洞窟に射し込む光が水面に反射してハート形になる様子がSNSで拡散され、あっという間に話題の映えスポットになった感のある千葉・房総半島の「濃溝の滝・亀岩の洞窟」。
この映えスポットとしてよく写真に撮られているのは「亀岩の洞窟」と呼ばれる洞窟で、「濃溝(のうみぞ)の滝」はこの中を流れる小さな滝のこと。なので正確にはセットで呼ぶんだそうです。
この亀岩の洞窟も実は人間によって掘られた素掘りトンネルのひとつ。水田開発のため、蛇行して川がくびれている部分をトンネルにして流れを変え、ショートカットした「川廻し」と呼ばれる人工の洞窟なのです。
そこで今回はこの亀岩の洞窟と、あんまり近くはないけどその時に一緒に行った富津市の「燈籠坂大師の切り通し」をご紹介します。
安房鴨川からレンタサイクルでチャレンジ!
濃溝の滝/亀岩の洞窟があるのは千葉県君津市の片倉ダム上流にある清水渓流広場。ほぼ房総半島のど真ん中、という感じの場所です。
公共交通機関は少なく、JR久留里線の「上総亀山駅」からデマンドタクシー(要予約)で15分、もしくは東京駅や千葉駅と鴨川を結ぶ高速バスの「君津ふるさと物産館」で下車して徒歩20分。
んー、どっちもイマイチ。
と思っていたら、JR安房鴨川駅前の観光案内所にレンタサイクルがあるのを発見したので、それでチャレンジしてみることにしました。
まあ、ここから房総半島のど真ん中まで自転車で?
なんて体力ビンビンのナイスミドル!もしかして身体年齢21歳くらいなのかしら?
観光案内所のおねーさんがそんな反応をしてしまったら、またひとつ罪作りなことをやっちゃうことになるなーと思っていたのですが、手続きは極めてあっさりと終わりました。
ま、遠いように見えるけど、実際は片道12キロくらいなんですよね、行きは上りではあるけど。
そんなわけで電動チャリなら多少坂でもよゆーだろう、と出発してみたのですが、バッテリーの減り方が早い。
市街地を抜け、上りに入るとすぐに充電マークが1つ減って、往路の半分くらいのところで2つ減(充電マークは計4つ)。
これはだめかもしれないね。
ひさしぶりの充電トラブル。
最近は性能がいい電動チャリが増えたせいか、充電を気にすることなく乗れるシーンが多かったのですが、ひっさびさのピンチです。
往路3/4で充電マークが1個になったので、その先の坂を登り切ったところでとうとう決意しました。
この先、歩こう!
往路のゴールまでどう考えても持たないし、復路分も多少は残しておきたい。
ということでチャリは路肩の空き地において、残りの約2キロは歩きで向かいます。
清水渓流広場から濃溝の滝・亀岩の洞窟へ
やがて左手に少し開けた場所があり、おみやげセンターとか温泉施設がある場所に出ると、そこが濃溝の滝・亀岩の洞窟への入口。
駐車場から階段を下って、森の中の散策路のような道を歩きます。
5分ほど歩くと、いよいよ主役が登場します。
おおおおお。これぞ濃溝の滝・亀岩の洞窟!
しかしこの名称、感動して叫ぶのにも長いので何とかならないものか。わかりやすく「ノーミソの亀」とかでいいんじゃないか?
このトンネルが「亀岩の洞窟」で、これは人工的に掘られたもの。
これは「川廻しのトンネル」ともいわれ、川の流れをショートカットするために掘られたものです。
そしてその中を流れる川(滝)が「濃溝の滝」。
大きな落差があるわけでもないのですが、女性的で優美な滝ではありますね。
このノーミソの亀、もとい濃溝の滝・亀岩の洞窟が一躍話題になったのは、こんな感じの写真がSNSで拡散されたから。
こりゃーバズルわ。
なんでもこの💛型のシーンが見られるのは3月と9月の彼岸時期の早朝なんだそうです。
今回は10月の午前10時も過ぎていたので、こんな感じ。
それでもなかなかの眺めでした。
濃溝の滝・亀岩の洞窟から少し坂を登ると幸運の鐘がありましたが、特になにかここで恋の物語があったとか、そーゆーわけではなさそうな感じでした。
帰り道、レンタサイクル鴨川くん(仮称)は奇跡的に充電切れを起こすことなく、駅前まで戻ったのでした。まあ市街地手前までほとんど下り坂だったし、市内も電動使わず走ったんだけどね。
燈籠坂大師の切り通しトンネル
濃溝の滝・亀岩の洞窟や小湊鐡道沿線の素掘りトンネル群は房総半島の内陸部にありましたが、海岸から比較的近い場所にあるのが「燈籠坂大師の切り通し」と呼ばれるトンネル。
最寄りの駅は内房線の竹岡駅。
竹岡駅は浜金谷の隣駅だったので、今回は鋸山登山のあとに立ち寄りました。
トンネルまでは駅から歩いても20分ちょっとくらいですが、路線バスも近くまで走っています。
この日は鋸山でからだじゅう痛めつけられた後だったので、できればバスで行きたかったのですが、往路は残念ながら時間が合わず、徒歩でチャレンジします。
このトンネルは名前の通り燈籠坂大師堂へと続く参道にあるため、入り口には真っ赤な門があります。
参道の門をくぐると最初に普通の短いトンネルがありますが、その出口の右側に現れたさらにもう一つのトンネルが燈籠坂大師の切通しトンネル。
高さ10メートルで、長さは100メートルくらいあるでしょうか、この両側が鋸山の石切の技法で掘られたそうですが、なるほど言われてみればあの石切り場に似ています。
反対側から見るとこんな感じ。
最後の部分はトンネルではなくて切通しになってるので、切通しトンネルって言われてるんですね。
瓶とか言ってたけど、間近で見るとなんか神聖な感じはしますね。
沖縄の斎場御嶽みたいな感じ?あるいはヨルダンのペトラ遺跡?(行ったことないし、言い過ぎ)
トンネルの先には燈籠坂大師堂への参道が続いていました(このトンネルも参道の一部です)
帰りは疲れたし、バスで浜金谷まで出れば特急に乗れるので、上り坂の途中にある近くのバス停で待っていました。
5分くらい遅れてようやく向こうからバスが姿を見せたのですが、ちょうど目の前を(上りのため)ふらふらしながら登ってくるチャリが通ったと思ったら、バスはそいつを追い越すために全速力で僕の前を通過していきました。
おいおいおいおい、待ってるんだって、俺、バスを!
なにムキになってチャリ追い越したまま通過してんねん!!!
どゆことですか、日東バス御中。おかげで特急乗れなかったじゃんよ。
おまけにさっきふらふらしてたチャリのにーちゃんが戻ってきて
スゴイですね!こんなところまで歩いてきたんですか?
この先のトンネル、路肩ないから気を付けた方がいいですよ
って、おまえのせいやで、歩いてるのんは!!!
まあ帰り際に内房のきれいな海を見ながら歩けたからいいか。
<2020年10月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
濃溝の滝/亀岩の洞窟の基本情報
燈籠坂大師の切り通しトンネルの基本情報
濃溝の滝/亀岩の洞窟、燈籠坂大師の切り通しトンネルへの旅
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