レトロラブホ好き界隈では知らぬ人がいない、といわれるほど有名かつ憧れかつ貴重な昭和遺産ラブホテルである奈良県の「ホテルアイネ 香芝店」。
今なお残る回転ベッドの部屋、ベッドルームと居間をつなぐ渡り廊下が最高に妖艶すぎる和室、部屋じゅう鏡張りでまるで巨大な宇宙空間にいるような錯覚になる洋室・・・
あまりに魅力的な部屋が多すぎるので、1日に休憩と宿泊で2回も行ってしまったお話の前編。
まずは「ミラーワールド」とでも名付けたいような213号室です。
歩きだと難攻不落なアイネへの道
「ホテルアイネ香芝店」があるのは、奈良県の香芝市で、最寄り駅はJR和歌山県の志都美駅。
Google先生によると、駅から歩いても20分かからないようだったので、国道沿いのレストランで食事をとったあと、ブラブラと歩いて行ってみることにしました。
ところが、これが徒歩でたどり着くのはめちゃめちゃ大変なところだったのです。
国道沿いから香芝の住宅地に入ったところまではよかったのですが、香芝ICから西名阪自動車道に沿った道がキケン極まりない。
路肩もほとんどないような道を歩く僕のわきをトラックやらヤン車やらがビュンビュン通り過ぎていきます。
ようやく少しだけ路肩が現れて(正確には横に田んぼが出てきたのでいざとなったら避けられるようになって)ほっとしていると巨大なピンクのラブホが出現!
棚田ラブホかよ!こっちも行ってみたいぞ!
棚田ラブホのところで道は左に90度曲がり、現れたのは急な坂道とラブホ銀座。
誘惑大杉!
その山の一番上で燦然と輝いていたのが「ホテルアイネ」なのでした。
ちなみにGoogle先生が一番近道だよ、と教えてくれる道はこんな感じ(帰りに通りました)。
こっわー。夜どうすんねん。
でもまあ夜にこんなところまで歩いてくるカップルはいないですね。単独♂はさらにいないことでしょう。そして単独♀がいたらむしろ怖い。
Google先生の地図だけ見てるとあかんやつでしたね。
「ホテルアイネ 香芝店」の基本システム
「ホテルアイネ 香芝店」は全18室。
わざわざ「香芝店」と付けているのは、実はこのホテルアイネ、同じ奈良の五條にも系列の「ホテルアイネ 五條店」があるのです(こちらも後日紹介したいと思います)。
そしてこのアイネグループ、とても良心的な価格なのです。
土曜祝前日でも宿泊が全室均一5410円、ごぜんよんひゃくじゅうえんですよ!
実は僕が行ったのは秋のシルバーウィークで、普通のホテルは高いどころかなかなか予約が取れない日。
こういう時こそラブホ泊がおすすめなんです。カップルはもちろんですが、ひとり旅でも女子旅でも、ラブホに泊らない意味がわからない!
この日はまだ早い時間で、宿泊では入れる時間ではなかったので(ラブホの宿泊は一般的に20時とか21時から)、とりあえずどこかの部屋で休憩してみることにしました。
ホテルアイネはガレージ型で、そのまま空室の車庫に乗り付けて部屋に入るタイプ。
部屋の前にある写真と空室状況を見くらべながら、よさそうな部屋を探しているとありました、213号 洋室「ミラーワールド」(命名:風祭レトロラブホ研究所)。
こんなに鏡張りでギラギラだと、お泊りは落ち着かないので、休憩ならいいかな
と女子が言った、もとい、言いそうだったので、ここで休憩してみます。(たぶん)ひとりで。
このホテル、99.8%は車で来るという想定なので、ガレージに車が入ると部屋の鍵が開くシステムになっているのですが、徒歩だと反応してくれません。
しばらくするとフロントのおねえさんがモニターで僕を発見したのか、ガチャっと音がして鍵が開きました。
彼女はこんなナイスミドルが一人で快楽の宇宙空間に入っていくことを不思議に思いつつ、羨望やら妄想やら嫉妬で、高鳴る胸を押さえきれなかったことは想像に難くありません。
「ホテルアイネ 香芝店」213号室「ミラーワールド」へ
いざ、「奈良の小宇宙」と呼ばれる部屋に突入してみると、これ!
めっちゃミラーワールド!
鏡自体はベッドサイドの奧とベッドの足元の2面しかないのですが、天井も床も、枕もとの壁もピカピカに磨き上げられているので、どこにいても、何をしても鏡に映っちゃうやつですね。
最近はトンネルの中に入ると、天井に星空が現れる観光列車がありますが、ここは24時間365日天井に星空。
よく見ると星的なものは全然書かれてないのですが、反射するライトや、天井パネルの留め金がミラーワールドマジックで星空に見えているのかもしれません。
いやー、これは落ち着かない!
上を見ても、横を向いても、前向きになっても、あの宇宙の誕生的な神秘の出来事が脳裏に刻まれてしまうに違いありません。
というか、写真を撮ってて映りこまないようにするのが至難の業。三脚&リモートシャッターがあってよかった!
そんなわけで逃げるようにバスルームに行ってみます。
昭和ラブホらしく、シンプルだけどカッコいいお風呂ですね。
バスルームからはミラーワールドの小宇宙を望むことができました。
ということはお部屋からもバスルームが望めるってことですね。ますます逃げ場がないやつ。
やさしい女神もそっと微笑みながら、バスルームを見守ってくれています。
どんだけ肢体を観賞されればいいのか、俺!
たぶんどこにもいないので、「鏡に映るカザマツリ―を探せ!」みたいな遊びをするのはやめてください(笑)
<2022年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
ホテルアイネ香芝店の基本情報
ホテルアイネ香芝店への旅
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