珍名マニアの中では有名な場所の一つに群馬県甘楽町の「三途川」があります。
三途の川と言えば、冥途にあり「この世」と「あの世」を分ける川。
はたしてこの川を渡った先になにがあるのか、そこにあるのは極楽浄土なのか、はたまた地獄なのか?
意を決して渡ってみたところ、その後に現れたのは、僕の想像をはるかに超えたワンダーランド、「壇蜜ハウス」だったのでした。
三途川の先にあったのは「上州新屋駅」
三途川があるのは群馬県甘楽町ののどかな住宅地。国道254号から県道204号線に入るとすぐに「三途川」の看板があります。
三途川は青森の恐山にあるモロにそれっぽいもののほか、全国にいくつかあるようですが、これほどババーン!と目立った看板で表示されているのはここにしかないようですので、群馬の実家に帰った際にちょっと行ってみたのでした。
善人は橋を、軽い罪人は浅瀬を、重い罪人は流れのはやい深みを渡る、とされる三途の川ですが、この三途川はご覧のように町中をながれる小さな川で、善人でも悪人でも簡単に渡れてしまいます。
ということは、きっと善人と悪人では渡ったあとにその違いが出てくるのでしょう。今まで善意の塊のような人生を送ってきた僕なので、自信をもって堂々と渡ってその先へ行ってみると、懐かしい木造の建物が現れました。
おおおおお、上州新屋駅!
ここは高崎と下仁田を結ぶ、上信電鉄の上州新屋(にいや)駅。小さい頃、下仁田にある両親の実家にいくとき、上信電鉄に乗ってよくこの駅を通ったのでした。
この駅から乗降したことはないので、こうして駅舎やホームに立つのは初めてでしたが、古い木造駅舎が僕にあの頃の記憶を呼び起こしてくれるような素敵な空間でした。
やっぱ善人は違うな!
そんなふうに自らの人生がまったく間違っていなかったことを再確認して再度、三途川を渡って現世に戻ったのでした。
楽山園の極楽浄土
三途川を渡り、現世に戻っても、僕の善人ぶりはとどまるところを知りません。
そのあと訪れた上州小幡の城下町や織田家の庭園「楽山園」も素晴らしかった!
三途川がある甘楽町には、織田家の城下町「小幡」があります。
今までも小幡の町なかを通ったことはあるのですが、じっくり見たことはなかったので、その中心にある織田宗家ゆかりの大名庭園「楽山園」に行ってみました。
楽山園は、織田信長の次男、信雄(のぶかつ)によって築かれた小幡藩2万石の藩邸に付属する大名庭園。複数の茶屋を設け、「庭園と茶事」を巧みに演出している、と言われています。
どーですか、この極楽浄土感!
やっぱり善人は極楽浄土に来てしまうんですね!
この楽山園の一番高い場所にある「梅の茶屋」では、座敷に上がって殿様気分で極楽浄土を眺めることができるのですが、僕の少し前に入園したおばさま方のグループが、
あたしらお姫様やで!
とか言って騒いでいて、いつまでもこの部屋を占拠していたのがちょっと極楽浄土っぽくなくて残念でしたが。
極楽浄土の極み?「壇蜜の部屋」
そんなわけで気分よくズンズンと山奥へと進み、そのまま峠を越えて家へ帰ろうと車を走らせていたところ、何やら得体のしれない、しかしめっちゃ強力なパワーを発している建物の横を通り過ぎたような気がしました。
なんだこれ?新手の新興宗教か?
もしかして、これがあの「壇蜜ハウス」か?
そう、グンマーの山奥に、この世のものとは思えないワンダーな空間があると聞いたことがあるのです。
なにやらそこには壇蜜への異常な愛情うずまく部屋があり、とある筋からは「壇蜜ハウス」と呼ばれているのだとか。
それ、絶対ここだろ。。。
そんなわけで、まずは「ヤバいよヤバいよ!」と書いてあったヌーディスト館に入ってみました。
マジでヤバかった!(壇蜜の写真以外はとても良い子には見せられません…)
中に進むとさっそく壇蜜の部屋への誘導看板が。
小屋のような、家のような建物の中に入るとそれはありました。若干、藤あや子が気になるけど。
おおおおお、壇蜜!
そして少しセクスィーな壇蜜。
あまりにも壇蜜愛が強いので、彼女が結婚しちゃって、この壇蜜ハウスのオーナーがちょっと心配です。
と思ったら、ここのオーナー、やっぱり藤あや子もかなり愛しているみたいなので大丈夫かな。
そして次に現れたのは「アダルト保育園」。
確かにここを「アダルト保育園」という名称で紹介しているサイトもあります(GoogleMapの名称も「アダルト保育園」です)
アダルト保育園にあったマッサージサロン。
マジで壇蜜とか出てきそうなんですけど!
この極楽浄土は地域の集会場
そもそもこの建物は何かというと、実は地域の集会場なんだそうです。
オーナーの中條さんは(家の前の看板によると)庭師生活51年を経て引退後、この壮大な野外アートを作り上げたようです。
保育園を解体したときにもらった遊具を敷地内に並べたことから設置したことから『アダルト保育園』と呼ばれるようになり、やがてその筋のメディアで知られるようになり、今や在京のキー局からの取材やバスツアーまで訪れる人気スポットに。
三途の川を越えたからって、まさかこれほどまでスゴイ極楽浄土に足を踏み入れることができるとは思ってもいませんでした。
このオーナーの中條さん、今回はお会いすることができませんでしたが、御年80を超えても、なお元気にご活躍中なのだそうです。
そりゃそうですよね、こんな極楽浄土に住んでるんですからね。
<2020年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください(きっと公式サイトなんかありませんが)。
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