浜名湖の北側に沿って静岡県の新所原駅と掛川駅を結ぶ天竜浜名湖鉄道(天浜線)。
古きよきレトロな鉄道施設が数多く残り、全長67.7kmの区間に36件もの国の登録有形文化財があります。
そこでフリー切符を買って、1日ゆっくりとめぐろうと思ったのですが、列車の本数が少ないのでレンタサイクル借りた方が効率的だとわかり、サイクリングで浜名湖とか天浜線沿線をめぐったお話。
(意味あるのか?フリー切符!)
フリー切符の予定がレンタサイクルに
以前、ほんの一部の区間だけ天竜浜名湖鉄道(以下、天浜線)に乗ったことがあるのですが、それはあまりにもレトロな鉄道すぎて国の登録有形文化財の宝庫だと聞き、その時以来、今度はのんびりと乗りたいと思っていたのでした。
そんなわけで関西からの帰りにちょっと寄り道することにして、1日フリー切符を購入してまずは列車に乗りこみます。
とりあえず有形文化財の駅を片っ端から回ろうかな、と考えていたのですが、尾奈の駅を出ると車窓右手にさっそく浜名湖が。
そんなわけで、さっそく次の奥浜名湖駅で降りてみました。
最初の有形文化財の駅、三ケ日駅まではここから1キロ程度なので、湖沿いを歩いてみます。
みかん畑と民家の間を歩くとすぐに浜名湖畔の道へ。
このあたりは三ケ日みかんの産地なんだそうです。
せっかく三ケ日に来たのであれば、昔中学か高校の教科書で習った三ケ日人(みっかびじん)という旧石器時代の原始人にぜひ一度会ってみたい、と思っていたのですが、どうやら最近それは原始人ではなかったことが学術的に判明したらしいのです。
まあ仕方ない。「三ケ日人」より「三日美人」の方がよっぽどいいですわ。
例えて言うと、あまりにもいい女すぎて、初めてそれを見た男が一瞬たりとも手放せず、結果3日で飽きられてしまう、という幸薄い美人みたいな感じですかね。そーゆー人がいたら紹介してください。
さて、この天竜浜名湖鉄道の三ケ日駅、この駅本屋が国の有形文化財に登録されているのですが、ここから先、天浜線の鉄道施設は登録有形文化財のラッシュ。全長67.7kmの全線に、36件もの文化財があるのだそうです。
しかし天浜線の列車はおおよそ1時間に上り下り各1本。これではそう多くの駅をめぐるわけにはいきません。
そんなとき、天浜線の主要駅ではレンタサイクルを貸し出していることを思い出しました。
以前も天竜二俣駅で電動チャリを借りてかなり爽快なサイクリングを楽しんだので、天気もいいことだし、今回も三ケ日駅でレンタサイクルを借りて「三日美人」を探しながら浜名湖畔を走ってみることにしたのでした。
ママチャリ型電動自転車「三日美人」号をGET!
天浜線のレンタサイクルターミナルとなっている三ケ日駅でママチャリ型電動自転車をレンタル。
今日のチャリはどうやら女の子らしいので、旅の相棒ではなく、旅の彼女ということにしましょう。
「電動三日美人号」。
なんかちょっと妖艶。。。
さて、三ケ日の町なかを抜けるとこんな道路が。
そう、浜名湖畔は自転車道が整備されていて、湖畔に沿ってこんな快適な自転車専用区間が敷かれている部分もあります。
そんなわけでこのあとは同じ天浜線のレンタサイクルターミナルがある気賀駅まで行ってみようと思います。
浜名湖とみかん畑。
正面あたりがさっき列車を降りた奥浜名湖駅方面ですね。
このあたりは浜名湖の内湾が複雑に入り組んでいるので、途中ちょっとショートカットしようと山道に入ると、なんだか伊豆高原あたりの別荘地のような雰囲気の場所に迷い込みます。
あー、やっぱり。
東急って感じの別荘地ですね。
別荘が並ぶ丘陵地を越えて内湾の外に出ると、浜名湖が目の前いっぱいに広がります。
夏の海みたいな湖畔沿いの道を、三日美人ちゃんと一緒に快走します。
ここもまだ浜松市なんですよね。
浜松でかいなー。
しばらく離れていた天浜線と再び落ちあい東名高速の下をくぐると、その先は寸座峠というちょっとした峠道になります。
三日美人ちゃんはママチャリなので電動とはいえややお尻が重いのですが、頑張って一緒に困難を乗り越えます。
お尻のちょっと大きい女の子は嫌いじゃないので。
寸座峠の頂上からちょっと下ったところに浜名湖と天浜線の線路が見下ろせる場所がありました。
浜名湖をバックに走る天浜線の列車を撮影するならここがべストポジションだと思うのですが、残念ながら列車が来る気配はありません。
まあ1時間に上下1本ずつなので仕方がないですね。
有形文化財の西気賀駅、気賀駅
寸座峠を下り、寸座の駅を過ぎると次が西気賀駅。
この西気賀駅本屋が有形文化財。
木製の改札口がいいですね。
ホームにある待合所も文化財なんだそうです。
これなんか地方のローカル線にはどこにでもあるように見えるんですけどね。
西気賀駅には「グリル八雲」というレストランがあります。
正統派洋食屋さん、という雰囲気なのですが、なぜか三日美人だった面影の残る、妙齢の女性が中でポツンとお客さんを待っていそうでドキドキして入れませんでした。
グリル八雲のシェフは名古屋の御園座の高級洋食店「八雲」で修行し、その閉店に伴い店名を引き継いで現在の場所にオープン。美空ひばりさんが名古屋の八雲のビーフシチューとコーンスープをお気に入りだった、ということで知られているようです。
西気賀を過ぎ、浜名湖に別れを告げた天浜線に沿って田園地帯の中を進むとまもなく気賀駅に到着。
気賀駅の近くで魔女のアパートみたいなお店を見つけました。
これは浜松のとある工房が手掛けた建物で、学習塾とかエクステリアのお店がテナントとして入っているようです。
気賀駅のサイクルターミナルで「三日美人」とのひとときの旅先デートはおしまい。
レンタル自転車も女の子だと思うとわかれるのがちょっと辛くなりますね。
こうやって日本全国津々浦々で後ろ髪を引かれるような出会いと別れを繰り返してるなんて、寅さんみたいだな、俺。
さて、この気賀駅本屋も文化財らしいのですが、その駅構内に毒々しい色をした中華屋さんが併設されているのも一興でしょうか。
この気賀駅は大河ドラマ「女城主 井伊直虎」ゆかりの龍潭寺の最寄り駅なんだそうです。
今回は時間がなくていけませんでしたが。
気賀駅のプラットホームも有形文化財。
さすがにカッコいいですね。
さあ、いい加減列車に乗らないとフリー切符を買った意味がなくなっちゃいますね。
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