滋賀県の琵琶湖の北に余呉湖という小さな湖があります。
余呉湖?知らんなー
という紳士淑女、この写真をご覧になったことありますか?
世界よ、これが日本のウユニだ。
— 別所隆弘 Takahiro Bessho (@TakahiroBessho) January 27, 2016
余呉湖ですよ。#滋賀 #余呉 #長浜 pic.twitter.com/QMdM5yYpGS
このフォトグラファー別所さんがこの写真をアップして以来、余呉湖は日本のウユニ塩湖か?と話題になっていたのです。
スゴイじゃないか、余呉湖!ぜひ行ってみたいぞ!
ということで、僕も日本のウユニを求めて余呉湖に向かったのでした。
「日本のウユニ」余呉湖となる条件
北陸本線の近江塩津を出た列車が長いトンネルを抜けると車窓右側に湖が現れます。
ほとんどの人はこれは琵琶湖の北端に違いない、と思うのですが、実はこれが余呉湖。
ほどなくして余呉駅に到着すると、ホームからもその姿が望めます。
あの奇跡のショットから考えると、余呉湖が「日本のウユニ」になるためには
①風がなく湖面が完全な水鏡になっていて
②晴れ過ぎず、曇りすぎず、細切れの雲の間から青空が少しのぞいてる状態
③季節は冬の早い時間帯
という結構厳しい条件が必要そうです。
そしてこの日の余呉湖の姿といえば・・・
日本のウユニのかけらもなし・・・
湖面は波立っちゃってるし、空はどんより曇ってるし、まあこれじゃー仕方ないですね。
いろんなサイトを見ても、あの写真のほかには「日本のウユニ」と言えるほどの出来栄えのものは皆無なので、ホントに奇跡の1枚なんでしょうね。
この写真があまりにも広がりすぎちゃって、重い十字架を背負っちゃってるんじゃないかなー、余呉湖。こんなのいつでも見られるわけじゃないんだけど、来る方はやっぱりそれを期待してくるわけだからね。
たぶん1年に1度か2度、気象条件が完璧に揃ったときに、凄腕のカメラマンが撮影しないとあの写真はムリですわ。
そんなわけで心優しい僕が、重い十字架を背負った余呉湖のために別の魅力を紹介しましょう!
余呉湖の羽衣伝説
実は余呉駅にもレンタサイクルがあって、湖一周6キロをのんびり自転車でも巡れるのですが、この日は列車が遅れて時間が押してたし、天気もイマイチたっだので、ぶらっと徒歩で湖畔を散策しました。
まず、余呉湖第一級の見どころといえば、この天女の像。
なんでも余呉湖にはいくつかの羽衣伝説があるのだとか。
天から舞い降りた天女がこの湖で水浴びをしていると、その姿に一目ぼれした土地の男が木にかけてあった羽衣を隠してしまい、天に帰れなくなった女を娶ってたくさん子供を産ませたが、後日羽衣のありかを見つけられてしまい、天に逃げ帰られてしまう、というのがだいたい共通した話。
おおお、俺も天女の水浴び見たいぞ!
羽衣隠すくらいで天女を娶れるなら、いくらでも隠すぞ!
日本のウユニより、むしろ日本の天女のほうが見たいぞ!
ということで天女を探します。
このあたりに私の羽衣見かけなかったかしら
か、か、隠してなんかいないけど、そんな恰好じゃなんかアレなんで、よかったらうちに来ませんか?
こんな姿じゃ天に帰れないので・・・よかったらお邪魔しようかしら・・・
せ、せ、せんべい布団一枚しかない狭い家ですけど、愛くらいはあげられると思うので・・・ぜ、ぜひ!
ありがとうございます。ではちょっと恥ずかしいのでお邪魔する前に姿を変えますね。
えー、もしかしておまえが天女なのか?
伝説では天女は白鳥に姿を変えてこの湖に降りてきたのだと言います。
これ、どー考えても白鳥じゃなくって鷺なので、ちょっと残念な天女かもしれないけど、まあ愛ある幸せな生活ができるならそれはそれで悪くないぞ!
とか思ってたら、
ぐゎー!(もしあなたがその木の根元に隠した羽衣を返してくれたら、添い遂げようと思ったのに・・・)
ぐゎー!(それに本当の好みは消防士とか自衛隊員みたいなガテン系ムッキムキの人なの・・・)
と言って飛びたってしまいました。
チッ、どいつもこいつも時代はガテン系かよ。。。
あの賤ケ岳合戦もここだった!
そんなわけで失意のままにさらに奥に行ってみると、そんな気分を吹き飛ばす、血沸き肉躍る看板がありました!
おおお、賤ケ岳の合戦!
「賤ヶ岳の戦い」(しずがたけのたたかい)は、1583年、近江の賤ヶ岳周辺で、柴田勝家と羽柴秀吉が織田信長の跡目をめぐって起こった権力争い。 この戦いで羽柴秀吉が勝利し、敗走した柴田勝家は自害。 勝った羽柴秀吉は、信長の権力・体制を継承することとなり、天下人へ向けて大きく前進した。
この戦で勇猛果敢な働きをみせた加藤清正や福島正則らは「賤ヶ岳の七本槍」と言われ、のちの秀吉政権の中枢におかれることになった。
この正面に見える山が柴田勝家と羽柴秀吉が信長亡き後の覇権を争った賤ケ岳ですな。
自転車借りてたらふもとまで行って山頂まで登ってもよかったんだけどなー。
でもまあ僕が好きなのは知性派石田三成だし、賤ケ岳で功を立てた7本槍の武将たちみたいなガテン系は趣味じゃないんだよね。
知性派好きの天女とか、どこかにいないものか!
ということで、以上、余呉湖の魅力紹介でした!
え?全然魅力紹介になってないって?
ま、ホントはもっと天気がよければめっちゃ静かでいいところなので、それは皆さま自らお確かめください。
<2018年11月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
余呉湖の基本情報
余呉湖への旅
コメント