映画「翔んで埼玉」で一躍脚光を浴びた埼玉。
映画の中ではさんざんdisられている埼玉ですが、実はめっちゃおもろい場所なんです。中でも僕のおすすめは「行田」。
映画「のぼうの城」やドラマ「陸王」などのロケ地として知られ、B級グルメ「ゼリーフライ」などの魅力もたくさん。
そこで今回はこの(ときどき群馬と間違われる)隠れた超B級シティ「行田」をご紹介しましょう。
のぼうの城・忍城おもてなし甲冑隊?
忍城(おしじょう)は映画、小説や映画「のぼうの城」の舞台として有名になったお城。
戦国時代、豊臣軍石田三成の水攻めにも負けず、水の中に浮かぶ姿から、浮き城と呼ばれたところです。
この忍城があるのが行田市。
僕は映画も見て、小説も読んだのでぜひ一度行ってみたいと思っていたのでした。
そんなわけで真夏のとある日、高崎線に乗り「行田駅」に降り立ったのですが、JRの行田駅は町の中心部から離れていて、市の中心に近い忍城は、ここから4~5キロほどの場所にあるのです。
もちろん知ってたんだけどね。
行田は日本一酷暑のまち「暑いぞ、熊谷」の隣にあるので、日本一の暑さってどんなもんじゃい、と思って散歩も兼ねてこの駅から歩いてみたのでした。
どうせなら40℃くらいになってほしいなあ、と最初ナメたことを考えていたのですが、すぐに「やっぱ勘弁して下さいっ!」という感じになりました。カラダが勝手に日蔭を探して歩いてしまいます。
持っていたペットボトルの冷たかったお茶は、冬のホットの自販機だとちょうどいい感じの温度になっています。
防災無線のような放送が「熱中症厳重注意、不要不急の外出は自粛」みたいなことを繰り返し言ってたしね。
よい子のみんなは絶対に真似をしちゃだめだぞ!
そんなこんなでようやく忍城址に到着。
敷地内には行田市郷土博物館があり、この忍藩の家紋の幕の前にはおもてなし武将隊がいて、普段は記念撮影に応じているらしいのですが、今日はいないじゃんか!
暑くて逃げたのか、おもてなし武将隊!
俺は40度の日差しの下、ここまで1時間も歩いてきたのに、口ほどにもない奴らだ。
と思ったけど、武将隊は逃げたわけじゃなく、たまたま昼食休憩中だったようでした。
この 「忍城おもてなし甲冑隊」 は2010年、「のぼうの城」の映画化をきっかけに結成され、全国の武将隊でも古参として観光コンテンツかつPR部隊として活躍し、「2015年埼玉県おもてなし大賞」の準グランプリにあたる奨励賞も受賞しているのです。
行田と言えば、足袋とゼリーフライ
行田といえば最近は「陸王」のロケ地として知られていますが、それもそのはず、この行田は昔から足袋の生産地として有名だったのだそう。
僕はあんまり足袋には興味はないのですが、せっかくだから「陸王」のロケ地くらい見ておこうと行ってみたのがココ。
陸王を見てた人はすぐにピンとくるかと思いますが、ここは「こはぜや」としてドラマに出ていた「イサミコーポレーション」という会社の建物。
僕は陸王、家族が見てるのを横からちょっと眺めてたくらいのレベルなんですが、確かにこの建物は覚えがありますね。
陸王もいいのですが、行田に来たらまずはこれ食わないと。
この食べ物は行田のB級グルメとして有名な「ゼリーフライ」。
このコロッケみたいな衣の中に入ってるのはなんとあまーいゼリー・・・
ではありません。
中に入っているのはおからと茹でたジャガイモ。
形や大きさが小判に近いことから「銭富来(ぜにふらい)」と呼ばれていたものが訛って「ゼリーフライ」になったという話。
行田市内にはゼリーフライを出すお店がたくさんあるのですが、今回僕が行ったのは渋ーい喫茶店みたいなところ。
ゼリーフライとコーヒーのセットとか、ふつーにあります。
伝説のオートレストラン「鉄剣タロー」
行田にはこのほか「古代蓮の里」とか、壮大な「たんぼアート」とか「さきたま古墳群」とか見どころいろいろあるのですが、夕暮れが迫ってきたので、この日最後のスポットへと向かいます。
こ、こ、これが伝説のオートレストラン、鉄剣タローかぁぁぁぁぁ!
オートレストランというのは文字通りドライバーのための24時間営業の自販機レストラン。もはや絶滅危惧種ともいわれ、こうして今も残っているオートレストランは貴重な昭和の遺産として最近注目を集めています。
全国的に見ても群馬や埼玉北部にはこうしたオートレストランが比較的多く残っているのですが、ここは昔懐かしいレトロなゲームや自販機が今なお現役で残る聖地のひとつとして人気の場所なのです。
ちなみにこの「鉄剣タロー」というのは、このちかくのさきたま古墳群から出土した「鉄剣」が名前の由来。(タローはよくわからないけど)
うどんそば(ラーメン)・トースト・ハンバーガー。
これがレトロ自販機の御三家と呼ばれています。
みなさんご存知でしたか?
せっかくなのでこの日はうどんを食べてみました。
というか、なんだよ向こう側の壁のペインティング!!!
昭和時代はポニーテールのおねーちゃんとかリーゼントのおにーちゃんとかが夜中にここでたむろして踊りまくってたんでしょうね。
なんだか今でも夜が更けると、昭和遺産みたいな少年少女がどこからか現れて、ここでヴィーナスの「キッスは目にして!」とか踊りに来るような気がして、もう少し待ってみようかとも思いましたが、カツアゲとかされると怖いので、とっとと帰ることにしました。
※その後、鉄剣タローは惜しまれつつも閉店してしましました
<2019年3月訪問>
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行田への旅
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