日本一なつかしく、お安い遊園地は、群馬県前橋市にある「るなぱあく」だと言われていますが、その同じ群馬に、もうひとつの昭和レトロなゲキヤス遊園地があるのです。
それが伊勢崎市にある「Auto Mirai 華蔵寺遊園地(けぞうじゆうえんち)」。
僕は子供のころ群馬に住んでいたのですが、ここには一度も来たことがなかったので、不惑も知命もすでにとうの昔に越えたナイスミドルとして、ようやく華蔵寺遊園地デビューしてみました。
レトロモダンな華蔵寺マンション
そもそも僕が今回華蔵寺遊園地に行こうと思ったきっかけは、このなんかかわいいマンションがきっかけでした。
レトロ団地やレトロマンションを紹介する、誰かのX(Twitter)のつぶやきでこのマンションを知り、いつか見に行ってみたいと思って調べてみると、そのマンションの名は「華蔵寺マンション」。
華蔵寺って、あの昭和レトロで名高い華蔵寺遊園地のある華蔵寺か!
華蔵寺マンションは1974年に建てられた築50年のマンションですが、このロボットのような宇宙人のような顔が無機質に並ぶ感じ、めちゃめちゃ昭和の近未来感ありますよね。
50年前のマンションなのに和室はなく、すべて洋室というのもモダンですね。
この華蔵寺マンションから間近に見える場所に、あの華蔵寺遊園地がある、と知ったら行かないわけにはいかないですよね。
Auto Mirai 華蔵寺遊園地は、遊具も価格も昭和据え置き?
華蔵寺遊園地があるのは、JRと東武が乗り入れる伊勢崎駅から歩いて20分くらいの場所。
駅のホームからも、華蔵寺遊園地のシンボルである観覧車が見えます。
開山1150年にもなる伊勢崎の古刹、華蔵寺に隣接した公園内にある遊園地で、1970年にオープン。現在は伊勢崎の中古車販売店「Auto Mirai」がネーミングライツを得て「Auto Mirai 華蔵寺遊園地」となっています。
ここは昭和時代からのレトロな遊具とともに、乗り物料金も昭和のまま据え置かれているかのようなゲキヤス価格であることでも知られています。
入場は無料、乗り物券は1枚70円で、もっとも高いジェットコースターでも乗り物券5枚、350円。もちろん70円で遊べる乗り物も数多く、ここで1日めいっぱい遊んでもねずみの国の10分の1くらいで済んじゃうんじゃないか、というレベルですね。
高さ65mの大観覧車「ひまわり」は、かつて東日本最大と言われた園内のシンボル的存在。
ゲキヤスだけど、わりと本格的なんです。
こちらはスカイファイター、70円。ふたつのボタンで前の飛行機を撃ち落とすことができるゲキヤスリアルシューティングマシーンですね。
僕が行ったのは閉園間近な時間だったのですが、まだ多くの親子連れが名残を惜しむように遊んでいました。おとーさん、おかーさんもこの価格なら子供が閉園まで粘っても余裕のよっちゃんですよね。
バッテリーカーも70円。
これなら子供がダダこねて10回くらい乗っても余裕のよっちゃんですね。
おおおお、「とき」発見!
これはもちろん遊具ではないのですが、「ランチトレイン」として、食事スペース用に開放されているようです。
上越新幹線開業前は、上野と新潟を結ぶ花形特急として群馬県内を疾走していたので、ここで余生を過ごしているんですね。
Auto Mirai 華蔵寺遊園地では、50円玉をたくさん用意すべし
園内でみかけた、なんかムダにうれしそうなキリンさん。
これは「メロディペット」と呼ばれる乗り物で、よく昭和のデパートの屋上とかにいたやつですね。パンダの乗り物は「パンダカー」とも呼ばれていました。
彼らも昭和遺産の絶滅危惧種として、今や貴重な存在となっているのですが、ここではもちろんまだ現役。
アトラクション乗り物は70円からでしたが、このメロディペットは50円。
華蔵寺遊園地にはこのメロディペットのほか、やはり昔デパートの屋上で活躍していた小型遊具が50円で遊べるのです。
ここで死ぬほど遊べるように、50円玉専用の両替機もありますが、夕方には50円玉がなくなってしまうほど人気だというので、華蔵寺遊園地に行くときは50円玉を大量に用意して行ったほうがいいですね!
華蔵寺遊園地の花形、ジェットコースターと急流すべり
0歳から乗れるゆるい乗り物が多い華蔵寺遊園地でも、スリルとスピードが楽しめる2大アトラクションが「コズミック・エキスプレス」と名付けられたジェットコースターと、「スペースストリーム」と名付けられた「急流すべり」。
このふたつは遊園地横の道路を渡った貯水池の上に乗り場があります。
僕は閉園間際に行ったので、残念ながら運転終了したあとだったのですが、ジェットコースターも350円だからと舐めてるとまあまあ怖そう!
こちらの急流すべりも、ねずみの国のスプラッシュなんとかに匹敵するワイルドさ!しかも280円!
うらやましいぞ、群馬県人!
子供が小さかった頃、ここに連れてきたらめちゃめちゃ喜んだだろうな、と思いました。
そして夕暮れの華蔵寺遊園地に鳴り響く、なんとなくエモい蛍の光。
閉園の30分前からずっと鳴り続けてたけど、そうでもしないと子供たちも楽しすぎてなかなか帰らないのかもしれませんね。
華蔵寺公園は桜の名所としても知られています。
そんなわけで、ご家族連れでも、デートでも、昭和を回顧するレトロスポットめぐりでも楽しめる「Auto Mirai 華蔵寺遊園地」へ、ぜひみなさんも一度出かけてみてください。
<2024年2月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
Auto Mirai 華蔵寺遊園地への旅
コメント