「世界でもっとも阿呆な旅」という世界中の珍名を集めた安居良基さんの本は、僕の旅のバイブルの一つとしてこのサイトでも紹介していますが、今回はその四国編。
僕としては、行こうと思っていた場所の近くに「たまたま」珍名スポットがあったので、ちょっと寄り道をした、というくらいのつもりなのですが、普通の人から見たらわざわざこんなところに行くのは「阿呆な旅」と映るかもしれません。
まあ確かに実に小学生レベルですけどね、発想は。
宇和島バス「朝立」
もういきなりお見せしましょう、はい。
うーん、余計なふりがながふってあるのが惜しいですね。
ふりがなじゃなくって「ち」という送り仮名をつけて、素直に読んでほしいですね。
ちなみに朝立ちとは「朝方に降るにわか雨のこと」ですよ。とても風流なコトバですね。
それなのに「朝立ち」で検索したら、TOPにこんなお悩み広告が出てました。
67歳/朝立ちが悩みでした | 湧き上がる活力に納得
勝手に悩んどけよ、67歳!
さて、この「朝立(あさだつ)」は愛媛県の西の海岸沿い、西予市三瓶町(みかめちょう)の中心部の地名です。
三瓶町に鉄道路線はなく、八幡浜からバスで30分ほどかけていくのがメインルートのようです。
宇和島バスの三瓶営業所からすぐに港に出られます。
ちなみにこれが三瓶町の誇る最も有名なスポットだそうですが何に見えますか?
「寝観音」だそうです。
なるほどー!
確かに一度そう思い込むと、寝観音にしか見えなくなってくるから不思議ですね。
おすすめは、もう少し遅い時間の夕日のシーンのようです。
海と山との間のわずかな平地に、三瓶の町並みが広がっています。
海岸通りからちょっと町中に入った場所に「朝立」のバス停はあります。
三瓶の町は平野部が少ないため、町中にもあまり広い通りはなく、細い路地が多いのですが、歩いていると、こんなアーケード街をみつけました。
人は誰も歩いてないし、商店も今はもうどれだけ営業しているのかわかりませんでしたが、こんな辺鄙な海沿いの町に、昔は立派な商店街があったんですね。
バックにこんな青々とした緑の山を望む銀天街、今まで見たことなかったので、なかなか新鮮な感じでした。
「朝立」、珍名に釣られて行きましたが、なかなかいいところでした。
こういう予期せぬ出会いもあるからやめられないんですよ、阿呆な旅。
宇和島バス「土居仲」
この日ふたつめは、これ。
これも宇和島バスかよっ!
宇和島バス、狙ってるんでしょうかね?
ここは愛媛県宇和島市三間町土居中(バス停は「土居仲」ですが字は「土居中」)。
宇和島と高知の窪川を結ぶ、JR予土線の務田駅から数キロのところにあるので、宇和島まで行き、予土線に乗ります。
なんでまたバス停に行くのに列車に乗るんだ、という感じですが、バスの便数が少ないので務田駅から歩いたほうが早いのです。
土居仲のバス停は務田駅から3~4キロほどでしょうか。
途中も、なかなかいい感じの田舎です。
この山は乳首山。
ズバリ、見えるままを名前にした、大変レベルの低い名称ですが、これも珍名の一種です。
冗談です。。。
が、僕の知人の宇和島の人妻もこの山のことを「ビーチク山」と言ってましたので、あながち誇大な表現ではありません。
さて、そんなこんなで歩いて行くと最初に出てくるのがこのバス停。
土居さんと仲西さんのペア、という意味ではありません。
土居仲・西組とわけください。
つまり、どいなかの西の方、という意味です(たぶん)。
そしてついに到着!
これがバス停付近、つまりどいなかの中心地です。
ド田舎にしては思ったより賑やかな中心市街地ですね。
この土居仲の名前の由来ですが、戦国時代の武将、土居清良(どい きよよし)がこの地を治めていたからだと思われます。
ということは、このあたりは土居時代は中心地だったのかもしれませんね。
途中で見かけた「どいなか集会所」
滋賀県の「浮気町(ふけちょう)」には「浮気集会所」という場所がありましたが、それにくらべてなんと平和な集会所なことか。
ということで、この日の目的を達成したので、宇和島に戻ります。
え、それだけ?
はい、それが「阿呆な旅」ですから。
<2015年7月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
「朝立」「土居仲」への旅
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