大雪山の絶景紅葉めぐり旅の後編。
「神々の遊ぶ庭」を意味する「カムイミンタラ」と呼ばれる厳しい山岳地帯に、ハウスマヌカンみたいな恰好やセコマの弁当をブラブラさせてきちゃうようなお気楽女子チームと大雪山の黒岳や銀泉台をめぐったお話です。
前編はコチラ↓
黒岳ロープウェイ&リフトで標高1500mへ
大雪高原沼めぐりのあと、僕と女子チームは層雲峡の別々のホテルに泊まっていたのですが、どうやら女子チームが泊まったのは、頑固な山のおやじがいるペンションみたいな宿らしく、
あたしたち結構スパルタされてるんだよねーうふっ💛
といううれしそーなメッセージが来たのでした。
ドMかよっ!
明日もきっと早朝にたたき起こされて朝ごはん食べさせられるので、ロープウェイの始発に乗って黒岳に行かない?
おー、いいじゃんいいじゃん!
じゃ、6時の始発の10分前に層雲峡のロープウェイ駅前に集合ってことで!
そんなわけで翌日。
大雪山の秀峰「黒岳」へは、標高670mの層雲峡から黒岳ロープウェイとペアリフトを利用して気軽に訪れることができます。
まずはロープウェイに乗って黒岳5合目へ。
おおお、遠くの方に雲海出てますな。
ロープウェイ黒岳駅の屋上には展望台があるのでまずは登ってみます。
こっちは層雲峡温泉側(谷側)
こっちが黒岳側
この黒岳5合目からさらにリフトに乗り換えて7合目、標高約1500mまで登れるのです。
ここまで来たらあと残り標高500m、ゆっくり歩いても2時間くらいで黒岳山頂です。
ま、山頂までは行けなくてもあの真っ赤なチングルマのあたりまで頑張ろうっ!
と登山道を登り始めると
え、マジムリ。
昨日の沼めぐりで全身筋肉痛ぅ~
と女子チーム全力拒否。
おまえらドMだったんちゃうんかいっ!
そんなわけで再びリフトで山を下ります。
5合目まで戻るとすっかり晴れ上がっていたので、もう一度展望台に上ってみます。
山頂の方はもう紅葉も終わってる感じだけど、やっぱり大雪はカムイミンタラ。
荒々しくて、かつ色彩豊かな山ですね。
銀泉台の誤解
ロープウェイで下界に戻り、この日はもう一つのカムイミンタラ「銀泉台」に行くことにしていたのですが、女子チームはもうご飯食べちゃったということで早めに出発することになりました。
僕はこのあとホテルで朝食をとることにしていたので、女子チームとはここでいったんお別れしてあとから向かいます。
この銀泉台も前日と同じようにシーズン中はいったん大雪湖レイクサイトまで行って、そこからシャトルバスとなります。
シャトルバスの中では地元の上川高校の女の子がボランティアガイドとして大雪や層雲峡、そして上川町についてマイクで説明してくれます(前日のバスにもいました)。
たどたどしいけど、初々しくて、なんかすごくいいサービスです。
僕が乗ったバスが銀泉台の駐車場に着くと、向かいのバス(銀泉台からレイクサイトに戻るバス)に女子チームを発見!
風祭さーん!サヨナラ―
と盛大に手を振ってくれたけど、ちょっと帰るの早くないか?
ドMのくせに、リタイヤ早すぎ!
俺はリタイヤせずに行くぞ、あの山の向こうまで!
と、登山道へと向かいます。
最初の15分くらいはなだらかな上り坂の森林の中を進みますが、やがて前日の沼めぐりのような細い山道に入ります。
ぬかるみがないぶんずっと歩きやすいのですが、昨日の今日なのでちょっとこたえるなーと思い始めたその時、突然目の前の眺望が開けたのでした。
おおおおお、カムイミンタラ!
この銀泉台は標高1520m、前日の沼めぐりの場所よりも高い場所にあるため、紅葉の見ごろはやや過ぎたとはいえ、それでもこの色づき。
よく見るとずっと上のほうに登山の人が見えますね。
なんかこの景色みたら、これより先に進まなくてもいいような気がしてきました。
ごめんよ、女子チーム!
キミたちもきっと同じ思いだったんだね。
そんなわけで僕もここで踵を返して、銀泉台のバス乗り場に戻ります。
往復しても1時間弱。そう、これは決してリタイヤではないのです!
ラーメン日本一の町、上川の女子高生
いったん層雲峡まで戻って、バスを乗り換え上川へ向かいます。
その上川で、ぜひ行ってみたかった場所があるのです。
それがココ!
はっ?ふつーのせぶんいれぶんじゃん!
とかお思いでしょーが、このセブン、そんじょそこいらのセブンとは違うんです!
なんてったって
の実家のセブンイレブンなんですよ。
さらちゃん、試合ない時は、ときどきレジに立ってますからね!(ウソ)
お店の前とか中にさらちゃんのポスターとか貼ってないかな?と思いましたが、そーゆーのはなかったようです。
ま、本部の統制がしっかりしてるから、勝手にそーゆーことはできないんでしょうけどね。
さてこの上川、実は知る人ぞ知る「ラーメン日本一の町」なんだそうです。
へっ?そうなの?
とお思いの方も多数いらっしゃるでしょうが(というかほとんどの方がそう思うでしょうが)、この上川には「上川町ラーメン日本一の会」という団体もあり、さわやかな空気、豊かな緑の中、大雪から湧き出るおいしい水を使って麺を打ち、スープを作るラーメンは日本一うまいに決まってるだろっ!という「自称ラーメン日本一の町」なんだそうです。
確かに町なかにラーメン屋さんは多い気がします。
そんな中で、小さな小さな上川の町はずれに午後3時近くになってもやっているお店があったので、遅い昼食に入ってみます。
ところがこの「あさひ総本店」が上川で一番人気のお店、だったらしく店内にはけっこうたくさんの人がいました。
そしてこれが一番人気だという特みそラーメン930円。
ちょーぶっといメンマと厚切りのチャーシューが入ってて確かになかなかイケてる。
ふと隣を見ると、さっきバスの中でボランティアガイドしてた女の子がカウンターで一人、ラーメンすすってるじゃないですか。
いまどきの子らしく、ときどきスマホいじりながら静かにラーメン食べ終わると、小さな財布から小銭を取り出すと
ごちそうさまでした
とはっきりとお礼を言って帰って行きました。
なんでだろう、不覚にもなぜか突然じーん、ときました。
東京23区の2倍近い面積に小学校1つ、中学校1つ、高校1つ。
人口たった3700人、信じられないくらい広くて、でも小さな町。
同じような年恰好のうちの娘が原宿に髪を染めに行ってるあいだ、彼女はボランティアで大雪山まで何往復もバスに乗ってるんだろうな。
人は生まれ育つ環境によってこうも違うんだな。
もちろんどっちがよくて、どっちが悪いってことはないんだけどね。
<2018年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
大雪山黒岳/銀泉台の基本情報
大雪山黒岳/銀泉台への旅
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