2013年からはじめた瀬戸内国際芸術祭の旅も、2016年、2019年と毎回訪問し、この小豆島が最後の島となりましたが、この日はその最終日。
小学生だった娘も、中学生、高校生と、開催ごとに大きくなりましたが、不思議とこの旅だけには付いてきます。今回も喜んでくれてよかったな。
棚田映えすぎ、マジ卍!
2019春のセトゲーめぐり@小豆島。
最終日はこの「耕して天に至る」かのような棚田からのスタートとなります。
ここは小豆島の土庄から少し内陸部に入ったところにある「肥土山地区」と呼ばれるところ。
海のイメージが強い小豆島ですが、実は内陸部には山岳地帯が広がっていて、瀬戸内の島で一番高い標高817mの星ヶ城(ほしがじょう)や寒霞渓などの険しい渓谷があります。
5月のさわやかな午前9時だし、素晴らしい天気だし、まだ人も少ないのでさっそくみんなでこの棚田を散策してみよー!
と娘と嫁にプレゼンし、バスを降り山のほうへと足を向けたのですが誰も続いてくる気配がありません。
パパゆっくりどーぞ!
私たちココ(バス待合所)でこの子猫(がたまたまいた)と遊んでるから。
と娘と嫁。
棚田はきっと娘のインスタには映えないのでしょう。
ま、確かにまだこの良さはわかんねーだろな。
棚田ヤバたにえん、映えすぎて沸いた!
よきかなよきかな、マジ卍!
とか発信されてもおとーさん意味わかんないし。
「小豆島の恋」を作ったおじーちゃん
さて、20分ほど棚田の上のほうを散歩して戻り、今度はみんなで棚田を下ります。
この下のほうに見えているのが2019年の新作アート「小豆島の恋」。
オープン前に入口で並んでいると、前にいた老人と子供の会話が聞こえてきました。
これはじーちゃんが作りよったんぞ。
山から何回も何回も竹ば持ってきてな、これつくりよったんぞ
じーちゃんすごか!
(方言はテキトー)
しかしこれ、じーちゃんの虚言ではなく、本当のことなのだと思います。
セトゲーのアートは地元の人々と一緒に作り上げる作品も多いのです。
この竹のバケモノみたいなアート空間で寝転がって、じーちゃんと一緒に見上げた空が、彼の令和最初のGWの思い出として一生忘れられない記憶になるといいな、と思いました。
肥土山のアートをめぐるため、小川に沿ってゆるやかに下る小径を、家族3人で歩いていると、途中で娘があり得ないくらいの大声で叫びます。
閲覧注意!(遅いか。。。)
そう、小径を覆う木の枝からぶら下がっていた虫が目の前に登場したみたいですね。
1匹や2匹ではなく、歩いているといたるところで目にするのですが、そのたびにギャーギャー叫んでいます。
茶髪になってピアスして、
虫ヤバたにえん、虫マジ卍
とか言ってるくせに(言ってないか)、こういう意気地のなさは3歳の時からずっと変わってないな、と思います。
棚田を降りて、周囲の開けた場所まで歩いてくると、正面に小豆島大観音が現れます。
そして里山の中になぜかポツンとお城のアート。
おおお、そういうことか!
これは自分で好きなところに山城を建てられるアートなんだな。
小豆島には星が城という中世の山城もあったみたいだし。
おおお!お城の上に観音様を建てることもできたぞ!
という鑑賞の仕方が正しいのかどうかはまったくわかりませんが、ま、現代アートの楽しみまたは人それぞれだしね。
旧福田小学校跡「福武ハウス」
さて、今回のセトゲー@小豆島も最後のスポット。
島の北東部にある福田集落へ。
今日はここから姫路行きのフェリーに乗って帰るのですが、その前に福田地区のアートをめぐります。
この地区のメインとなる会場は旧福田小学校跡に作られた「福武ハウス」。
ここは小豆島とアジアの様々な文化が交流するオープンな場所となっていて、展示されるアート作品もアジア諸国のものが中心。
というか、ちょっとこえーよ、アジア
この日は5月5日、令和最初の子供の日。
旧福田小学校では校庭でも体育館の中でもたくさんのこいのぼりが泳いでいました。
瀬戸内国際芸術祭、通称セトゲー。
これでとうとう全部の島を制覇しました。
もちろん毎年アートは変わるので、全部のアート制覇したわけじゃないんだけどね。
2013年は夏、娘、小学生
2016年は秋、娘、中学生
2019年は春 娘、高校生
次の2022年は娘、大学生。
果たしてまた一緒に2周目のセトゲーを回る日は来るのかな。
少しずつ遠くなっていく島と、瀬戸内の穏やかな海をフェリーの上からぼーっと眺めながら、そんなことを考えていました。
<2019年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
福武ハウスの基本情報
小豆島への旅
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