ワンダースポット、特に異建築系のマニアにとっての聖地と呼ばれる場所が高知県にあります。
それが日本のサグラダファミリアとも日本の九龍城とも呼ばれる伝説の建物「沢田マンション」。
外観もワンダーなんですが、中もそれ以上にワンダーだということで、チャンスがあれば探検してみたいな、と思って訪れてみたときのお話です。
高知市郊外に突如現れる白亜の異建築
沢田マンションの最寄り駅は高知市郊外、土讃本線の薊野。
薊野とかいて「あぞうの」と読みます。ま、誰も知らないし、誰も読めないような場所です。
駅前になんと50円からの飲料自動販売機、「たすかる君」を発見!
えー、ホントに50円だよ!
いいですね、いきなりワンダーな気分が盛り上がりますね。WANDAだけ80円だけど。
そしてその先のどこにでもあるよーな郊外のロードサイドを進むと、やがてローソンの先に見えてきた建物が今回の目的地。
まるで戦国武将が、自らの名乗りを上げているかのような威風堂々たる「沢田マンション」の文字。
この白亜の建物が、日本のサグラダ・ファミリアとも日本の九龍城とも呼ばれる伝説の建築物「沢田マンション」、通称「沢マン」なのです。
なんかビミョーに手作り感、満載じゃないですか?
それもそのはず、この鉄骨鉄筋コンクリート造り、地下1階地上5階(一部6階)建て、戸数約70、100人居住のマンションは、素人の夫婦二人が独力独学で作り上げたものなんです。
もちろん建築基準法とか、耐震構造とかあんまり関係なく、というか全然関係なく作っちゃったみたいで、今ではけっして認可できないようなシロモノのようです。
これが沢マン名物、4階まで車でのぼれる外壁のスロープ。
ショッピングモールの立体駐車場みたいだけど、たぶん上に駐車場はないので、部屋の前に停めてるのかもしれません。
ちなみに地下も駐車場?
入れんのかな。。。
内部も楽しい沢田マンション
沢田マンションの屋上には農園があって、鶏とかうさぎが放し飼いされているようです。ブタもいるとかいないとか。
「滝」とか「池」とか「釣り堀」があるという噂も。。。
地下には住民のための多目的ホールとか卓球場とか、なぜか合気道場とかもあるみたいです。
このマンションの最終的完成形は「10階建て・戸数100戸」という壮大なものだったようですが、設計図とかまったく使わずにオーナーの故沢田さんのフィーリングで次々と増改築が繰り返されたため、サグラダ・ファミリア状態になっているのです。
いまだに屋上に重機とか置いてあるし。
そんなわけで、中は完全に迷路になってたり、若干廊下とかが歪んでたりするらしいのですが、住人たちはあんまり気にせず、むしろ楽しんでたりするみたいです。というかそういうのが楽しめる人たちがここに好んで集まってくる、といった方がいいですね。
なぜかバス停がありますが、バスは来ません。。。
これだけ魅力ある建築物なので、もちろん観光客もたくさんやってくるようで、かつては「沢マンツアー」が行われてたみたいですが今はやっておらず、見学希望の方は大家さん(故・沢田オーナーの奥さん)に許可をもらう必要があります。
が、この日はGWだったからでしょうか、普段大家さんがいるはずの沢マンショップにはカギがかかっていて誰もいなかったのです。
えええええ、せっかくここまで来たのに、中も見学させておくれよぉぉぉぉぉー
泊まれる?沢田マンション
せっかくなので大家さんの帰りをもう少し待ってみよう、と近くのスーパーに行ってパン屋さんのイートインで早めのランチにします。
んで、高知といえば「ぼうしパン」。
んーなんかこれ、ぼうしといより×××に見えるけど。。。
でもびっくりしたのは、帽子の耳といって、この帽子のフチのカリカリしたところだけのも売ってるんですよ、さすがご当地パン。
30分くらい時間つぶして沢マンに戻ってみましたが、やっぱり大家さんはお留守。
この沢田マンションの中にはしゃれおつなカフェや雑貨屋といった店舗もあるんですが、GWのためか、この日はあまり人気を感じませんでした。
残念の上に残念の上に残念だけど、ここもまたいつかリベンジだな。
ちなみに僕が沢マンに来ていることをTwitterでつぶやいたら、女子から思わぬ好反応が返ってきました。
わ、沢田マンション!ワンダーJAPANっぽい!
えー、キミがこういうのに食いつくとは思わなかったよ
風祭さんの旅写真はワンダーJAPAN度高めだなあって実はずっと憧れてました!うふっ💛
そーいえばここ、ウィークリーマンションみたいに生活できたり、ホテルみたいに泊まることもできるのです。
もちろん入居者もぼしゅーちゅー。
わりと安いですね。
件の女子を誘って、1泊くらいしてみても面白そう!と思いましたが、南海地震とか来たらつぶれたりしないかな、とちょっとビビりました。
地震が来てもぜんぜん揺れない、という住民の話聞いたことあるけどホントかな(笑)
<2018年5月3日 訪問つづく >
沢田マンションの基本情報
沢田マンションへの旅
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