奈良県の天理市といえば、天理教の教会本部があり、その信仰の中心地。
以前、少しだけ町を歩いたことがあったのですが、町じゅうに立ち並ぶ「おやさとやかた」と呼ばれる壮大な建築物に目を奪われ、日本にもこんなところがあったのか、とびっくりした記憶がありました。
そんなわけで、今回はその日本最大の宗教都市、天理のまちなかをめぐったお話です。
ようこそ、おかえり
天理市があるのは奈良市の南、奈良駅からはJRで15分ほど。
JR天理駅に降り立つと、ホームの階段にもコンコースにも「ようこそ、おかえり」の文字があふれています。
ただいまー!今日はじっくり見学させてもらうためにやってきました!(教徒ではありません)
これは「おぢばがえり」にやってくる教徒のための出迎え看板で、「ぢば」とは天理教の親神様がこの世元の始まりにおいて、 人間を宿し込みになられた場所を呼ぶのだそうです。
よくわからないけど、天理教の起源となったような場所で、それが教会本部の神殿にあるのだそうです。
駅前に出ると、正面に「天理本通」というアーケード街があり、ここをまっすぐ行くと天理教の教会本部へと行けるのですが、行きは少し遠回りして行こうと思います。
天理の中心部は教会本部を中心に、天理教の関連施設で埋め尽くされているので、まずはそれを眺めながらブラブラと歩いて行こうと思います。
市内を歩くとところどころに見られるのが、信者詰所と呼ばれる教徒のための宿泊施設。
これは全国各地から訪れる教徒のための宿泊所で「名古屋詰所」とか「東濃詰所」といった地名が多いので、教会の分会の名前がついているのでしょうか?
信じられないかもしれませんが、日本です
やがてまちなかの道の突き当りに、異様な存在感のある建物が見えてきます。
信じられないかもしれませんが、ここ、日本です。
しかも「天理よろづ相談所(憩の家)」と呼ばれるこの建物、病院なんです。
しかしめっちゃカッコいいですね!台北の円山大飯店かと思った!
病院と道路を挟んで隣にも同じような建物がありましたが、これらが「おやさとやかた」と呼ばれる教団の建物。現在26棟があるようですが、最終的には68棟になるのだそうですよ。
26棟でもたいがい異世界感あるのに、68棟もあったら、もうテーマパークですね。
ちなみにこの建物は高等学校でした。しかも天理高校じゃないやつ!!!(天理高校はこのあと発見しました)
憩の家(病院)の裏手をぐるっと回り、なだらかな坂を登ると、いつの間にか天理教教会本部に入っていました。
厳粛なる教会本部に潜入
どうやら僕が入ったのは、西側の裏口のようなところからだったのですが、しばらく進むと立派な楼門があり、その先に広大な中庭をぐるっと取り囲むように礼拝堂や教祖殿などの教会本部の建物が並んでいます。
見出しで「潜入」とか書きましたが、実はこの教会本部の敷地や建物には24時間365日、いつでも誰でも自由に出入りできるので、けっして無断で入ったわけではありません。
そんなわけで、まずはこの中庭を囲む回廊をぐるっと一周してから、教会本部の礼拝堂や神殿(ぢば)へと行ってみました。
が、建物の内部は撮影禁止のため、残念ながら写真で紹介できません。
特徴的だったのは、ここでは「パンパンパンパン」と4拍手だったこと。
写真がないのでこんなの紹介してますが、教徒ではありません(笑)
僕が訪れたのは9月の連休でしたが、3157畳 という巨大な礼拝堂と神殿には何人もの教徒がいて、それぞれから響き渡る4拍手や「おつとめ」の歌が響き渡り、なんとも神聖な空気が漂っていました。
教徒の中には若い女性もいて、しかもめちゃめちゃきれいな声で歌っていたりしたので、礼拝堂に正座したまま、しばし聞きほれてしまったくらいです。
あの、天理高校を発見!
僕が教会本部に入ったのは西側からでしたが、南側からの参道がメインらしく、これがその参道の正面にあたる南礼拝堂。
この南礼拝堂の前から「真南通り」という立派な参道がのびていますが、この正面にもなんとも日本離れした「おやさとやかた」がありました。
これは天理大学付属の「天理参考館(世界の生活文化と考古美術の博物館)」などが入っている建物のようです。
この建物の下を抜けると東に天理大学。
そして西に天理高校!
天理高校といえばラグビー、野球、そしてブラスバンド!
特に僕は甲子園で聞く、天理のブラバンが大好きなのです。
校舎が意外とシンプルだったので拍子抜けしたけど…(いや、もちろん充分カッコいいですが、あれだけ「おやさとやかた」みちゃうと・・・ね)
天理本通めぐりも楽しい
天理教の主要施設を見たあとは、天理駅まで「天理本通」と呼ばれるアーケード街を歩くのがおすすめです。
ちなみにこの家庭雑誌「陽気」っていうのは天理教関連の雑誌ですね。
天理教の基本思想が「陽気ぐらし」だからですよ!(かえすがえすも教徒ではありません)
本屋さんの店先にも天理教関係の本が多いですね。
そしておすすめのランチは「天理スタミナラーメン」。
長時間煮込んだ豚骨スープに、野菜がたっぷり入っていて、独特の濃厚な味のラーメンで、冬に食べたらめっちゃあったまりそうです。
僕はここに来るまで知らなかったのですが、お土産になってるくらい有名なんですね。
途中に昭和レトロな喫茶店とかも何店かあってそれも楽しいです。
今回はフルサトという珈琲専門店に入りましたが、ここもいい味出してました。
天理はまさに日本最大の宗教都市だったし、日本じゃないみたいな独特の空気がすごかったのはもちろんですが、こんなお店めぐりもできる楽しい場所でした(が、教徒ではありません)。
<2022年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
日本最大の宗教都市、天理の基本情報
天理への旅
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