僕の初めての恐山訪問は、よく晴れたGWだったのですが、恐山のくせに新緑とか青空とか爽やかすぎて全然恐くなかったので、どよーんと重い空気の日にリベンジしにきたお話の後編。
どよーんとした恐山はさすがに迫力ありました!やっぱ恐山はこうじゃなくっちゃね。
前編はこちら👇
怖くて入れぬ?恐山温泉
恐山菩提寺の山門を入ると、なんと山内には4つの温泉小屋があります。
恐山の温泉は、元来境内に参拝する前に浴びる「清めの湯」でしたが、今は入山料500円を払って山内に入った人は誰でも入れます。
これは参道の一番近くにあった薬師の湯。
この湯は時間帯によって男湯と女湯の入れ替え制のようですが、男湯の看板がかかっていたので覗いてみました。
おおおおお、誰もいない!
ちょっと身も心も清めるため、パパッとナイスな肉体を披露して入ってみようかと思いましたが、途中で女湯の時間になってしまい、ひとり旅女子が入ってきたら煩悩を追い払うどころじゃないのでやめておきました。
ちなみに恐山には混浴の温泉小屋も一つあります、うふっ。
しかしこの温泉、噂によると、強酸性でかなりの高温なので、入るのにもかなり勇気がいるようです、さすがやな、恐山!
いよいよ恐山地獄めぐりへ
参道の突き当りの地蔵殿まで参拝が終わると、いよいよ恐山の地獄地帯へと入っていきます。
火山活動による強烈な硫黄のにおいが漂う中、ゴツゴツとした玉石と砂でできた道を進みますが、ところどころから高温のガスが噴出しているため立ち入り禁止の区域もあります。
下北地方では「人は死ねば(魂は)お山(恐山)さ行ぐ」と言い伝えられていますが、その所以がよく理解できますね。
山の頂付近にあったのが慈覚大師堂。
ここでも風車がくるくると回っています。
恐山で積まれている石は、親より先に亡くなった子供たちが親不孝を詫びるため、自分の背丈よりも高く石を積んで成仏しようと、健気に積み続けたものなのだそうです。しかし石塔はすぐに鬼に見つかり、完成する前に崩されてしまうので、子供たちは何度も何度も石を繰り返し積むのです。
風車はそんな子供たちが地獄でも遊べるように、残された親たちから供えられているものなのです。
霊場恐山の絶景、極楽浜
頂を越え、宇曽利湖のほうへ下ってゆくと、極楽浜に到着します。
ここは厳しい地獄を越えた先にある、極楽浄土のように美しいところ、という意味で名付けられた場所。
目の前に広がる青い水と白い砂は、まるで南国ビーチであるかのようにも見えますが、ところどころ露出する硫黄の黄色い土やカラカラと回る風車が、ここが恐山であることを知らせてくれます。
極楽浜から総門方面へ戻る途中にもいくつもの地獄が現れます。
最後に五智山という小高い丘を登ると展望台がありました。
ここを下ると恐山菩提寺の入口である総門近くに戻ります。三途の川でバスを降りてから、ここまでで1時間とちょっと。
恐山までバスで来ると、どの便も折り返しの出発まで1時間ほど時間があきますが、山内をぐるっと回るのにちょうどいい時間に設定しているのかもしれません。
ちなみに恐山で死者の口寄せをすると言われる「イタコ」ですが、恐山に常駐しているわけではなく、恐山例大祭期間中に下界からやってくるそうで、普段は津軽や南部地方の町で活動しているようです。
恐山の精進落としか?むつ市のナイトタウンがスゴい!
恐山のふもとにある青森県むつ市。
下北半島最大の都市とはいえ、それほど大きな町ではありませんが、バスの待ち時間にブラブラと町中を歩いていたら、その一画がすごかったのです。
「はまなす通り」「天きん通り」「ミナト通り」・・・ナイトクラブが連なる通りがこれでもか!というくらい縦横にはりめぐらされているではありませんか!
むつは港町だから、ということもあるのかもしれませんが、人口5万少々の町にしては壮大なナイトタウンにも思えます。
もしかすると恐山で供養を終えた人々はみんなここで精進落としをしてるんじゃないか、というくらい活気にあふれるイメージなのです、看板だけ見てると。
いいじゃないか、うわさの悪女!
キミがどんな悪女なのか、ちょっと怖いけど一緒に精進落とししてみたいぞ!
この日は移動しなければならなかったので、むつナイトタウンでの精進落としができなかったのが唯一の心残りでした。
<2020年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
恐山の基本情報
恐山関連商品
恐山への旅
僕の関係する会社です。予約はぜひこちらで!
コメント