富山駅から歩いて10分ほどの場所にある富山県富岩運河環水公園。
ここは「世界一美しい」と認定されたスタバがあることで有名ですが、もうひとつ、富岩水上ラインという運河クルーズが楽しめる場所でもあります。
特にこのクルーズは途中で「水のエレベータに乗れる」のが特徴だと言われています。
水のエレベーターってなんやねん、という感じですが、とりあえず面白そうなので乗ってみることにしました。
「世界一美しいスタバ」がある「富岩運河環水公園」
ライトレールやトラム(路面電車)を通じて、環境にやさしく町を活性化させた成功事例として話題の富山駅。
北陸新幹線の開業後はかなり洗練されてきた感がありますね。
その富山の市街地とは反対方向、駅の北口を出るとこんな感じ。
これは「Lovers – 恋人たち」という富山出身のアーチスト、吉野美奈子の作品ですが、こんなの見てると、たしかに恋したくなりますよね。
そんなわけで恋を忘れた紳士淑女は一度これを見に来てみるといいと思います。僕はいつもだいたい間に合ってますが。
そんな富山駅から徒歩でわずか10分ほどのところに、富岩運河環水公園(ふがんうんがかんすいこうえん)があります。
ここは「とやま都市MIRAI計画」のシンボルゾーンとして整備された親水文化公園ですが、ここにあるスタバが「世界一美しいスタバ」として認定されたことでも有名で、僕も何度か来たことがありました。
しかし今日の目的はここから発着している富岩水上ラインに乗って、運河クルーズをすることなのです。
なんでもここは日本で唯一「水のエレベーター」に乗れるらしく、なんか凄そうなので、ずっと乗ってみたかったのですが、意気揚々とクルーズ船乗り場に行ってみると
まじかよ!日本海の外洋に出るわけでもなく、ここ運河だぜ。
まあ確かにこの日は風は強めだったけどね。安全が第一だから仕方ないかな。
富岩水上ラインとは
そんなわけで翌日、再び環水公園へ行き、リベンジしてみます。
この日は風もなく、立山連峰もくっきりと見えて、控えめに言って最高のコンディションでした。
富岩水上ラインは、この環水公園と日本海に面した「岩瀬」を結ぶ運河クルーズ(富山と岩瀬で富岩ですね)。
旅客船新艇「kansui」と「fugan」、「sora」など4隻で運行し、岩瀬まで運航する便と、途中の中島閘門(こうもん)で折り返す運航便があります。
終点の岩瀬まで行って、北前船交易で栄えた港町岩瀬を散策し、岩瀬浜からライトレールで戻ってくるのも楽しそうだったのですが、僕が今回乗ったのは途中の中島閘門で折り返す中島便。
環水公園を出発すると、運河の中をのんびりと進み始めます。
船にはガイドさんが同乗していて、運航中の車窓や富岩運河のしくみなどを説明してくれたので大いに助かりました。
というのも「水のエレベーター」、ガイドさんの説明がなければ、結局なんだかよくわからないまま終わってしまったんじゃないか、と思うからです。
どこよりも詳しい「水のエレベーター」解説!
富岩水上ラインのハイライトである「水のエレベーター」体験ですが、なんだか面白そう!ということだけで来てしまったので、実は僕も詳細はよくわかりませんでした。
この「水のエレベーター」は「閘門(こうもん)」と呼ばれるもので、水位の異なる水面をもつ河川や運河、水路で船を通航させるための施設 。
富岩運河には、上流側(環水公園側)と下流側(岩瀬側)に2.5メートルという国内最大級の水位差があるのですが、それを調節するために設けられているのがパナマ運河方式の中島閘門。
閘室内に船が入ると前後の門扉を閉じ、水を抜いたり入れたりすることで水位を変化させ舟を上下する、というのが「水のエレベーター」ということなんですね。
実はこの閘門、日本にもいくつもあるのだそうですが、観光船に乗ってその上下を体験できるのはこの富岩水上ラインしかない、ということなんですね。
ということで実際に乗った感じを紹介します。
①まず上流側から閘門の中へ船で侵入します。
②船が閘門の中に入ると、上流側の扉が閉まります
③船が閘門の中に入ってるときはこんな感じ
④水を抜いて水位が下がってるのわかりますか?水位を調整してる時間は2分くらいだったかな、忘れちゃったけど。
⑤下流側の水位と同じになると、下流側の門が空き、船は再び出発します。
動画にまとめるとこんな感じです!
中島閘門操作室見学も
中島閘門往復コースに乗ると、いったん船を下車して中島閘門の操作室を見学することができます。
ガイドさんに導かれて船を降りると、操作室は閘門のすぐ脇にありました。
これは閘門の水位調整の管理を行うために建てられた操作室が、平成22年に復元されたもの。
操作室内も一般公開されていて、当時のままの大理石パネルの操作盤も残っていました。
操作室見学が終わり環水公園に戻ってくると、中島閘門での水のエレベーター体験記念として「中島閘門カード」をゲットできます!
「水戸黄門カード」みたいな印籠だったらめっちゃほしいけど、中島閘門じゃあんまり効力なさそうだな、と思っていたら、僕の前に座っていた30代ひとり旅と思しき女子がめっちゃ喜んでました。
「閘門マニア女子」にはもしかしたら絶大な効力があるかも!
でもそんな女子とどこで出会えるのか、まったく見当がつかないところが問題ですが。
<2023年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
富岩水上ラインへの旅
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