青森には星野リゾートの宿泊施設が3つあります。
その中の一つ「星野リゾート 界津軽」はしっぽりした隠れ家系の温泉旅館なので、酸いも甘いも知った妙齢のおねーさんと一緒に行くべき場所なのですが、ほかの2つ、「奥入瀬渓流ホテル」と「星野リゾート 青森屋」は比較的大型で華やかなので、酸いも甘いもこれから知ることになる年頃の娘と行く家族旅行にはちょうどいい感じ。
そんなわけで星野リゾートをはしごする家族旅行に出かけてみました。
「奥入瀬渓流ホテル」はまず送迎バスを確保せよ
奥入瀬渓流ホテルがあるのはその名の通り奥入瀬渓流の入口となる焼山地区。青森や八戸といった鉄道の駅から遠く離れているので、星野リゾートでは新青森駅と八戸駅、青森空港から予約制の送迎バスを出しています。
僕たちは北海道からの帰りに寄ることにしていたため、新青森駅からの送迎バスを利用するつもりで出発の1週間前ころ、念のため送迎バスも予約しようとWebサイトを見たところなんと満席。
じゃあ青森空港からでもいいか、と思ったらこれも満席。
仕方ない、八戸まで行ってそこから送迎バスに乗ろう、と腹をくくるとまたまた満席!
やばっ、送迎バス乗れないじゃん!
いや、本当は宿泊予約と同時に送迎バスも予約しとけばよかったんですけどね、余裕で乗れると思って、それを怠ったばかりに路線バスで2時間半かけてホテルへ向かうことになったのでした。
乗ったのは、JRバス東北「みずうみ号」、青森駅発十和田湖行き。
途中、八甲田山麓の緑豊かな山中を走ります。
酸ヶ湯温泉や蔦温泉もなど青森の名湯も通ります。
いやー、おかげでいいバス旅できたよ!
でも君がもし奥入瀬渓流ホテルまで送迎バスに乗りたかったら、予約と同時に早めに予約してくれよな!3人だとバス代も7000円くらいかかるから気をつけてなっ!(たぶん今、コロナ対策で乗車定員少なくしてるんだと思います)
奥入瀬渓流ホテルは「苔」が隠れコンセプト?
そんなわけでようやく奥入瀬渓流ホテルに到着。
ここはかつて「奥入瀬渓流グランドホテル」という名前だったのですが、現在は「奥入瀬渓流ホテル」に名前を変え、星野リゾートが運営しています。
このホテルの象徴的な写真としてよく使われているのがこの「森の神話」と名付けられたロビー。
この中央のブロンズ像は、奥入瀬渓流グランドホテル時代からあった岡本太郎さんの作品です。
もうひとつ、西館にあるラウンジ「河神」には岡本太郎の遺作となった立体彫刻作品があります。
どちらも大きな窓から見える奥入瀬の緑が特徴的なのですが、奥入瀬渓流ホテルの緑と言えば「苔(こけ)」。
そう、この奥入瀬渓流ホテルの隠れコンセプトは「苔」なんだそうです(というような話を本↓で読んだことがあります)。
なんでもこのホテルの従業員に「苔博士」的な方がいて、滞在中のアクティビティに「奥入瀬での苔散歩」とかをしきりに提案するので、星野さんが「えー?でもまぁ、やってみなはれ」的に軽く流してたらこれが「おもろい!」と大いにウケてその後定番化、現在は苔キッズとか苔ガールとかが喜んで泊まりに来るようになったとか。
いいじゃないか苔ガール!
ルーペ片手に一緒に苔散歩とか苔玉づくりとかしてみたいぞ!
十和田湖と奥入瀬渓流めぐり
奥入瀬渓流ホテルには苔以外にも様々なアクティビティがあって、もちろん奥入瀬渓流ガイド散策や奥入瀬の主要スポットへの無料シャトルバスなどもあるのですが、僕たちは十和田湖に行きたかったので、十和田湖畔の中心、休屋まで翌日の「みずうみ号」で向かいます。
十和田湖に行ったら遊覧船に乗らないと、クリープを入れないコーヒーみたいだぜ!ということで休屋から子ノ口まで行く十和田湖遊覧船に乗ったのですが、なんと乗客わずか8人。
8月の下旬とはいえ、夏休みの土曜日の午前中でさすがにこれはヤバいと思います。日本の観光地、マジでみんなダメにならなきゃいいけど。
子ノ口の船着き場に到着すると、星野リゾートの2階建てバスを発見しました。
このバスも奥入瀬渓流ホテルの宿泊者限定のアクティビティのひとつで、オープントップバスで奥入瀬渓流をドライブするツアー(有料)。
僕たちは奥入瀬渓流を歩きたかったのでこのツアーには参加しなかったのですが、結構な数の人が乗ってました。
子ノ口から雲井の滝までみずうみ号で戻って、そこから奥入瀬渓流を下りながら散策します。
奥入瀬渓流は上りだと流れに向かって歩いていくので迫力満点。下りだと楽だけど迫力には欠ける。さあどっちにする?
楽な方でお願いしまーす!
ということであんまり迫力はないけどこれが「苔と奥入瀬渓流」です。
のれそれ青森!星野リゾート青森屋
青森の星野リゾートをはしごする旅行者には大変便利なのですが、奥入瀬渓流ホテルと星野リゾート青森屋の間には直通の送迎バスが走っています。
そんなわけで僕たちは午後、この日の宿である青森屋にこのバスで向かいました(この送迎バスは乗客も少なく余裕でした。青森屋に連泊していて、奥入瀬に散策しに来ている人もいたようです)
ここはかつて古牧温泉として22万坪の敷地を持つ1大レジャーランドだった場所。古牧温泉グランドホテルという名の4つのホテルがありましたが、経営破綻し、星野リゾートの運営となりました。
この「星野リゾート青森屋」のコンセプトは「のれそれ青森」。
「のれそれ」とは津軽弁で「目いっぱい」「徹底的に」という意味。
ということでここは「めっちゃ青森!」な「青森のテーマパーク」がコンセプトなのです。
ホテル内のじゃわめぐ(ワクワクする)広場では365日ねぶたがどーん!
客室へ向かう回廊には金魚ねぶたがどーん!
広場の蛇口からはリンゴジュースがどーん!
ときどき枯れますが・・・
夕食は割烹着姿の青森のかっちゃ(お母さん)が郷土料理のブッフェをどーん!
まあ、このホテル、確かにわくわく楽しかったですね。
実は星野リゾートがこの青森屋を立ち上げた頃、僕は少しだけ仕事でかかわったことがあるのです。
「青森四大祭りのショー」とか、まだホテルの従業員が自ら演舞してるのかな?(この日は雨で事前予約者以外見られませんでしたが)。
当時からくらべれば星野リゾートも青森屋もはるかにメジャーになってしまいましたが、開業当初から変わらない「のれそれ青森」というコンセプトがなんだか懐かしく思えました。。
<2020年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
コメント