全長897.4メートル、通行幅2.4メートル。静岡の大井川にかかる「世界一の長さを誇る木造歩道橋」としてギネス社にも認定されているのは「蓬莱橋」。
もともとそれほど有名な橋ではなかったと思いますが、NHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」の印象的なシーンがこの橋を舞台に撮影されたことにより、一躍注目を浴びたのです。
その昔「男はつらいよ」で寅さんが歩いたこともあったりして、なかなかエモいのです!
ということで、とある新緑の5月GWに行ってみたのでした。
蓬莱橋は、人の少ない時間がエモい
蓬莱橋の最寄駅は、静岡で新幹線から東海道線に乗り換えて約30分のJR島田駅。駅から歩いて20分程度のところにあるので、ちょっとした散歩気分で行ける距離です。
着いてみると結構な人が蓬莱橋を歩いて渡っています。
僕が行ったときは「とと姉ちゃん」が放映中だったこともあり、そのロケ地効果でいつもより特に多いのでしょうが、あまり多くの人が渡っていると、この橋独特の情緒が感じられないですね。
そんなわけで翌朝早い時間に撮った写真がこれ。
どーですか!
やっぱり朝の人影が少ない時間がエモいですよね。ぜひ人の少ない時間を狙ってみてください。
この蓬莱橋、もちろん対岸まで渡って行くことができるのですが、実は通行料金がかかります。
蓬莱橋は対岸の牧ノ原台地と島田の市街を結ぶ目的で架けられた橋。もともとは観光用ではなく、農業や生活のための橋だったのです。
料金の設定が「1往復」となっていますが、地元関係者以外の観光客の99%は橋の対岸(あるいは途中)まで行って、またこちら側に戻ってくるので、片道利用はほとんどないのだと思われます。
でも本当はこの先に牧ノ原台地の大絶景が広がってるんですけどね。
そんなわけで僕は橋を渡ったあとも対岸の上まで行ってみることにします。
蓬莱橋、意外と怖い説…
さて、そんなわけでさっそく橋を渡ってみます。
最初のうちは橋の両脇に木が生い茂ったりしているのでいいのですが、大井川の上に差し掛かると、高いところが苦手な僕にとっては結構怖く感じます。
手摺の高さも大人の膝くらいしかないし、木なのでそれほど強度があるとも思えない。
ちょっと風に流されてふらふらっとしたらそのまま突き破ってしまいそうです。
真ん中まで来ましたが、まだ先は長い。さすがギネス登録だけあって結構な距離のある橋です。
この橋の長さは、897.4m
さて、この数字からから何か意味が読み取れますか?
8974で厄なし、と読むのそうです。
おまけに世界一長い木の橋、ということで長い木(長生き)。
厄なしで長生きする、という意味があるのだそうです。
ふーん。まあ、へぇー、ふたつくらいですかね。。。
蓬莱橋の対岸は、牧の原台地の大茶園
橋を渡り終わった先には飲み物や土産品を売る露店があり、展望台とちょっとした遊歩道のようなものもあります。
対岸の展望台から島田市街をバックにした蓬莱橋を眺めるとこんな感じです。
うん、なかなかの眺めだね!
ってな感じで、ここで踵を返して橋を渡って戻っちゃう人が99%。
もったいないなあー、ホントはここから先がいいのに。
ということで、その先は何があるか、特別に紹介しましょう。
蓬莱橋を渡り終えた場所は、お茶の生産地で有名な牧之原台地が大井川に削られて、深い谷として落ち込んでいる場所。
ここから台地の上に向かうには、深い森の中、急な坂をのぼることとなります。
歩くこと15分、台地の頂上に出ると、そこはこんな世界。
おおおおおおおおおぉー
これぞ夢にまで見た、夏も近づく八十八夜の世界!
あの有名な「茶摘み」の唄で歌われる
♪なつもち~かづく は~ちじゅうは・ち・や♪
この八十八夜、というのは立春から数え始めて88日目、そう、ちょうど5月のGWの頃。
茶畑の緑が一番素晴らしい時期に蓬莱橋を渡り、牧ノ原台地を散策するコース、おすすめです。
この茶畑をずっと歩いて隣町の金谷まで行けば「ふじのくに茶の都ミュージアム(かつてのお茶の郷)」というお茶のテーマパークがあり、そこで茶摘み体験もできます。
蓬莱橋から歩いてたったの90分です(ちなみに、僕は歩いていきました、笑)。
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