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昭和レトロラブホの金字塔ともいえる奈良県の「ホテルアイネ 香芝店」を冒険したお話の後編。
今回は「ホテルアイネ」に数多くある和室の中でも、めくるめく背徳な世界への架け橋であるかのような渡り廊下がある「227号室」を紹介します。
「ホテルアイネ 香芝店」には物語のある和室がたくさん
「ホテルアイネ香芝店」を代表する有名な部屋は「231号室」。
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壁から天井、そしてベッドの上まで張り巡らされた鏡の中央に回転ベッド(現在は動きません)、という究極の昭和のエロスを感じるシチュエーションが大人気で、この部屋の存在を知ってラブホマニアへの道に突入した人も多い物件です。
しかしそのほかにも、アイネの全18室のうち7室ある和室には、趣向に富んだ、レトロで物語のあるお部屋がたくさんあるのです。
たとえば、花魁が登場してきても不思議ではなさそうなほど豪華絢爛な「221号室」。
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和室なのにシースルージェットバスという今昔混合エロスの香り漂う「233号室」。
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そんな中、僕が今回泊まったのは「227号室」。
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右側の和室と隣にあるベッドルームが渡り廊下でつながる、なんとも不思議な構造の部屋でした。
理性と本能、道徳と背徳を隔てる渡り廊下
日中の休憩では、「ミラーワールド」とも呼ぶべきギラギラとした洋室に入ったので、夜はしっぽりと落ち着いて寝たい、ということで和室の空き部屋を探していたのですが、そんな中、目に留まったのがこの227号室。
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とにかくこの渡り廊下が気になって、この日はここに宿泊することに決めたのです。
部屋に入るとまず最初に出迎えてくれるのが、この落ち着いた感じの和室(居間)。
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そしてその和室と隣接するように奥にあるのがこのベッドルーム。
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構造的には隣り合った部屋同士なのに、その間にあるのがこの渡り廊下。
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まっすぐ歩けば、1歩で越えられてしまう両部屋の間を切り裂くように存在しているのです。
そのため、和室からベッドルームへ行くにはいったん部屋の端まで行って階段を登り、欄干付きの廊下を渡ってベッドルームで階段を降りる、という儀式を行わなければならないのです。
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歩数にして15,6歩、所要時間は10秒くらいでしょうか。
この部屋を訪れた男女は、どんなシチュエーションでこの廊下を渡るのだろうか?そんなことを考えながら何度かこの渡り廊下を往復してみました。
ふたりで手をつなぎながら渡るカップルもあるかもしれません。あるいは男性が先にベッドで待ち、入浴を終えた女性が部屋の明かりを消して、暗闇の中を手探りで渡る、またはその逆もあるでしょう。
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そのどれにも共通するのが、この廊下を渡ることで生じる「間」。
この「間」があることで、ここを渡る人は今までかぶっていた仮面を脱ぎ捨て、新しく刺激に満ちた物語を紡ぐことができるのでしょう。
きっとこの渡り廊下は、日常と非日常、理性と本能、道徳と背徳、その他いろいろなものを分け隔てる異界への道なんだと思います。
・・・と、うっかり僕の文学的な一面を垣間見せてしまいましたが、今回は何度ここを渡っても物語は生まれそうにありません。
今度はだれかと一緒にこの廊下を渡って、刺激的な物語を紡ぎたいと思います。
家紋に鏡に床下装花も
さて、217号室「背徳への渡り廊下の部屋」ですが、内装も素晴らしいのです。
まずは和室の壁面にびっしりと描かれた家紋群。
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知人のラブホ大好き女子にこの部屋のいろいろな写真を送ってみたら、さっそくこんな反応が。
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うちの家紋があるので、今度行ってみたいです💛
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背徳の廊下も渡ってみたいでしょ?
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はい、今度ひとりで渡ってみます!
ベッドルームは昭和レトロラブホっぽく大きな鏡が多用されています。
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異界はやっぱり背徳感あふれてますね。
床は、和室との高低差を活かしてガラス張りになっていて、その下には花の装飾が。
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大阪・京橋の昭和遺産レトロラブホ「ホテル富貴」にも似てますね。
バスルームに昭和の貴重な衛生器機が
バスルームは昭和レトロなデザインながら、リノベーションされていて清潔感あふれています。
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ホテルアイネのお湯は「ラジウム温泉」。
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この表示板、大阪の「ホテル富貴」にもありました。「ホテル富貴」にも物語のある和室が多いので、共通点が多いような気がします。
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そんな中、今までの昭和レトロラブホでも見たことがなかったシロモノを見つけました。
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ムムッ、なんだこれは?
最初はなにか男性向けのグッズかと思いましたが、よく見ると女性向けの器機のようです。
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昭和の名発明ですね!
ほかのホテルで見たことないのですが、もうあまり使われてないのでしょうか?この写真もラブホ大好き女子に送ってみればよかった。
そのほか、ホテルアイネにはおしゃれなロゴマークがありました。
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これはお風呂の足ふきマットの刺繍ですが、ルームウェアにもこのふたりがいました。
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いい感じですね、この二人もあの背徳への廊下を手をつなぎながら渡ったのかな。
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