瀬戸内海の島々を舞台に、3年に一度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」。
その第2回目が開催された2013年の夏、瀬戸内の島々を巡ったのですが、そのとき最初に訪れたのが「女木島(めぎじま)」。
この芸術祭がなければおそらく一生来なかったかもしれないこの小さな島は、なんともワンダー感にあふれる場所でした。
女木島へは高松からフェリーで20分
旅のスタートは瀬戸内国際芸術祭(以下:セトゲー)の本拠地というか玄関口である高松港から。
高松港にあるモニュメントが、島々に向かって立っています。
高松から女木島を経由して、その先の男木島に行くフェリーが運航されています。
フェリーも、もちろんセトゲー仕様です。
最初に行ったのは女木島。
高松港を出て15分もすると小さな島の集落が見え、約20分で女木島に到着します。
港につくと、まるで骨董品のようなボロボロの乗合バスが待っていて、係員のおっちゃんに、島で一番の観光スポットに行くからとにかく早く乗れ、と急かされます。
バス会社は「鬼ヶ島観光自動車」。
いやーな予感のまま約10分で山の上まで連れていかれると、やっぱりこんなものが見えてきます。
そう、ここは別名、鬼ヶ島。
女木島は桃太郎が鬼退治に向かった島だといわれていて、鬼が住んでいたとされる大洞窟には鬼の宴の間や、牢屋跡など様々な仕掛けがある、ということでしたが。。。
ワンダーな香り、たっぷりです(たぶんほめ言葉)。
いろいろヤバい、女木島大洞窟
女木島大洞窟は、島の中央、鷲ヶ峰の中腹にあり、広さ4,000㎡、奥行き400m。紀元前100年頃に手で掘られたといわれています。
とりあえず中に入るしかないですね。
この鬼ヶ島の鬼退治にはちゃんと桃太郎のモデルがいるそうです。
かつて讃岐の国の住民が鬼(海賊)の出没で苦しんでいるのを知った吉備の国の稚武彦命(わかたけひとのみこと)が、備前の犬島(岡山県)、陶の猿王(香川・綾南町)、雉ヶ谷(香川・鬼無町)に住む勇士を連れ鬼退治をしたのだそうです。
ということで桃太郎(稚武彦命)+犬、猿、雉ってことですな。
洞窟の中にあった鬼の会議室。
中には鬼たちがさらってきた婦女子を監禁した秘密の部屋があったりして、ちょっと入ってみたいぞ。
ちなみに、これが瀬戸内国際芸術祭のアート。
香川の伝統工芸品の鬼瓦の制作に、県内の中学生3000人が挑んでできた作品だそうです。
そして洞窟の最後にあった鬼大将の部屋。
解説:「当時の彼等の栄華が残されているロマンあふれる洞窟のラストシーンに相応しい遺跡と言えるでしょう」
そうか?
鷲ヶ峰大展望台からの眺望と港のアート
大洞窟の15mほど上にある標高188mの鷲ヶ峰山頂に展望台がありました。
島の頂上からの眺めはなかなかでした。
この、のんびりした感じが、いかにも瀬戸内ですね。
三角の山の向こうに高松市街も見えますね。
帰りはずっと下り坂なので、山頂からアートをめぐりながら港へと戻ります。
これは「女根(めこん)」という名の作品。
なんか意味深な名前だぞ。鬼に監禁された婦女子と関係あるのか?(ないです)
休校中の小学校に作られたアートですが、残念ながら営業時間が終わってしまい、外からの見学。
すぐ近くに海水浴場があるらしく、民宿が数軒とキャンプ場のようなものがありました。
港にもいくつかのアートがあります。
これは芸術祭のアートではなく、港のモニュメント「おにの灯台」ですが、なんだか乳首がいやらしく見えるのは僕だけですか?
ということで女木島、やっぱりワンダーな島でした!(ほめ言葉、たぶん)
夕方の船で高松に戻ると、高松港でも芸術祭に関連したイベントをやっているようでした。
この日はバングラディッシュの人々が、なんだか車磨きをやってました。。。塗装が完全に剥げて、確かにピッカピカでしたが、これもアートなんでしょうかね。
<2013年8月訪問>
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女木島への旅
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