高知県の土佐くろしお鉄道に乗り、列車の車窓に広がる、太平洋の雄大な海岸を眺めるつもりでいたら、なぜか突然切り立った断崖、ではなくて、切り立った道路が見えてきたことはありませんか?
ぬ、ぬゎんじゃ、こりゃあぁぁぁぁぁぁぁ (太陽にほえろのジーパンふう)
警部、これは捜査に行かなくてはいけませんね!
謎の道路の最寄りは土佐くろしお鉄道「夜須駅」
この「切り立った道路」の最寄駅は、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の夜須(やす)駅。
土佐くろしお鉄道は、漫画家やなせたかしさんの故郷の沿線を走るので、各駅にはやなせ先生がデザインしたキャラクターがいます。
夜須駅のキャラは「やすにんぎょちゃん」。
やすにんぎょちゃんのブラになっているヒトデくんが若干うらやましい感じもしますが、今回はそういう主旨で下車したわけではないので、煩悩を追い払い、とっとと進みます。
この夜須駅前にはヤ・シィパークという南国ふうの海浜公園になっていて、道の駅もあったりしてなかなか賑やか。
海岸に出ると、砂浜の向こう側に「ヤシ」ではなくて「ヤツ」が見えます。
公園内に展望台があったので、上に登ってみると…
おお、やっぱり地面に突き刺さってる!
・・・と思ったらだんだん傾斜がゆるくなってきたぞ!?
切り立った道路とか突き刺さった道路とか言いましたが、実はこれ、橋なんです。
正確には「手結港可動橋」といいます。
それでは近くに行って検証してみましょう。
手結港可動橋に接近
警部、これが、現場です。
あれ?ふつーの道路じゃないっすか。
これ、今はふつーの道路に見えますが、時間帯によってはさっきみたいに道路が地面に突き刺さっちゃったりするのです。
この看板の「通行可」というのは「車が通行可」という意味。
この時間帯以外はうぃーんと道路が持ち上がって、さっきのような状態になるため「可動橋」と呼ばれているのです。
そんなわけで道路なのですが、ここには踏切があり、橋が上がってるときは遮断機が降りるようになっています。
道路が持ち上がると、この場所を船が通行できるようになります。
そのため海にもこんな風に船用の信号機があるのです。
この橋を挟んで海と結ばれているのは「手結港(ていこう)」。
そんなわけでここは「手結港可動橋」と呼ばれているんですね。
せっかくなので、この道路がうぃーんと動く場面も見てみようと思います。
なんとそのための展望台?もあるんです。
これはどう考えても動画のほうが臨場感あるので、こちらをどうぞ!
ちなみに実際は上がり始めてから止まるまで5~6分かかるのですが、これは5倍速に編集しています。
どーですか?
うぃーんって上がってくるのを間近で見ると結構迫力があって、(たぶん)大阪からきているヤンキー母娘が
やべー、やべー、ちょーやばたにえん!
的な嬌声を連発して写真撮りまくってました。
知らずに通ると残念な結果に
「手結港可動橋」を正面から見た図。
ぬぉぉぉぉぉぉ!
まさに地面に突き刺さってる感じ。
と思ってたら、あちゃー、車きちゃったよ。
少年野球の子供たちを載せたワゴン車だったのですが、ドライバーさん(カントク?)はこの道のからくりを知らなかったのでしょう。
17:00~18:00までの最後の通行時間が終わっちゃったので「今日はもう渡れませんよ」と教えてあげると、マジですかーと困惑。
橋の向こうの民宿にでも泊まるのでしょうか?
スマホで別ルートを探したらしく、やがてUターンしていきました。
B級スポットとしてはかなり優秀なんじゃないでしょうか、ココ。
<2018年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
手結港可動橋の基本情報
手結港可動橋への旅
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