スポンサーリンク

五島列島・福江島を1周ドライブ【長崎県】

ユネスコ世界遺産に登録され、注目のスポットとなった五島列島の中心、福江島。

ところが実はこの福江島自体には世界遺産として構成された資産はありません。

それでも1日でちょうど1周できるくらいのちょうどいいサイズの島の中には、数多くの教会や美しい海岸があり、十分に魅力的な島でした。

スポンサーリンク

惜しい!堂崎天主堂

五島列島は離島なので、ちょっと意外なイメージがあるのですが、実は福江は福江藩五島氏の城下町で、市内中心部には福江城(石田城)跡もあり、意外にも和風情緒も感じられる町でした。

写真は撮り忘れたのですが、福江城(石田城)の城跡に長崎県立五島高校があり、前を通ったら、かつての城門だった、めちゃくちゃ立派な校門がありました。

今回はレンタルバイクで原チャリを借りて、反時計回りに島を一周しました。

季節が良ければ、離島ひとり旅は、バイクが便利です。
ひとりなので、レンタカーだともったいないし、何よりバイクは小回りが利くところがいいのです。
走っていて海の色がすごい青だったので、そのまま路肩に停まって写真を1枚、とか、国道から分岐する急な坂をのぼる細い道、この先どうなるかわからないんだけど、なんだかすごい絶景が潜んでそうで先に進んでみたい、というとき。

別にそれはきっと島に限ったことではないんですが、なぜか島に行くときはレンタバイクがあるかどうか調べてしまいます。
きっと「一周」する感がいいんでしょうね。
同じ道は2回は通らないぞ、という感じが。

さて、福江港から原チャリに乗って、最初に向かったのが堂崎天主堂
港から北に約10キロ、20分程度で到着します。

なんか、絵ハガキみたいですね。

ここは江戸時代からのキリスト教禁教令廃止以降、五島列島で最初に建てられた聖堂で、当初ユネスコの世界遺産暫定リスト「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を構成する教会の一つでしたが、残念ながらその後の構成資産の見直しにより外され、「世界遺産の構成資産と一体的に保存・継承していく資産」とされてしまった惜しい教会。

とはいえ、レンガ造りの威風堂々としたその姿は、五島を代表する教会であることに変わりはありません。

遠景。入り江に面した静かな場所に佇んでいます

恐怖のカニ道路のち、白亜の木造教会、水の浦教会

堂崎教会から先は、複雑な湾内の入り江に面した道を進みます。
いくつかの集落を抜けると、ほとんど人家は途絶え、海岸と崖に挟まれた狭い道になり、車同士のすれ違いが困難な場所が多くなりますが、原チャリならばなんら問題ありません。

ただ、ひとつだけ難点が。
カニが道路を横断するのです。
体長5cmくらいでしょうか、小さなやつらが海の方から陸の方へと、次から次へ絶え間なく。

クルマであれば、いちいちそんなもの気にせずに進むのでしょうが、これが原チャリだと気になって仕方ありません。
彼ら、ササーッ、ササーッ意外に素早いのですが、タイミングがばっちりあってしまうと悲劇になりそうです。

あっぶね、おまえいきなり飛び出すんじゃねーぞ、このカニ! 

カニ専用の信号とかカニ飛び出し注意の看板とかないのか福江!できれば僕も目の前でカニのおとーさんとかひき殺したくないぞ!

そんなわけで、壮絶な危機回避テクニックを駆使してなんとか悲惨な事故を起こさずに、無事に国道に出たときは、正直ホッとしました。。。

福江の主要道、国道384号線に出て、ちょっと走ったところにあるのが水ノ浦教会

ここは、水ノ浦の入江を望む、この景観が有名です。

木造教会堂としては最大規模の建物だということですが、白亜の、それはそれは美しい教会でした。

教会裏には、美しい墓地が広がり、五島キリシタン弾圧の牢跡・26聖人のうちの一人である聖ヨハネ五島の像などもあったようですが、残念ながら僕はそれを見ずに出発してしまいました。

高浜海岸は日本一の美しいビーチ

福江島の西側にある高浜海岸の砂浜は、日本一美しいと言われているそうです。
国道を島の西海岸に沿って走りはじめると、高浜ビーチを高台から眺められる場所があるようだったので、原チャリで進んでみます。

見る角度によってエメラルドグリーンだったり、セルリアンブルーだったり、確かに美しい海岸と、海の色です。

五島列島に南国というイメージはあまり感じないのですが、海の色だけをみると、完全に南国ですね。

これが今回の僕の相棒の原チャリ「ゴトー」(名前はテキトー)

高浜海岸を過ぎると、国道とはいえ、クルマの通行が極端に少なくなります。
そんな開放的な道をさらに南下して、島の南端に近いところから突き出た半島を西へ進むと、半島の先端近くにあるのが、井持浦天主堂

ここも美しい教会でした。

今はこうして道路も整備されていますが、海と崖の果てにあり、昔は小船でしか来られないような場所だったはずです。
上五島の世界遺産、頭ヶ島天主堂などと同様、迫害の嵐を逃れて住み着いた信徒の苦労が思いやられますが、厳しい環境であればあるほど、残された教会は厳かで、気高く、美しいのでしょう。

ここには日本最初のルルドがあり、日本全国からの巡礼者が後を絶えない、といわれています。
ルルドというのは、もともとフランス南西部の都市の名前ですが、聖母マリアと、聖母に導かれた奇蹟の泉が出現したと伝えられて以来、聖母と聖なる泉が湧く場所、というような意味で使われているようです。

静かな、静かな天主堂を出て、あとは島を半周して福江の中心部まで戻ります。

島を一周する中では、この先の南海岸が一番の難所でした。
海辺の集落と集落の間に険しい断崖絶壁の続く海岸があるため、国道はそれを避けて急なヘアピンカーブを繰り返しながらかなり高いところまで山を登り、尾根の分水嶺を越えたところで再び下ります。
直線距離であればおそらく2、3キロのところですが、その倍以上の、しかも激しい山道を越えなければなりません。

ⒸGoogle(イメージ/転用禁止)

クルマはもうほとんど見かけません。
僕の相棒の原チャリ「ゴトー」が、この激しい走りに耐えられるかちょっと心配でしたが、なんとか二つの峠を越え、旧富江町の中心部を過ぎるとなだらかな海岸線と丘陵地帯が戻り、やがて福江の中心部に帰還しました。

全部で約100キロちょっと超えたくらいでしょうか、朝8時過ぎに福江を出て、4時間で戻ってきました。

バイクのレンタル代金は2000円、本当は3時間を超えたので延長料金がかかるはずでしたが、おばちゃんは3時間分でいい、と言い、おまけに缶コーヒーまでくれました。

島のひとはあまり商売っ気がないのかもしれません。

<2012年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください

福江島の基本情報

僕の関係する会社です。予約はぜひこちらで!

五島列島のホテル・旅館(るるぶトラベル)

コメント

タイトルとURLをコピーしました