足湯新幹線、ご存知ですか?
読んで字の通り、なんとびっくり、足湯がついてる新幹線があるんです。
それが山形新幹線の「とれいゆつばさ」。
もちろん前からこういう列車があるのは知っていたのですが、秋田からの帰り、偶然にも日曜の午後のちょうどいい時間に上り列車があったので、特に足湯が好きなわけじゃないけど、せっかくなのでチャレンジしてみることにしました。
足湯新幹線「とれいゆつばさ」とは
足湯新幹線「とれいゆつばさ」は、山形新幹線の福島と新庄駅間を1日1往復する新幹線。定期列車ではなく、週末を中心に運転される観光列車です。
今回僕が乗ったのは、新庄から福島に向かう上り列車。
始発の新庄駅には「赤れんが機関庫」と呼ばれる古い建物がある、ということでホームの端まで行ってみると・・・
はっ?
タバコとか、もっとやわらかいものとか、それなりに永く生きてきたので、その他まあいろいろ吸ったことはあるけど、抑止は吸ったことないなあー
とかボケてる場合ちゃうねん。
どうやらこれ、運転士向け警告板の新庄ばーじょんのようです。
けっしてウケ狙いではなく、標準語ではなく山形弁の警告のほうが156%抑止力が高いという科学的データがあるそうです(風祭リスクマネジメント研究所調べ。テキトー)。
そういえばこれ前に何かのSNSでも見たことあったなあ。
観光的な拡散効果を狙ったものなんでしょうかね?
さて、ホームに行ってみると鎮座ましましてましたよ、足湯新幹線が。
見てくれは普通の新幹線ですが、燦然と輝く「足湯」号車の乗車口。
この足湯新幹線、さぞかし大人気なんだろーなーと思ってたのですが、意外にも3日前くらいに思いついて予約しても席が取れちゃったので、さすが「全日本一緒に足湯に入りたいナイスミドル2018」で全国第3位だった俺!という感じ。
それでも足湯は16号車の1両だけで、JR東日本のパッケージツアー「びゅう」で予約した人以外は当日早いもん順ということだったので、せっかく足湯新幹線に乗ったのに足湯に入れなかったら、秘湯に行って混浴に入らないのと同じくらいのあほやぞ!というくらいの気合で、真っ先に受付カウンターに駆け込みます。
「あ、あ、足湯券くださいっ!」
「あ、はい。えーと、何時からの利用、ご希望ですか?」
「な、な、何時が空いてますか?」
「えっと、今日は何時でも大丈夫ですけど・・・」
はっ?
「・・・じゃ、じゃあ、今からで・・・」
そんなわけで足湯利用料350円を払ってそのまま奥に案内されます。
いざ、足湯号車へ
足湯のある16号車は足湯客以外は入れないエリアとなっています。
ノォォォ、誰もいない。
「全日本一緒に足湯に入りたいナイスミドル2018」第3位の僕が足湯エリアに入った途端、
「きゃー、私も一緒に足湯に入らせてください!」
という足湯女子が群がってきてしまったらどうさばくか大変心を痛めていたのですが、そーゆー心配もなさそうでよかった!
紅花色の湯船が車両の両側に1槽ずつあり、石張りの小上がりに黒塀のような側壁でしつらえた空間はなかなか高級感があり、もちろん足湯で寛ぎながら車窓も楽しめます。
足湯時間は準備含めて15分。
「とれいゆのロゴ入りタオル」がセットになっています。
しばらくすると途中で誰かが来る気配があったので、いよいよ人生初の足湯混浴か?と思っていたら、あまりナイスではないミドルがやはり一人ぽっちで僕とは反対側の浴槽に、案内されたようでした。
あまりに一番乗りだったせいで、出発前から足湯に浸かってたわけですが、ようやく足湯新幹線が動き出します。
足湯の浴槽の中は適度な温度のお湯が半分くらい入っているのですが、列車が動くと発進とブレーキに合わせてびみょーにお湯が移動します。
結論。
なかなかできない体験であったことに間違いはないが、やっぱり足湯はみんなでワイワイ混浴しないと面白くない。
以上。
「とれいゆつばさ」の車内を探検
まっさきにメインの足湯に入っちゃったので、このあと福島までまだ2時間半もあります。
そんなわけで車内を探検してみます。
とれいゆつばさは11号車から16号車までの6両編成。上越新幹線の現美新幹線の編成に感じが似てますな。
11号車が普通車指定席で、今回僕の席はココ。
12~14号車はテーブル付きのお座敷指定席で、椅子の部分が畳になっています。
えー、こんなに空いてるならこっちの方がよかったのに、なんで俺のは普通車だったんだろ?
えきねっとの予約は座席指定ができなかったので窓際指定にしたんだけど、そうすると普通車になっちゃうのかな?
それとも山形あたりから足湯女子が大挙して乗ってくるのか?
もしそうだとすると僕ももう一回足湯にチャレンジせねば世界の期待を裏切ることになる。。。
15号車は湯上りラウンジ。
畳のお座敷ふうの座席と、その向こうにはバーカウンター。
カウンターには山形の地酒が並んでましたが、ナイスミドルはだだちゃ豆アイスクリーム。
足湯に畳の座席、バーカウンターに地酒。
温泉街のように散策しながら列車の旅を楽しめる、というのがとれいゆつばさのコンセプトなのだそうです。
ちなみに「とれいゆ」とは「トレイン(列車)」とフランス語の太陽を意味する「ソレイユ」を合わせた造語とのこと。
とてもユニークな新幹線です。
だけど、びっくりするくらいすいてたのが残念。感覚的には20%くらいの乗車率かな。
途中の山形あたりでみんな乗ってくるのか、と思ってたけど、それほど人が増えた感じはしませんでした。
確かに3連休とかGWではなかったけど、週末の日曜日の上り列車だったらもう少し賑わっててもいいのにな、という感じです。
もったいないなあ、こんな面白い新幹線なのに。
まだあまり認知されてないのかもしれませんね。
日本に恋する伝道師としては、まだまだやらなきゃならないことがたくさんあるんだな、と痛感した旅の終わりでした。
<2018年6月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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