僕の好きな色は黄色。黄色い家とか、黄色い小鳥とか、女の子の下着の淡い黄色とか、めったにない黄色に偶然出会うととても幸せな気持ちになります。
そんなわけで黄色い花の代表格「ひまわり」は僕の大好きな花。
今でこそ「ひまわりの里」をうたう町は数多くありますが、ずっと昔から「日本一のひまわりの里」として地道に活動を続けていたのが北海道の北竜町。見渡す限りの大地に咲き誇るひまわりは圧倒的で、僕もずっと憧れていたのですが、天候や季節の巡り合わせが悪く、本気出してる北竜のひまわり畑を見たことがなかったのです。
今回が3度目のチャレンジ。果たして日本一のひまわりは僕の目の前に現れたのでしょうか?
ひまわりを味方につけた町?
北竜町は北海道の中央部、空知地方の平野部にある農業の盛んな町。滝川や深川から比較的近いのですが、鉄道路線はなく、町内中心部を通るバスも今や1日数本と、公共交通機関で行くには少し不便な場所にあります。
札幌から車やバイクで行けば100キロ前後なので、それが無難なのですが、天気も良かったので僕はJR深川駅まで行って、そこからレンタサイクルで行くことにしました(駅の観光案内所で電動自転車がレンタルできます)。
北竜町までは深川駅から片道17.8キロ。電動自転車だと1時間強といったところでしょうか。
途中の道はこんな感じ。
北海道有数の穀倉地帯が美しいですね。
雨竜川を渡り、北竜町内に入るとそこはいきなりひまわりの町!
道路の街灯、そしてバス停。
いいねいいね、黄色であふれてる!
北竜町とひまわり出会いは古く、1979年。当時の農協職員が研修で訪問した旧ユーゴスラビアのひまわり油用のひまわり畑に感動したのをキッカケにひまわり栽培がスタートしたのだそうです。その後、農協婦人部やまちおこしボランティアグループが中心となって活動し、1987年に第1回ひまわりまつりが開催されました。
以来、「日本一のひまわりの里」として次第に知られるようになり、今では道外からもたくさんの観光客が訪れる観光名所になりました。
でも「日本一のひまわりの里」はわかるけど「太陽を味方につけた町」ってなんだ?
これ、どうやら北竜町のキャッチコピーのようですが、どうやってあの太陽を味方につけることができたのかはよくわかりません。「太陽を味方につけた男」なら映画になりそうでなんだかカッコいいけど。
でも北竜町、まちじゅうひまわりなのは確かです。かなり徹底してます。ひまわりと運命共同体的な。
日本一のひまわりの町の中心「北竜町ひまわりの里」
この北竜町のひまわりを有名にしたのが、町の中心から2キロほどの場所にある「ひまわりの里」。
23ヘクタール(東京ドーム5個分)の広大な畑に、200万本ものひまわりが咲き、毎年7月中旬から8月下旬に行われる「ひまわりまつり」には20万人の人が訪れています。
2021年は前年に続き「ひまわりまつり」は中止でしたが、ひまわり自体は栽培されているという情報を聞いたのではるばるやってきたのですが、今年は北海道も異常な暑さが続いていたため、例年に比べて開花が早く、8月上旬でもかなり枯れてしまっているというお話(来てから知りました)・・・
それでも園内に入ってみると、まあまあ咲いてる。
いや、結構咲いてる!
確かに、よく見ると全部枯れちゃってるような畑もあるんだけど、それでもこれだけのひまわりがあるなんて、さすがだぞ、太陽を味方につけた町!(しつこい)
園内には家族連れやカップル、女子旅グループなど多くの観光客がいて、思い思いに写真を撮ってます。
前にここに来た時は7月上旬(早すぎ)と9月上旬(遅すぎ)だったので、このコンディションでも間違いなく今回が一番映えてます。
奥の方に行くと、よりコンディションがいい畑が残ってました。
こう見ると、本当にどこまでも続いてるかのようなひまわり畑に見えますね。
僕が大学時代に入っていた映画サークルで、ここを舞台にした「ひまわり」という作品を作ったことがあります。
僕の一つ上の先輩方が、新人作品として最初に作った映画だったので、残念ながらその時僕はここに来ていなかったのですが、最後のシーンはこのひまわり畑が一面に広がって壮観だったのを覚えています。
今年もどうやら本気出してない感じなのにこの状態、やっぱり北竜が日本一のひまわりの里なのかもしれませんね。
北竜中学校とサンフラワーパーク北竜温泉
ひまわりの里のすぐ横のあるのが「北竜中学校」。
かつてこの学校の生徒たちが園内の一画に世界のひまわりコーナーを造成し、現在も世界のひまわり30種の選定、種まき、水やり、草取りなどをすべて行い、ひまわりまつり期間のうち2日間、世界のひまわりコーナーで観光ガイドも実施しているんだそうです(新型コロナ対策でガイドは現在休止中のようです)。
校舎にもひまわり。いい学校ですね。
そしてひまわりの里の少し北にあるのが、「サンフラワーパーク北竜温泉」。
ここは中世オランダをイメージした建物の町のランドマーク的施設で、温泉、ホテル、レストランなどがあり、道の駅「サンフラワー北竜」も兼ねています。
売店にはひまわりにちなんだオリジナル商品もたくさんありますが、僕がここに来た理由は食事でもショッピングでもなかったのです。
実はこの施設のとある場所で僕の知り合いの女の子が働いているので、突然登場してちょっと驚かせてやろうと思っていたのです。
え、突然どうしたんですか?
やあ、元気だった?
太陽見てたらふと思い出して、君を、いや、ひまわりを見に来たんだ
さすが太陽を味方につけた男・・・ナイスミドルにもほどがあるわ。
ってな感じの予定だったんですが、どうも見知った顔がありません。
おかしいな、ちょっと前にひまわりの開花状況教えてもらったとき、今年もここで働いてるからって言ってたのにな・・・
そんなわけで会えなかった彼女に、戻ってからさりげなくひまわり畑の写真を送ってみるとこんなメッセージが帰ってきました。
えー、今日来てたんですか?私、今日はバックヤードの日だから表に出てなかったんですよー。
事前に教えてくれたらちょっとくらい顔出したのにー
そりゃ事前に言うのは簡単なんだけど、寅さんみたいにぶらっと会いに行くのが粋なんだよね。
まあ、北竜が本気出したらこんなもんじゃないみたいなので、きっとまた来る機会もあることでしょう。
<2021年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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