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「五ヶ瀬町自然マイスター」、霧立越を踏破【宮崎県】

前編

「鞍岡クララ」と五ヶ瀬の夜神楽【宮崎県五ヶ瀬町】
宮崎県の五ヶ瀬町と言えば、種田山頭火に「分け入っても分け入っても青い山」とうたわれた、肥後と日向の国境にある山深い里。以前その国境の日向往還をひとりで歩いてみたら、道に迷ってとんでもない目にあったことがあるくらい山の中です。...

会社を卒業して単身で宮崎県の五ヶ瀬町に移り住んだ後輩「にしちゃん」から「五ヶ瀬町自然マイスター」という、なんだか清く正しく美しすぎる人のような称号をもらった僕。

ま、確かに酒も女も高いところも苦手な俺にはふさわしい清廉な肩書ではあるけれど、自然マイスターっていったいなんやねん?と思っていたら、現地での血を吐くような厳しい体験研修が用意されていたのでした。

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五ヶ瀬町自然マイスター認定研修

風祭さん、五ヶ瀬町の自然マイスターとしての適性を判断するために、山に登っていただきます

え、まさかの自然マイスターとして認定されてなかった事実!

しかも酒と女と高いところ苦手なのに山登りさせる暴挙とか!

高所恐怖症ですかー、それ早く言ってくださいよ!

いざとなれば手を握ってくれる女子がいれば大丈夫なんだけど…

言ってることが支離滅裂ですけど、とりあえず女子なら同行しますよ。

え、女子いるの?困ったな、高いところ行きたくないんだけど、女子いるのかー

・・・・・・・・・・

私に手を握ってほしいって方、どちらかしら?

・・・・・・・・・・・

彼女はにしちゃんと一緒に五ヶ瀬の地域おこしをやっている「なりまっちゃん」

クールなメガネ姿のすらっとした女性ですが、たぶん僕の手を握ってくれるタイプではありません(見た目クールだけどけっこう豪快なひとだということがのちのちわかってきます。。。)

いざ、霧立越へ

そんなわけで、僕たちはホテルフォレストピアに泊まった翌日、山登りに出かけます。

僕たちを案内してくれたのは、昨日は祇園神楽保存会として活動していた秋本 治(はじめ)さん。

いろんな肩書を持つ秋本さんですが、これから向かう五ヶ瀬の山々「霧立越(きりたちごえ)」の歴史と自然を考える会の会長としても精力的に活動しています。

秋本さんの車で登山口まで登り、そこから「白岩山」という標高1620メートルの山に挑みます。

秋本さん、御年78歳ですが、足取りも軽くずんずん山を登っていきます。

かと思うと、ときどき木々の前で足を停めて木の実を食べさせてくれたり、樹々や植物について説明してくれたり、もうこの山全体がまるで自分の庭みたいです。

食べるとキュウイみたいな味がする木の実
「キハダ」ってホントに肌が黄色いんですねー!みたいなことの連続技繰り出されてます

この「霧立越」というのは五ヶ瀬町から椎葉村のあたりにかけて、九州山地の1600メートル級の尾根伝いを南北に貫く古道のこと。

ここは豊後(大分県)から熊本県の人吉へと通じる古い交易道の一部で、馬の背で物資を運んだ「駄賃付け」の道でありました。

かつては壇ノ浦で敗れた平家の落人がここを抜け椎葉に逃げ込んだり、西南の役で田原坂の合戦に敗れた西郷隆盛らが、人吉に逃れた道でもあるそうです。

そしてここはその名の通り「霧」の多いところ。

ただしこの日は最初はうっすらと霧に包まれていましたが、山頂に近づくにつれ少しずつ霧が晴れていきます。

にしちゃんによると、すでに3回ほど自然マイスター候補生と一緒に登ったそうですが、雨だったりずっと霧だったりして、こんなに晴れたのは久しぶりのことだそう。

風祭さん、晴れ男なのね。霧立越の霧を晴らしちゃうなんて、相当のパワーの持ち主よ。

なりまっちゃんに俄然興味を持たれちゃいました

まあ確かにそれなりに歳は取ったけど、パワーとかテクニックはまだまだ健在!

でも手は握らないかな・・・

そして白岩山山頂へ

ここまではずっと林の中を通って来たので、高所恐怖症の僕でも問題はなかったのですが、頂上の手前になるとこんなふうに切り立った崖も出てきます。

この先、ちょっと行けますかね?

・・・・・・・・

(・・・握らないわよ)

 すみません、やっぱダメです・・・

そんなわけで、高所恐怖症にも優しい道を選んでいただき、ようやく山頂へ!

おー、標高1620メートルからの大絶景!

山頭火は「分け入っても分け入っても青い山」と詠みましたが、今日は「赤い山」ですね。

里山はまだ色づき始めという感じでしたが、ここからの眺めはちょうどピークでしたね。

霧立越 宮崎県五ヶ瀬町白岩山頂

登山道もすっかり秋の装いでした。

美しいですね、霧立越の山。

絶滅危惧種「キレンゲキョウマ」の群生地

霧立越の山々は、九州では最も標高の高い石灰岩地帯で、石灰岩特有の希少植物がお花畑をつくっています。けれども近年、異常繁殖した鹿の食害により危機的な状況になっているのだと言います。

この写真に写っているのが鹿の防御用ネット。こうしたネットを張ることによって希少種の保護がはじまったのも秋本さんらの調査がきっかけだったそうです。

五ヶ瀬町自然マイスターのミッションは、五ヶ瀬町の自然の魅力を発信すると同時に、自然環境を守るためのアイデアを創出したり、登山ガイドやトレッキングイベントなどのガイド補助やイベントスタッフとして活動することもあるようです。

そんなわけでどうしても見ておかなければならないところがある、ということで登山道から外れて、沢沿いの道なき道へと進みます。

この先に絶滅危惧種に指定されているキレンゲショウマの大群生があるのですが、一時は鹿の食害により大きく衰退したものが、秋本さんたちの保護活動の結果、少しずつ再生し始めているとのことです。

キレンゲショウマの開花時期は7月から8月頃なので、今はその花を見ることができませんが、こんなイメージです。

Ⓒ写真AC(転用禁止)

可憐ですね。黄色い花、好きなんですよ。

今度開花時期に来てみたいな、と思っていたら、みんなの様子が尋常ではありません。

この写真の茶色いのがキレンゲショウマの実。どうやらまた鹿に荒らされて実は食べつくされ、残った実も枯れ果てているものがほとんどのようです。

生き残った数少ない実を、みんなで土の上に投げましたが、この中からどれだけの新芽が生まれてくるのでしょうか?

鹿の食害は対策をしてもなかなか完全には防ぎ切れるものではないようで、さすがの秋本さんも困り果てている様子でした。

キレンゲショウマは山の中の樹林の谷間などに咲いていることが多いため、あまり見ることが少ない希少な植物で「秘密の思い出」という花言葉にもなっているようです。

秘密の想い出!!

それは守らなくっちゃダメでしょ。

そんなわけで五ヶ瀬町自然マイスター(仮)の風祭、しばらくは五ヶ瀬町のために力を尽くそうと決意したのでした。

<2021年11月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください

霧立越への旅

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