福岡県の八女(やめ)市といえば、土蔵造りの町並みとお茶で有名な場所。
ところがその八女に、知る人ぞ知る伝説のレトロ商店街「土橋市場」があります。
なんとそこは神社の境内にひとつの街(市)ができあがったかのようなアーケード街らしい、ということで、さっそく行ってみましたよ!
なぜ神社の境内にアーケード街が!
八女市の中心市街地にほど近い一画にある土橋八幡宮。
一見、どこにでもあるような小さな八幡宮ですが、現地に行って見るとこんなんなってます。
参道が(かなりディープな)アーケード街!!
そうこの土橋市場は土橋八幡宮の境内にあるのです。
鳥居を越えるとそこが土橋市場(鳥居がちょっと欠けてるのが気になりますが)ですね。
この土橋市場の由来は、戦後、土橋周辺で開かれていたヤミ市を整理するため、地元の有力者が八幡宮に頼んで境内の土地を商店街として使わせてもらったことから始まったのだそうです。
もともとはヤミ市発祥の商店が立ち並び、狭い通りで人がすれ違うのも困難なほどにぎわったと言われていますが、今やすっかりレトロでディープなスポットとなっています。
土橋市場の迷宮をさまよう
この土橋市場、八幡宮の前の50メートル四方にさまざまな店舗が密集しているのですが、中には何本もの路地が入り組んでいてまるで迷宮のよう。市場への入口も5つくらいありました。
これがさっきの鳥居の先、正面に八幡様を見通せる西口(勝手に名づけてます)。
この立派な楼門からINするのが、南口。
これが日本で楼門から一番近いスナックかもしれません。
八幡宮側から入る入口は2つあるのですが、これが一番風情がある東南口。
堀には水が流れてました。
そして入るとすぐに飲み屋が続く北口。
「お楽しみとお買物はみなさまの土橋市場」というのがここのキャッチコピーです。
かつてのヤミ市は居酒屋やスナックに変わっているお店がほとんどですが、ところどころ若い人が出しているようなしゃれおつなブティックとかバーみたいなお店もあります。
そういうお店は、このアーケードに意外に映えたりしますね。
市場の中心にある質実剛健な組合事務所。
「便所」の看板も質実剛健ですね。
個人的に一番気になったのは、美容院「ロマンス・グレー」。
ロマンスグレーのナイスミドル好きなママが出迎えてくれるのでしょうか?
いい感じのロマンスグレーになったら、ちょっと行ってみたいです。
土橋市場、聞きしに勝るディープなところでした。
今回は昼間に来ちゃったけど、夜に来るとまた雰囲気全然違いそうですね。
崩落寸前の土橋商店街
土橋市場のそばに「土橋商店街」というまた別のレトロなアーケード街がある、と聞いていたので、そのあと行ってみました。
なんとアーケードの入口看板が木造!これはもう世界危機遺産レベルですね。
入口をふさぐように営業しているのは右の立ち呑み屋さんなのでしょうか?
かすかに営業中って書いてあるっぽい看板が見えますが、中の通り抜けは難しそうなので、南側の入口にまわってみるとこの状態。
立ち入り禁止になっとる!
以前はこの奥まで小料理屋やら居酒屋が並んで、独特のディープな味わいを醸し出してたようですが、これはもう崩落寸前ですね。
コロナが追い打ちをかけちゃったのかな。
こんな歴史的文化遺産が元の姿にはもう二度と戻らないのかと思うと悲しいですね。
八女福島の町並みもなかなかディープ
八女の中心部、福島は古くから栄えた町で、現在も土蔵造りの町家や多く残る場所。
江戸、明治、大正、昭和初期に建てられた伝統的な150軒ほどの建物が旧往還道路沿いに連なっていて国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
八女に行ったらここの散策もMUSTなのですが、この八女福島の町もなかなかディープなスポットがたくさんありました。
生活雑貨、日用品販売の岡伍平商店。
笑顔で贈るエメロン石鹸。
エメロンの語源は「エメラルド+ライオン」って知ってましたか?
「エムェラルドゥライウォン・・エムェライゥン・・エムェロゥン」
ムダにフランス語っぽくしなくていいです・・・
ありったけのレトロホーロー看板が並んでる塀もありました。
が、ここはいまどきのカフェと雑貨屋ですね
そして街角にはこんな町名看板。
おいおい八女よ、どんだけ憧れても「東京町」はやりすぎだろ?
と思ったら近くに「西京町」があったので、どうやらここは「東/京町」ということらしいですね。
八女ゴメン(若干、韻踏んでる)。
今回は行けませんでしたが、八女はお茶の産地で「八女中央大茶園」の絶景もあるようなので、ぜひ一度行って見てください。
<2023年1月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
八女土橋市場への旅
コメント