熊本県の有明海にある御輿来(おこしき)海岸は、干潮時に風と波によってできた三日月型のシマシマ模様があらわれる絶景の地として有名です。
干潮と日没が重なる、年に10日あまりが最高のコンディションのようですが、僕が行った日は潮位は低いものの干潮時間は午後。それでもなかなかの絶景でした。
近くにある秘境駅として名高い三角線の「赤瀬駅」とともにご紹介します。
干潮の御輿来海岸へ
熊本県の宇土市、有明海を望む宇土半島のちょうど真ん中あたりにある御輿来海岸。JR三角線の網田(おうだ)駅から約1キロと近いのですが、展望台までは細くて結構な坂道を登るため、今回はレンタルバイクを借りました。
御輿来海岸展望台に登ると、干満の差が激しいといわれる有明海でもここだけにしか現れない絶景が望める、と近年人気のスポット。
潮がひくと海面から風と波によって描かれる独特のシマシマ模様が現れるのですが、干潮時の潮位が50センチ以下と低い日が狙い目で、特に日没の時間とその干潮の時間が重なる年に10日間ほどは世界中から何百人というカメラマンが訪れるのだそうです。
僕が行った日は干潮時の潮位は低かったのですが、日没の時間とは合わなかったので、とりあえず干潮MAXの時間帯に行ってみました。
おおおおお、なかなかいいじゃない!
遠くに雲仙普賢岳もくっきり!
うわさにたがわず素晴らしい景色ですね。
「御輿来海岸」という名は、かつて第12代天皇であった景行天皇が九州遠征の際、三日月型の美しい砂紋の眺めに感動して御輿を止めて休まれた、というエピソードからつけられたと言われています。
もう少し日が落ちた時間帯の景色も見てみたいのですが、まだ午後も早い時間なのでちょっと時間をつぶしに行くことにしました。
九州屈指の秘境駅、三角線「赤瀬駅」
バイクだったので海岸沿いをなんとなく三角方面に走っていたのですが、近くに気になる場所があったことに気づきました。
それはJR三角線の「赤瀬駅」。そこはいわゆる「秘境駅」と呼ばれ、乗降客もめったになく、なぜその場所に駅が存在するのかが謎だとされている駅のひとつです。
僕も「A列車で行こう」に乗って通ったことは何回かありますが、もちろん降り立ったことはなかったので、行ってみることにしました。
国道から赤瀬駅に向かう道を折れると、すぐにめちゃめちゃ急な坂道。
バイクじゃなかったら行かないですね、ここ。
坂の途中に民家は何軒があったような気はします。が、こんな坂!
坂を登りきるとだだっ広い空き地。もちろん民家はありません。
そしてそこに赤瀬駅はありました。駅舎もなく、そこにはただホームが1本のみ。かつて赤瀬海水浴場が賑わっていた頃は、夏の乗降客は多かったようですが、今は閑散としています。
下の国道沿いには集落もありますが、ここまで登ってくるのは相当キツいはず。秘境駅というのはちょっといいすぎな気もするけど、確かに乗降客数はほとんどいなそうですね。
奥の待合室?で高校生とかがちちくりあってなければいいんだけど・・・
というくらいひとけのない静かな駅でした。
再び御輿来海岸へ
日没の時間にはまだ早いけど、少し日が傾いてきたので再び御輿来海岸へと戻ります。
日没目当てでしょうか、昼間はなかった車が停まり始めています。
少しずつ潮が満ちてきているので、昼間にくらべるとシマシマが少なくなっています。日没まで1時間以上あるので、その時間にはもっと少なくなっちゃうのかな。
昼間に来た時は気づかなかったのですが、展望台の近くに小さな稲荷がありました。
ここからは鳥居の向こうに御輿来海岸を見下ろすことができます。
遠くからコトコトと音が聞こえてきたと思ったら、シマシマ海岸の横を三角線の列車が通り過ぎていくのも見えました。
日没の時間にはまだ少し早く、シマシマもかなり少なくなってしまいましたが、それでもこの絶景。
いつか年に数日と言われる絶景の日にまた来てみたいと思います。
<2021年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
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