中之条ビエンナーレシリーズ、番外編。
中之条ビエンナーレの最北部、かつ最頂部まで来て、時間があったらぜひ行きたいと思っていた場所があったのでした。
それは最近にわかに人気になってきた「チャツボミゴケ公園」。
ただしそこは長野県境にほど近い標高1400mの山の中。途中厳しい酷道的な峠道を走らなければならないのです。
迷ったら、困難なほうへ
この日は中之条ビエンナーレめぐりの最終日。夕方までに高崎に戻ってレンタルバイクを返さなければならないのですが、すでに昼の12時を回っていて、チャツボミゴケ公園に行くと中之条ビエンナーレの全展示コンプリートは難しく、時間的にもかなりタイトになりそうでした。
このまま再び暮坂峠周辺まで戻れば、さっき飛ばしてきてしまった2つの展示も含めコンプリートできそうです。
さて、どうしようか。。。
おにーちゃん、とりあえず迷ったら困難なほうへ行くのよ
四万温泉で僕をもてなしてくれた伝説のスマートボール店、柳屋遊技場のフジコさんがそう言っているような気がしました。
まあ難しいほうにチャレンジして失敗したって勲章になるでしょ?
そんな感じで気楽にやれば、まあたいていのことは何とかなるわ。
そーだよね、フジコさん。
こりゃ行くしかないよね、チャツボミゴケ公園へ。
なんかすごい冒険が始まるみたいだけど、そうでもありません。。。
尻も焼けちゃう尻焼温泉
暮坂峠の「よってがねぇ館」のある高台からさらに険しい山道を上ったり下ったりしながらいったん谷底まで出て、花敷温泉に向かう横道に入ります。
2、3件の旅館が並ぶ温泉街を抜け、さらに川沿いを進むと突然こんな景観が。
おおおおお、和歌山の川湯か岡山の湯原か、と見まがうばかりのちょーワイルドな大混浴野天風呂!
ここは尻焼温泉といって関東最大級の河原の野天風呂として有名なところ。
川の底から源泉が自噴していて、お湯に浸かっているとお尻が焼けちゃいそうなので尻焼という名前が付けられたみたいです。
川をせき止めた野天風呂なので、もちろん男女別もなく混浴パラダイスなのですが、女子はみんな水着を着てますね。
うー、時間があれば入ってみたい。
僕はもちろん水着なんか持ってないので、ちょーワイルドな天然そのものの姿でズンズンと胸を張ってすすみ、フジコさんの指南のとおり、水着女子の困惑やら羨望やらの視線も気にせず困難に果敢に挑戦したかったんですけどね。
残念ながらチャレンジできなかったので、気になる方はYou Tubeでご覧になってください。女子がたくさんチャレンジしてます。
尻焼温泉を過ぎると、道幅はさらに狭くなってひたすら上り急カーブが続きます。
いやー、やっぱ原チャリで正解でした。
こんなところクルマで来たら対向車とのすれ違い、ヒヤヒヤもんです。
ま、ほとんどクルマ来なかったけど。
距離は大したことないのにGoogle先生の予想所要時間がやたらと長かった理由がよーくわかりました。
なんとか舗装はされてるけど、相当な悪路です。
原チャリパンクしないか心配になったほど。
20分くらいそんな道を進んだでしょうか、ようやく高原のような高台に出て広い道になったと思ったら、もうチャツボミゴケ公園は近くのようでした。
いいですね、プチワインディングロード的な感じ。
やがてチャツボミゴケ公園の管理事務所に到着。
そこで入園料500円を払うとさらに奥の駐車場を案内されます。
結構な車が停まってました。
僕は尊敬する日本一テキトーなトラベルエッセイスト、宮田珠巳さんの本で初めてここを知ったのですが、最近はSNSとかで拡散されてやはり結構メジャーになってきているんですね。
これが噂のチャツボミゴケの緑!
駐車場から森の中を300mほど歩くとチャツボミゴケの群生地をめぐる遊歩道が現れます。
そして・・・
おおお、スゴイ緑だぞ!
チャツボミゴケとはもちろん苔の一種なのですが、強酸性の水中で生育するという珍しいもので、日本ではこのあたりと阿蘇山で見られるくらいだとか。
よく見ると確かになんか酸性の強そうな水ですな。
川底も温泉成分で白く濁ってますね。
草津をはじめとしてこのあたりに効能あらたかな温泉がたくさんあるものわかる気がします。
こんな感じで結構広い範囲に広がっていて、日本一の群生地なんだとか。
ここはかつては鉄鉱石の鉱床があり露天堀りによる採鉱が行われて、その露天掘りの窪みがチャツボミゴケの生育環境にふさわしくここまで群生したのではないかと言われています。
フジコさんの言うとおり、ここは困難に立ち向かってやって来てよかった!と思える場所でした。
<2017年9月訪問>
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チャツボミゴケ公園への旅
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