倉敷の魅力と言えば、倉敷川のほとりに並ぶ古い町並みや大原美術館、倉敷アイビースクエアに代表される美観地区が有名ですが、それを語るだけでは旅のプロとは名乗れません。
そんなわけで今回は「日本に恋する伝道師」であり旅のプロ、風祭哲哉が、倉敷の穴場中の穴場、「水島臨海鉄道」と「水島工業地帯」という超ディープスポットをご紹介しましょう。
まあ、年末年始で美観地区が軒並みお休みだったから偶然発見したんだけどね。
年末年始の倉敷美観地区
とある年の12月29日。前日、青春18きっぷで東京から一気に倉敷まで移動した翌日の朝。
倉敷と言えばなんてったって美観地区だろう、ということでさっそく日の出とともに散策してみました。
やっぱりなかなかいいぞ、朝の美観地区!
人影も少なくて、いい写真がたくさん撮れそう!
と思って倉敷美観地区の象徴とも言える大原美術館の前まで来てみると・・・
マジかよ、年末年始休館!
大原グループだけじゃなくって、どうやらこのあたりの観光施設は軒並みお休みになってるみたいです。
ダメじゃん、日本に恋する伝道師、風祭!
倉敷美観地区の主要観光スポット軒並み年末年始休業じゃん!
まーそら確かに調べとかなかった僕も悪いんですがね、でもまさか観光都市倉敷の主要どころがこんなに早く店じまいするなんて思ってもいなかったよー
世の中、働き方改革がトレンドなんで、年末年始くらいゆっくり休ませてあげたいけど、それにしても欲なさすぎだぞ、倉敷!
とはいえ、今回の僕がここに来た理由は、この倉敷の魅力を全世界3500万人のフォロワーに発信することなので、こんなことでめげてる場合じゃありません。
そんなわけで、朝の倉敷をズンズン歩いてみます。
お、レンガづくりの建物、見えてきたぞ!
そう、これも倉敷の象徴、倉敷アイビースクエア!
倉敷紡績所(クラボウ)発祥の地であり、倉敷繁栄の歴史の原動力ですな。
おおお、これが倉敷アイビースクエアのホテルなんだな、今度泊まってみたいぞ!
しかしまあ、朝だし観光地としても開店休業状態なので、人もぜんぜんいません。
そんなわけで再び美観地区に戻ります。
いやー、堅く門を閉ざしたまま朝日に輝く無人の大原美術館は、パルテノン神殿に引けを取らない神々しさ。
まさに今しか見られない貴重な風景だ!
うん、この川舟流しにも乗ってみたかったんだけど、冬の朝の無人の舟も「いとをかし」な感じで、これもまたいいじゃないか!
清少納言だったらきっと
倉敷の冬はつとめて。ひごろおほくのひとをはこぶ舟の静かなる、いとつきづきし
とか詠んじゃっただろうな、きっと。
さ、そろそろ次いこ。。。
水島臨海鉄道は全面展望がウリ
とは行ったものの、美観地区以外に行くところないな、と思って駅まで戻ると、こんな場所を発見してしまいました。
おー、そういえば倉敷になんかディープな鉄道があるって聞いたことあったな。
この水島臨海鉄道、倉敷市中心部と水島地区にある工場地帯を結ぶ10.4㎞のローカル線。
最近はJRの鶴見線や、静岡の岳南鉄道など、工業地帯を走る鉄道路線がシュールすぎる、と人気を集めてるので、考えようによっては面白いかも!
調べてみると、なんとこの鉄道、運転席の横の窓から、変化にとんだ沿線風景が楽しめる、ってのがウリのようです。
確かに車両最前面の窓の前も、最後尾の窓の前も、どーぞ楽しんでください!って感じで開放されてるので、その気になればかぶりつきで見ることができます。
おおお、工業地帯のプラント群が見えてきた!
うん、確かになかなかこの絵は撮れないぞ!
終点は三菱自工前駅ですが、沿線の中心地、その一つ手前の水島で下車してみました。
水島のディープな町並み
水島駅は高架の比較的新しい駅。近代的な工業地帯の駅のように見えました。
しかしこの水島の商店街が、レトロでディープでかなりいい感じだったのです。
倉敷の町からかなり離れた場所にあるんですが、工場地帯だけあって、こんな感じでマッチョなメンズ向けの歓楽街がけっこうな範囲に広がっています。
きたきたきたきた!
女性専用テレフォンクラブ「コミュニケーション」(左上の看板)て、なんやねん。めっちゃ興味ある!
ガテン系好きの女子たちが、ここで息をひそめて工場の逞しい男からのコールを待ってるのか?
羨ましすぎるぞ!水島工業地帯!
おいおい、「Bークラ」ってなんや!
まさかバーベキュークラブのことではあるまい。
バスクラリネットのことでもなさそうだ。
よもやあの東京の老舗御三家「O-クラ」を文字ったのではあるまいが・・・
そしてでました、「ファッションクラブ楽園」。
素敵すぎるネーミング。
どんなことやっちゃうかすぐわかっちゃうじゃないかっ!
せめてその手前の「SNACK マイラブ」くらいのオブラートに包んどけよ!
あーおもろかった。
今回は行けなかったけど、水島工業地帯の夜の工場夜景ツアーもいつか行ってみたいです。
考えようによっては誰でも知ってる美観地区を大々的に発信するより、こっちのほうが今まで「はっ?倉敷ぃ?」とか言ってた新たなカテゴリーの人々を呼べるに違いない。
さすが日本に恋する伝道師、兼、風祭マーケティング研究所所長!
これこそ、顧客の創造ってやつですな。
<2018年12月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
水島臨海鉄道の基本情報
水島臨海鉄道への旅
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