後鳥羽上皇、後醍醐天皇、そして僕。
いにしえより高貴なる人間が流され、悪事を償い、煩悩も捨て、自らを省みる島が隠岐。
そんなわけで今なお絶海の孤島の雰囲気が漂う隠岐諸島。公共交通機関も少なく、島によっては繁忙期はレンタカーも借りるのが困難で、島内の移動が不便なことがあります。
そんなとき便利なのがレンタサイクル。隠岐はアップダウンが激しいので、多少の体力は必要ですが、その気になればたいていのところには行けちゃう、ということがわかりました。
今回僕がレンタサイクルで行ったのは、隠岐・西ノ島でも最も難易度が高いと思われる赤尾展望台。なんてったってレンタサイクル貸してたおねーさんが僕の体力ビンビン度にビックリしちゃったくらいですから。
レンタサイクル「ゴダイゴくん」で出発
隠岐・西ノ島にある赤尾展望台は絶景、国賀海岸と摩天崖を上から眺めることができる景勝地。海上の観光船や地上からに加え、この天上からの景観を僕はぜひ見てみたかったのです。
そんなわけでこの日の僕のパートナーとなったのが、レンタサイクル「ゴダイゴくん」(「銀河鉄道999」のやつじゃないほう)
この西ノ島も相当なアップダウンがあり、なおかつ国賀海岸を一望する「赤尾展望台」は急な断崖絶壁の上にあるので、本当はレンタルバイクかレンタカーがよかったのですが、西ノ島にレンタルバイクはなし、レンタカーもGWということで島に一台も残ってません、ということで、別府港にある観光案内所でレンタサイクルを予約しておいたのでした。
どうか「ゴダイゴくん」が超強力な電動自転車でありますように!
ゴダイゴくんと一緒に西ノ島の玄関口、別府港を出発し、昨日観光船に乗った浦郷港を越えてしばらくするとこんな看板が。
イカ寄せの浜?
このあたりはイカを手づかみでとれるんでしょうか。
番小屋跡があったり、島のおばちゃんらしき海の中のモニュメントを見ると、きっとそうなんでしょうね。
あとで調べてみると、実際にこの海岸にはかつてイカの群れが寄せてきて、手づかみでとれたのだそうです。
かつてこの入り江の奥にある由良比女神社の祭神である由良比女命の手をイカが噛み、その謝罪として毎年神社の横にある浜(イカ寄せの浜)にイカの群れが打ち上がるようになったと言われていますが、実際に昔は毎年のようにイカ(シロイカ)が打ち上がり、島の人たちは手づかみでそのイカを「拾って」いたと記録されています。
自然の変化や漁業の発達に伴い、近年はイカがここにたどり着く前に捕獲されているらしく、イカの群が由良の浜に押し寄せることはほとんどないようですが。
ちょうどこの時すぐそばに停まっていた清掃車にはイカのキャラクター「イカぽん子(名前はテキトー)」。
よく見るとマンホールもイカじゃなイカ!
そんなわけで、イカの島なんですねー、この西ノ島。
赤尾展望台への壮絶な上り坂
イカ寄せの浜を過ぎると、島のわずかな平地部分も尽き果てて、左右の分かれ道になります。
ここを右に行くと国賀海岸や摩天崖方面、左に行くと赤尾展望台。
もちろん左の赤尾展望台方面へ向かいます。
しばらく海沿いの集落を走りますが、やがて途中で右折して険しい崖を上る山道に入ります。
「電動・ゴダイゴくん」、まあまあ頑張ってくれてますが、さすがにこの坂はきついっぺ。
でも「ママチャリ・ベタ踏みちゃん4号」でベタ踏み坂を上ったときよりは気持ち楽な感じなので、まあよしとしましょう!
振り返ると、こんな道ですよ。
湾の奥に見える集落が浦郷の港あたりでしょうか。
やがて頂上に近いあたりまで来ると道端に牛馬が現れます。
この赤尾展望台をはじめ、西ノ島のこの一帯は放牧地となっていて、道路も牛馬優先。
すいませーん、ちょっとだけ道空けてもらえますかー
とか言いながらお馬さまとかお牛さまの横を通り抜けなければなりません。
牛馬にとっては高貴な名前のゴダイゴくんも、同じく高貴な生まれの僕も全く関係ないみたいです。
赤尾展望台からの絶景
崖上の最頂部からちょっと下がったところに赤尾展望台がありました。
前日に海の上から見た通天橋とか摩天崖のあたりが一望できます。
通天橋も海の上から見るのとまた全然違いますね。
なんですか、この迫力。素晴らしいじゃないか、国賀海岸!
ゴダイゴくんとも記念撮影パチリ!
っというか、これ「ゴダイゴくん」って名前じゃないじゃん!
「カンムリウミスズメ号」って名前ついてるじゃん!
なんですか、この秘密の花園チックな入り江!
ここは奄美か?
と勘違いしちゃうようなくらい、西ノ島の海もきれいでした。
赤尾展望台、キツイさかのぼってきただけのことはある絶景地でした。
赤尾展望台からの帰り道は下る下る下る!
山道を登ったあとの下りになると、いつもよくこんな坂のぼってきたなぁーと我ながら感慨深くなるのですが、今回はひときわそんな感じ。
だって「ゴダイゴくんあらためカンムリウミスズメ号」返却の時に観光案内所のおねーさんにどこまで行きました?と聞かれて赤尾展望台、と答えたら
まあ、そんなところまで 💕
(あらステキ!あなたってナイスなミドルなのに、まだまだ体力ビンビンなのね)
という目で僕を見つめていましたから。
<2017年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
赤尾展望台への旅
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