日本を2分する大きな断層地帯「フォッサマグナ」は、誰もが中学か高校の地理で習ったことがあると思います。
僕は最初にその言葉を聞いたとき、巨大な地震で地下からマグマが吹き上げてくるようなすごくおどろおどろしい場所、みたいなイメージがあったのですが、実はここには極めてフォッサマグナ的な絶景も多かったのです。
「明星山」と「高浪の池」はそんな絶景のひとつ。昔どこかで目にして以来、ずっと行ってみたかったその景色を探しに、新潟県糸魚川市の山奥に行ってみたお話です。
日本初の「糸魚川ジオパーク」へ
長野県の松本から北に向かい、大町を経由して青木湖畔を過ぎるとスキーリゾートで有名な白馬村に入ります。
白馬の先で長野・新潟県境を越えると次第に標高が下がってゆくのですが、同時にちょっと尖ったようなユニークな形の山が現れ始めます。
このあたりから、高校生の時、誰もが教科書で習った「フォッサマグナ」的な地帯へと突入します。
え、フォッサマグナなんて中学受験で習ったわ!
というおませなそこの貴女、早すぎはダメですよ。
知識も愛もスローにソフトに熟成させたほうが味が出るもんです。
なんてったってこの明星山(みょうじさん)なんて、3億年も前のサンゴ礁がじっくりと熟成されてできた石灰岩の山なんですからね。
この明星山と、その眼下に高浪の池が広がる眺めは、日本で初めてユネスコの世界ジオパークに認定された糸魚川ジオパークを代表する絶景スポットなのです。
そう、僕はこの景色が見たくて、今回ここまでやってきたのです。
浪太郎の大熟女帝国
高浪の池は、新潟の糸魚川から約20キロ、白馬山麓国民休養地内の標高540メートルの高原にある深さ13mの池。
近くにある赤禿山の地滑りによってできたと言われ、15分ほどで一周できる小さな池ですが、パッと見た感じなんの変哲もない池に見えますよね。
ところがこの高浪の池、実はすごいんですよ。
この池には「浪太郎(なみたろう)」と呼ばれる体長4メートルの巨大魚が棲んでいて、ここを訪れる美熟女を次から次へと水中に引きずりこんで、まるで竜宮城のような大熟女帝国を築きあげているというのです。
ナミタロウ(浪太郎)は、新潟県糸魚川市の高浪の池に生息していると言われる伝説の巨大魚である。ナミタロウは体長が2メートルから3.6メートル(場合によっては4メートルから5メートル)あると言われている。生息地とされる高浪の池はカルデラ地形の東端にある標高540mに位置している池で、外周1キロ、最大水深13メートルほどしかない。しかし、そこには複数の巨大魚が存在する可能性もあるという。また風祭美熟女研究所によると、湖底にはめくるめく大熟女帝国があるとされている※
Wikipedia ※部分は一部加筆
これがその浪太郎のモニュメント。
しかしなぜ美熟女か?浪太郎。
確かにお前パっとしない風貌してるけど、それでももっと若い女子のほうがいいんじゃないのか?
俺はどちらかというとじっくり熟成されたスローな感じの女子のほうがいいので、それはそれで悪くないが・・・
そんなわけで浪太郎を探しに池を一周してみます。
おおお、反対側に来たら凄い景色だぞ!
そうなんです、この高浪の池は対岸に回ると荒々しい明星山が姿を現すのです。
池を一周する散策路の途中からさらに脇道に入り、4、5分ほど登ると「トリム展望台」という絶景の地が。
おおお、この美しい絶景の下にめくるめく大熟女帝国があるのか!(そこ?)
でもなんだかスイスのレマン湖みたいですよね。
行ったことないけど。
明星山展望台と小滝川ヒスイ峡へ
フォッサマグナ、なかなかいい仕事するぜ!
ということで明星山まで行ってみたくなり、明星山が目の前で眺められるという「ヒスイ峡展望台」に行ってみました。
明星山は標高1,188m、日本有数のロッククライミングのゲレンデとして有名で、シーズン中は小滝川の谷底から440メートルという大絶壁を登るクライマーの姿を見ることもできるのだそうです。
ただし落ちるとあの浪太郎の餌食になるようですので、特に美熟女のロッククライマーのみなさまに置かれましては用心の上にも用心をお願いいたします。
この展望台から先の道を行くと帰りの近道だったのですが、残念ながら通行止めになっていました。
どんだけリアリティのある通行止め看板なんだよっ!
なんか落石というより強大なネズミが横たわっているように見えますね。
展望台から谷底近くまで下った場所に「小滝川ヒスイ峡」がありました。名前の通り「翡翠(ヒスイ)」の原石がゴロゴロ転がっている峡谷なんだそうです。
ヒスイとは深緑の半透明な宝石の一つで、5億年前の石と言われています。
日本でも縄文遺跡からヒスイを加工した宝石が発掘され、最古の宝石と言われていますが、この小滝川は国内随一のヒスイの産地なんだそうです。
ちなみにヒスイは現在、国の天然記念物となっているので
持ち帰るとタイホしちゃうわよー!
的な看板もありましたが、まあ、こんなでかい石持ち帰れませんわな。というかどれがヒスイかもよくわかりません。
本当はもっとフォッサマグナ的なものをいろいろ見て回りたかったのですが、この日は時間がなかったため、長野方面に戻ります。
ちなみに「フォッサマグナ」とは、日本を2分する大きな断層地帯のことなので、変な地形をなんでもかんでも「フォッサマグナ的な・・・」みたいな使い方してはいけません
それ、あかんのやそうです。すんません。
この周辺は糸魚川と静岡を結ぶ中央構造線上にあり、特徴的な地形が多いので「糸魚川ジオパーク的な」が正しい使い方ですかね。
<2019年8月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
糸魚川ジオパークの基本情報
糸魚川ジオパークへの旅
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