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鹿屋市営住宅がカッコよすぎて世界の終わりに見える【鹿児島県】

鹿児島県の大隅半島にある小さな町、鹿屋(かのや)市。

「鹿屋体育大学」という全国で唯一の国立体育大学があるので、名前だけは聞いたことがある人もいるかもしれませんが、普通の人が喜び勇んでいくような観光地があるわけではありません。

ここにかつて僕の心を揺さぶった、すごい団地があるようなのですが、はたしてそれがどこにあるのか、どんなものなのかわからないまま僕は鹿屋市内に向かっていました。

そして偶然にも、それを見つけたときのお話です。

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行きたいところリストのたった6文字

「鹿屋市営住宅」

僕の行きたいところリストに、こんな6文字が書いてありました。

このリストは普段なにげなく見つけた気になる旅先の情報を、簡潔にメモしておくだけのものなので、それ自体は特別珍しいことではありません。そのメモを検索すれば、たいていの場合google先生がいくらでも詳細な情報を教えてくれるからです。

けれども今回はそれがみつからなかったのです。

これがその検索結果で、確かに鹿屋には5カ所の市営住宅があるらしいのですが、詳細がわかりません。

その後画像検索もしたのですが、出てくるのは普通の建物の写真ばかりで、何が僕の琴線をゆすぶったのかが皆目わからないのです。

「鹿屋 市営住宅 建築」/「鹿屋 市営住宅 B級」/「鹿屋 市営団地 ユニーク」・・・ 

普通はこんな感じで検索をすれば何か引っかかってくるのですが、今回はなんの手がかりも出てきません。

僕はそのとき桜島から垂水を経て、志布志へと向かうバスに乗っていました。

途中で通る鹿屋で降りて、その住宅を冒険するつもりだったのですが、手がかりもつかめないまま、バスはまもなく鹿屋市街へと入ろうとしていました。

夢か幻でも見たのかな…

広大な鹿屋市内に離れて建つ、5カ所すべての市営住宅をめぐるのは難しいため、あきらめてそのまま志布志まで乗って行ってしまおうかな、と思ったその時、僕の右目がその端っこに、何かをとらえたような気がしました。

偶然バス通りにあった市営住宅

©Google

バスが走る国道の右側に突然大規模な住宅が現れました(写真はGoogle Map)。

そして目に飛び込んでくるのはこんな感じの建物。

めちゃめちゃカッコいい!

とりあえずここ、どこかわからないけど降りてみよう、と住宅を通り過ぎた一つ先のバス停で慌てて降りたのでした。

そしてこの通りを歩いて僕は確信したのです。

僕の琴線を揺らせたのは、この住宅に違いないと。

だってめちゃめちゃカッコいいじゃないですか!

このシュールな世界はなに?

ガレージ付きラブホテルの向こうで未確認飛行物体が地上と交信してる感じ?

市営&県営住宅の密集地

この住宅街、「鹿屋市営住宅」と検索して出てきた地図には表記されていないのですが、どうやら市営と県営の団地が入り混じった場所のようで、さまざまな種類の団地棟が立ち並んでいるようでした。

案内板もいくつかありましたが、よくわかりません。

主な建物は青の屋根のものとオレンジ屋根のもの、2種類。

建物の横に「市」とか「県」とか書いてあるのでその所有者はわかりますが、特に「県」が青で「市」がオレンジ、といったような決まりはないようです。

オレンジ屋根の棟は、ベランダがワンフロアおきに凹凸を繰り返す、動的な建造物。

沖縄の建築物によくありそうな感じですね。

青い屋根の棟は、もう少し落ち着いた静的なイメージですが、凹凸の深さが激しいぶん、世界の終わり的なシュールさがありますね。

誰もいない公園にも、世界の終わり的な風が吹いています。

団地同士を結ぶ廊下もかなりデザイン性が高いもの。

ムダにカッコよすぎる空中回廊(一般的には渡り廊下)。

休日の午後なのにあまり人を見かけなかったせいなのかもしれませんが、カッコよすぎて本当に世界の終わりに取り残されたのかと思っちゃいました。

もう一つの特攻基地と謎のコインランドリー姉妹

住宅のすぐ脇には海上自衛隊の鹿屋航空基地がありました。

特攻基地と言えば陸軍の航空基地があった同じ鹿児島県の知覧が有名ですが、この鹿屋には旧日本海軍航空基地があり、ここも特攻作戦の基地として使用され、多くの尊い命が飛び立って行きました。

二式大型飛行艇12型が屋外展示されていますが、ここには鹿屋航空基地史料館があり、鹿屋航空基地から飛び立って、二度と帰ることのなかった908名の特攻隊の資料なども展示されているようでした。

そういえば以前そんな話も聞いたことがあったような気がします。

もう少し早く気づいていれば多めに時間を取っておいたんですが、残念ながら今回は時間がありませんでした。

この団地群の入口付近にあった給水塔。

さっき団地の向こうにちらっと見えてた未確認飛行物体はこれですね。かなりカラフルでデザイン性が高いです。

団地とは全然関係ないですが、帰りに近くでコインランドリーの姉妹を発見しました。

いや、よく見るとふたりとも朋加(ともか)ちゃんだぞ。

3才の朋加ちゃんはもう営業してないみたいです。

11才の朋加ちゃんはまだ現役みたいですが、この年齢は何なんでしょうね?

これもWebで調べてみましたが、あまり詳しいことは見つけられませんでした。

普通、こういうのはだいたいネタになってるものなんですが、鹿屋の人は真面目なんですかね?

鹿屋市営(県営)住宅、個人的にはかなり特徴のある住宅群だと思うのですが、特に有名な建築家による作品でもなく、ユニーク建築として話題になってる場所でもありませんでした。

でもなぜ僕はここを知ったんだろう?

謎ですね。

<2021年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください

鹿屋市営住宅の場所

鹿屋への旅

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