函館本線は、かつては札幌と函館を結ぶ唯一の鉄道路線でしたが、途中の峠越えが厳しいため、海岸沿いを走る室蘭本線の開通後は、特急や急行が走るメインルートの座を奪われてしまいます。
開拓時代には札幌と並ぶ北海道の大都市であった小樽にも、現在はときどき臨時の特急列車が来る程度(通勤列車はたくさん走っていますが)。
ただ、現在「山線」と呼ばれるこの区間には、山のほかにも海あり、高原あり、といった変化に富んだ鉄道の旅が楽しめます。
今回はその海と山の代表的な景観の中を走る列車を撮影してみました。
石狩湾の海岸攻めと朝里駅
10月下旬の土曜日の朝、午前8時。
札幌駅の向こうは、晩秋の透き通るような青でした。
函館本線の小樽方面に向かう列車に乗って、札幌から20分もすると、車窓にはこんな青が広がります。
遠くに見えるのは、小樽の街。
大学時代、小樽には港の女がいたのでよく通ってたなあー
って、今日はそういう話じゃなくって、この車窓がかなりイケてるって話ですね。
これは2021年の夏に撮影した映像ですが、けっこう海岸攻めてますよね。
そんな石狩湾の海岸沿いにある「朝里」という静かな駅で下車しました。
ここは大学時代、夜中にアコースティックギター持ってきて、浜辺で焚火しながら「北のジャイアンリサイタル」をよくやってた場所。
何人のしずかちゃんがここでジャイアンの餌食になったことでしょう・・・アーメン。
そんななつかしい浜辺に向かって線路沿いを歩いて行くと、電車が脇をかすめていきます。
札幌~小樽間は北海道の中では主要幹線なので、10分おきくらいに列車が通ります。
こう見ると結構すごいところ走ってますよね。
200万都市の札幌からわずか20分程度でこの車窓を楽しめるのも函館本線の魅力の一つですね。
倶知安の羊蹄山撮影スポット
函館本線は小樽から先は非電化区間になり、「山線」という愛称のとおり、峠越えがいくつも続きます。
同じ年の秋の日、小樽から2両編成のディーゼルカーに乗り換えて倶知安(くっちゃん)までやってきました。
その目的は、これが見たかったから。
そう、晴れた日の羊蹄山と函館本線の列車の写真を残しておきたかったのです。
「くるぞ!!北海道新幹線」
倶知安駅前の看板にはこんな威勢のいい文字が躍っています。
倶知安はオーストラリア人をはじめとする訪日外国人観光客が多く、中には移住する人もいたりして北海道の中では数少ない明るい話題が多い町。新幹線が来れば確かにもっと賑わうかもしれません。
でもその一方で並行する函館本線、特にこの倶知安を通る長万部~小樽間の「山線」部分は廃止になるだろうと言われています。
そうなると蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山をバックに走る列車、という絵はなくなるでしょうね。新幹線はトンネルばっかりだろうし。
(北海道新幹線開通予定は2030年なので、はまだちょっと先の話ですが)
そんなわけで函館本線&羊蹄山の撮影地として有名なこの「北四線踏切」と言われるところまで自転車借りてやってきましたよ!
この踏切だけでなく、ときどき山線で列車の写真を撮っている、というtakashiさんと知り合い、お互いのブログの話をしてると、やってきました、2両編成のディーゼルカー。
ここはSLが走ったりするときは撮り鉄でスゴイ混雑になるらしいですが、この日はのんびりでした。
倶知安のまちなかに戻ると、街路樹がすっかり紅葉に染まっていました。
大学時代、映画製作サークルだった僕は、毎年ニセコの貸別荘でテニスかドライブかキモダメシ、そしてムフフ三昧という血を吐くような厳しい合宿をしていたので、近くの倶知安の町にはよく買い出しに来ていたのでした。
毎年、僕のバイクの後ろに乗りたがる女子がたくさんいて、いつも抽選だったなぁー
センパイ、じゃがいもの買い出しなんかやめて、このまま積丹ブルーの海でも見て、そのままどこか遠くへ連れてってくださいよ💛
って、後ろからむぎゅーって抱きつかれたなぁー(遠い目)
あーやっぱ倶知安いい町だわ!
オーストラリア人だけじゃなくて、ニセコ合宿の妄想世界から抜け出せない元テニスサークルのおじさんとかが住みついちゃうの、よーくわかります。
<2017年10月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
小樽/倶知安への旅
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