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(ちょっとエリカ様がやらかしちゃったけど)2020年1月19日、満を持してスタートしたNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」。
主人公、明智光秀の生誕地といわれる岐阜県恵那市明智町はめっちゃ盛り上がっています!
ところがこの明智町、実は知られざるワンダースポットとしても知られているのです(どっちやねんっ!)
バス停が「上田良子」? 鄙のセレブが待つ家へ
ある夏の日、僕は以前からずっと会いに来てほしい、と言われていた岐阜の港の女のもとへ向かっていたのです。
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え、岐阜は海なし県なのになんで港の女がいるのか、だって?
いい質問だ!
「岐阜の鄙の女」に訂正しようじゃないか。
ま、とにかく残暑厳しい岐阜の山の中を、ズンズン歩いていたのです。
おかしーなー、このあたりなんだけどなー。
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・・・ありました、岐阜の鄙の女宅!
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なんと、バス停まで彼女の名前になってるぞ!
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会いたかったよー、上田良子!
バス停を自分の名前にしちゃうなんて、どんだけセレブな鄙の女なんだ、上田良子。
しかし俺が訪ねてくる土日祝日運休ってひどいじゃないか。
おかげで山一つ越えて歩いてきちゃったぜ。
自主運行バスって書いてあるくらいだから、俺のためにストレッチリムジンの1台くらい臨時便で出してくれるとかできなかったものか。
しかも良子の小さな家には人の気配がありません。
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仕方なく、岐阜のもう一人の鄙の女の家に向かうことにします。
なんと!今度の女は道路標識まであるぞ!
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そして到着した岐阜の鄙の女No.2 、下田良子の家(バス停)。
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上田良子と下田良子は、絶世の鄙女と言われている美しすぎる双子の姉妹なのか?
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って、双子なのに名前が同じわけねーだろ!
そうなんです、実はここ、岐阜県恵那市の田良子(たらご)という地区なのです。
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なので、
上田良子(かみたらご)
下田良子(しもたらご)
と読むのが正当で、人名ではなかったんですね。
明智光秀とともに故郷に敗走し、名前を変えて生き延びた明智家の末裔で、絶世の美女の双子が、鄙の女としてひっそりと僕を待ってるんじゃなかろうかと思っていたんですがね。
ま、名前のトレンド的には昭和遺産的な女子という気がしないでもないですが。
予想以上にクセが強いぞ「日本大正村」
もともとは上田良子に会うためだけに来た今回の旅だったので、あとは8時間くらいかけて東京に帰るだけだったのですが、実はこのあとが予想以上に面白かったのです!
タラゴ地区の最寄りの駅は歩いて1時間ほどの明知鉄道「明智駅」。
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国道まで戻ればバスもあるのですが、時間があるのでブラブラと歩いて明智の町の中に入ると、なにやらいい感じの町並みなのです。
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そう、この明智町(現在は恵那市明智町)は、この町が最も栄えていた大正時代の建物が数多く残る、自称「日本大正村」。
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そう言えばどこかでそんなこと聞いたことがあったような気もしたけど、今回はまったくノーマークでした。
っていうか、いきなりクセが強いわっ!
なんですか!この大正時代の遊郭チックな木造渡り廊下は!
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ここは中馬街道うかれ横丁と言い、当時明智で最も賑やかな盛り場だったところ。
明智は尾張から信濃に至る中馬街道の宿場町として発展し、大正時代は養蚕業で大いに栄えていたのだと言います。
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やはりここはかつて割烹旅館で、この渡り廊下の向かいには芸者の置屋があり、出番が来ると芸者がこの渡り廊下を通って宴席へと行き来していたそう。
そりゃ確かにうかれるわ。
元割烹旅館にはステンドグラスの謎の空間が。
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これは旅館内のキャバレーとして大正10年に開業し、現在は喫茶とバーになっている「AMI(アミ―)」というお店。
この日はカーテンが閉じていて営業している気配がなかったので素通りしてしまったのですが、あとから調べてみるとレトロマニア垂涎の有名なお店のようで、B級スポットライターとしては完全な失態でした。
明智町内には明知城や大河ドラマ館も
明智の通り沿いには古い蔵や、かつての郵便局跡など、大正レトロな建物が並んでいます。
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かなりいい感じじゃないっすか。
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坂道を上ると、日本大正村役場。
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ここはかつて町役場として使われていたれた建物で、現在は資料館になっています。
おぉ、良子!こんなところにいたのか!
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ずいぶんレトロな名前だと思ってたら、お前、昭和遺産どころじゃなく、大正遺産の女だったんだな!
ここは「明智」という名前からご想像の通り、明智光秀公出生の地と言われていて、 光秀の産湯の井戸や母・お牧の方の墓所など、光秀ゆかりのスポットも多数あるのだそうです。
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坂の上、明智の町を見下ろす高台にあるのが大正浪漫館。
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ここは明智光秀を描いた「麒麟がくる」放映期間中「ぎふ恵那 大河ドラマ館」となり、「愛される明智光秀公」という従来の光秀観を180度ひっくり返したようなコンセプトで展示が行われる予定だそうですよ。
大正村の建造物群から駅のほうに戻ると、明智の情報発信基地のような役割を持った「大正村浪漫亭」がありました。
暑かったのでその売店でソフトクリームを買ったら、店のお母さんがこれで写真撮れと言います。
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光秀くん、いざ出陣!
敵は本能寺にあり!だって。
気合入ってんな、明智!
大河ドラマ効果で、この明智も賑わうといいですね。
明知鉄道もなかなかいい味出してる!
さて、帰りは「明智」駅から「明知」鉄道に乗って約25㎞、恵那まで行き、そこから中央本線に乗り換えとなります。
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明智と明知が紛らわしいのですが、一説には、逆臣光秀との関係を少しでも薄くみせるよう、江戸の一時期この場所を「明知」としていたことの名残という説もあるようです。
この明知鉄道も、他の地方のローカル鉄道同様に経営は厳しく、生活路線としてだけでは維持できないということで、さまざまに工夫を凝らした列車を走らせています。
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食堂車を連結した急行列車「大正ロマン号」や自転車ごと乗り込める「ちゃりんこ列車」、「気動車運転体験」などがありますが、特にユニークなのが、ネーミングライツ列車。
1往復なんと5400円で列車愛称命名権を買えば、その名前入りヘッドマークをつけて運行してもらえる、というもの。
これは僕の友人ライターERIKOさんの記事 が詳しいので、ぜひご覧ください。
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ホームにポツンと停まっていたのは「夏」のヘッドマークをつけたたった1両のディーゼルカー。
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日差しは確かにまだ盛夏のそれでしたが、明智でのこの旅最後の1枚は、なんとなく夏の終わりを感じさせる作品に仕上がったのでした。
<2019年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
「上田良子」バス停(明智町)の基本情報
住所:岐阜県恵那市明智町大田
明智への旅
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