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熊本の山都町にある国の重要文化財「通潤橋」は、日本最大級の石造りアーチ型水路橋からの豪快な放水シーンが有名です。
しかし、2016年の熊本地震と2018年の豪雨災害により被災し、その保存修理のため長い間放水が休止されていました。
そして2020年4月、ようやくその工事が終わり4年ぶりに放水が復活します。
新型コロナウィルスの影響により、復活後も当面の間、観光放水は見合わせとなりますが、竣工式では復活の記念放水が行われます。
通潤橋は灌漑用の通水橋
通潤橋は熊本市街から路線バスに1時間半ほど揺られた先、山都町(旧矢部町)にある石造りのアーチ橋。
これは水源に乏しい周辺の農地へ灌漑用の水を送るために架けられた通水橋で、橋の上部には3本の石管が通っています。
現在は土日を中心に決められた時間に観光用の放水が行われているのですが、最近はこの豪快な放水シーンを見るためにやってくる観光客も多く、人気の観光スポットとなっていました。
僕がこの発射、もとい、放水シーンを初めてみたのは2015年の夏、熊本地震の前のことでした。
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熊本バスセンター8時55分発のバスに乗って1時間半、山都町の浜町バス停で下車し、矢部の市街地を抜けて少し坂を登ると、徒歩15分ほどで道の駅があり、その先に通潤橋が見えてきました。
放水は午後1時からで、まだ2時間以上も時間があったので、先に周辺を散策してみます。
通潤橋周辺散策へ
通潤橋の周辺は散策コースとして遊歩道も整備されていて、40~50分ほどでぐるっと一周できるようになっています。
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まず道の駅から坂道を登ると、通潤山荘という国民宿舎があります。
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ここは温泉もあり、レストランや宿泊施設もあるのですが、中には柔道家 山下泰裕さんの展示コーナーがあります。
なんでも山下さんが、この旧矢部町の出身だからなのだそうです。
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奥さんの実家がこのすぐ近くにあるという僕のパイセンから、この通潤山荘からさらに坂を登ったところにいい棚田があるよ、と聞いていたので、行ってみます。
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散策コースのもう一つの見どころ「五老ヶ滝」。
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この滝は高さ約50メートル。通潤橋の下を流れる川が200mほど先でそのまま滝となって流れ落ちているようです。
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途中で僕の苦手な釣り橋が出てきたりしますが、空を見上げながら口笛拭いてなんとか渡れるレベルでした。
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やがて棚田が見え始め、のどかな棚田の道をくねくね歩いていると通潤橋の裏側にでるのです。
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橋の向こうに見えるのが、スタート地点だった道の駅ですね。
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通潤橋の上を歩く
遊歩道を進むと、そのまま通潤橋の上に出るのですが、通潤橋の高さは20メートル。下から見るとその上を歩くのはさぞかし怖そう。
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高いところは苦手なので、通潤橋の上は行けないかな、と思っていたのですが、行ってみると幅も6.3メートルほどあり、大きな車でも余裕で通れるほどの広さだったので、意外にも大丈夫でした。
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ただ、こういう写真を撮るのはさすがに完璧にへっぴり腰になっていたと思います。
あ、これが水の吹き出る通水口だそうです。
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これが橋の上から見た道の駅側。
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そしてこっちがその反対側(五老ヶ滝側)。
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このあたりは白糸台地の棚田景観と呼ばれ、通潤橋とともに国の重要文化的景観として選定されているそうです。こうした棚田がありながら、十分な水源がなかったのでこの通水橋が作られたんでしょうね。
橋のたもとにあるこの小屋はかつての橋守用だったのでしょうか、中はちょっとした展示物がある資料館みたいになっていました。
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橋の脇に小路があったので、下に降りて放水を待ちます。
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いよいよ放流カウントダウン!
13時に近くなると、放水係のおじさんが橋の上に登場し、スタンバイに入ります。
ギャラリーもかなり増えてきました。
一番左のおねーさんがカウントダウンして、
さん、にー、いち、発射ぁぁぁぁ!
とか言ったのにはなかなか萌えました(じょーだんです)
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そしていよいよ発射、もとい、放水!
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そしてあっという間にこの水量
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せっかくなので怖いけどもう一回上に登ってみました。
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上から見るより下から見る方が迫力ありますね。
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下の方にいると水しぶきが飛んできて、暑い夏には、なかなかクールでよろしい感じでしたよ、通潤橋。
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放水時間は意外と長く約15分ありますので、放水中にポジション移動も可能です。
ぜひ正面、左岸、橋の上、(できれば)右岸の順で回ってみてください。橋の上までは問題なく行けるかと思いますが、右岸に降りるには少し時間が忙しいかもしれません。
※2020年4月現在、当面の間、橋の上の通行は禁止されているみたいです。
<2015年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
通潤橋の基本情報
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通潤橋への旅
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