄り道してしまいましたが、ようやくFAMYへと到着。
ヨーロッパの古城ですね。これはこれで立派!
客室数もめちゃめちゃ多いです。
廊下も大理石チックでエレガントですね。
このファミーには『上質』『ファンタジー』『非日常空間』をコンセプトにした「The Supreme rooms」と呼ばれる特別タイプの部屋があって、そこが人気なのです。
今回はその中でも僕が一番行ってみたかったお部屋、「702号室」が空いていたのです!
ここは江戸なのか、中華なのか、はたまたヨーロッパなのか?
憧れの702号室に入ると、まずはこれ!
ホテル○ークラの中華レストランですか?という重厚さですね。
そして部屋の中に入ると、これ!
WOWWW…中国4千年の歴史&シースルーBath!
これ、シノワズリ(ヨーロッパで流行った中華趣味)ってやつなんですかね?
春 眠 不 覚 暁 処 処 聞 啼 鳥 ・・・・・
思わず漢詩詠んじゃったよ・・・
と思ってたら、突然江戸時代へとワープ!
春眠暁を覚えず・・・とか優雅に漢詩詠んでたつもりなのに、春画で目が覚めちまったぞ!
そしてベッドルームがスゴイ!
驚くのはこれだけではありません。
一番奥のベッドルームもこの702号室の人気の秘密の場所なのです。
かつてゆっくりと回転していたと思われるまあるいベッド(現在は回転しません)。
そして上半分を覆い囲み、すべてをそこに映し出してしまうような十面鏡。
なんというか、背徳感のデパートみたいなお部屋ですね。
とか思ってると、枕元にあるのは、貴族子女のお部屋にあるようなキュートな電話。
ここならお江戸大好き女子でも、チャイナドレス大好き女子でも、マリーアントワネット大好き女子でも誘えちゃいますね!
部屋の明かりを消して上から眺めると、今にも回りだしそうですね。
枕の位置、ちゃんと戻してから写真撮ったほうがいいんじゃ・・・
いや、これ自分で乗っかっただけだから・・・
このホテルファミーは撮影スポットとしても人気で、よくドラマや映画の撮影に使われているのだそうです。
ホテルファミーには「撮影プラン」もあって、僕のように必ずしもそういう目的でなく訪れる人も多いそうですよ。
夕暮れのホテルファミー。
想像以上に『上質』で『ファンタジック』で『非日常』の空間でした。
でもやっぱりこっちも気になるなあ。
<2022年4月訪問> 最新の情報は公式サイト等をご確認ください。
ホテルファミーの基本情報
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