
盛岡市民のソウルフードと呼ばれる「福田パン」。
最近は、似たようなコッペパンのお店が全国津々浦々に生まれていますが、福田パンはその全コッペパン店長からレジェンドとして敬われる存在だと言います(風祭コッペパン研究所調べ)。
おかげで最近はいつも混んでいたり売り切れが早かったりして、観光客が攻略するのはなかなか難しい存在になってきました。
そこで何度もトライ&エラーを繰り返し、「福田パン攻略法@観光客Ver」を極めた風祭コッペパン研究所の秘伝をお教えしましょう!
コッペパン界のレジェンド「福田パン」
福田パンは、1948年創業の老舗のパン屋さん。多くの盛岡市民がこのパンを食べて育ってきたことから「盛岡のソウルフード」と呼ばれています。
地元・岩手大学の売店でパンを販売することになった際、なるべく安く学生を満腹にさせるために開発したコッペパンが現在の商品の原型だと言われています。
パン自体が大きめで、具材もたっぷりと挟まれることから、コッペパン1個と牛乳1本で、米飯2膳と味噌汁1杯と同等のカロリーになるよう計算されていたのだそうです。

福田パンの本店があるのは、盛岡駅から歩いて15~20分ほどの場所。観光客でも比較的気軽にアクセスできる場所にあります。
創業者の福田留吉さんが、花巻農学校時代に宮沢賢治の教えを受けていたこともあり、店舗の外観はイーハトーブ世界の学校をイメージした作りになっています。

ところがこの福田パンの本店、僕が行くとだいたい混んでいるのです。
僕が最初に福田パンを訪れたのは、盛岡の初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」が行われていた土曜日。

盛岡の隣の滝沢村から馬コと一緒に20キロくらい歩いて盛岡に入ったのですが、お腹もすいたので、ちょっと馬コの行列から離れて福田パンでランチを買って戻ろうと思ったのです。

げ、店の外まで並んでる!
まあ確かに土曜日のお昼どき、しかもお祭りの日(は関係ないかもしれませんが)なので混んではいる時間帯だと思いますが、さすがにこれは待てない。馬コがどんどん先に行っちゃう。
そんなわけで一回目はあえなく撃沈。

2回目は、今を時めく千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希くんが大船渡高校の3年生だった頃、盛岡まで夏の予選の試合を見に来たとき。
たぶん彼は甲子園では見られないだろう、ということで岩手県大会の準々決勝を見に来たのです。

ちなみに、この試合で佐々木くんは初めて公式戦で160キロを計測し、自らのホームランで延長で勝った試合でした。その後、決勝戦に登板せず、やっぱり甲子園ではその姿を見られませんでしたが。
その時にも試合前に福田パンに寄ったのですが、やはり土曜日の午前中ということで行列で断念。

断念ばっかりしてるけど、風祭コッペパン研究所の攻略法、あってますか?

こうした失敗があるからこそ、真の攻略法が語れるのです・・・
福田パンの注文システム
3度目のチャレンジは年末も押し迫った金曜日。お昼のピークが落ち着く午後1時半ころに行ってみました。


今日は並んでない!
正確には店内に2組先客がいましたが、ほとんど待つことなく注文できました。
ただし、この時間だと調理系のプレミアムメニューは売り切れてるものが多かったので、これらのメニューが食べたい場合は、やっぱり早い時間に行ったほうがいいですね。

そもそも福田パンは商品が売り切れてしまうと営業時間内でも閉店となってしまうので、確実に購入したい方は午後でも早めの時間に行ってみてください。

ところで、福田パン、どうやって注文するの?

基本はコッペパンに甘いクリーム系をぬるか、総菜系をはさむかなのですが、そもそもメニューが多いのと、組み合わせのパターンが無限にあるので、慣れていないと注文もなかなかたいへんです。
ぬり合わせの場合、「ミックス」と「半々」がありますが、これは上級者向けなので、初級者はとりあえずミックスでもOK!

甘い系は組み合わせたクリームの高いほうの値段となり、調理系は組み合わせた商品によってトッピング料金がかかります。
でも料金うんぬんよりも、これだけメニューがあるとその場で決めるのもなかなか難しいので、事前に予習はしていったほうがいいかもしれませんね。

列に並んで、自分の番が来たら「ご注文」窓口で店員さんに注文すれば、目の前でクリーム塗りたくって作ってくれます。


福田パンビギナーへのおすすめは何ですか?
福田パンの代名詞ともいえる人気の組み合わせは「あんバター」。
僕が行った時も、前の2組ともあんバターを頼んでたので、ビギナーのみなさんは必須ですね。
店内に貼ってあるランキングだと、クリーム系+バターが人気みたいです。
調理系は正直それぞれのお好みでいいと思います。僕はエッグハムカツ推しですけどね。
福田パン本店以外の穴場!
盛岡市内には本店以外でも福田パンを買える場所があります。
一番手軽に手に入りそうなのは、盛岡駅ビルにある「tetoteto(テトテト)」という岩手県内のご当地グルメが買えるショップ。

テトテトでは福田パンの人気の組み合わせメニューや調理パンがすでにセットされた状態で売っていますので、できあがるまでの待ち時間はありません。

ただ、マイナーなメニューやぶっ飛んだ組み合わせはない点と、目の前でクリームをぬってもらうワクワク感はありません。
でも「時間はないけど、電車の中で福田パンを食べたい」という人には絶賛おすすめのお店です。

また、福田パンには盛岡市内と近郊にいくつかの支店があります。
その一つが、2022年に新しくなった盛岡バスセンターにできた福田パン中の橋店。

バスセンター東棟の1階。新しくてしゃれおつな雰囲気です。

販売カウンターのみの小さなお店ですが、本店とおなじように店内で調理をしたものが購入できます。

メニュー表を見るかぎり、本店ほどラインナップは多くなさそうですが、福田パンであることは変わりありません。
僕が行ったとき(12月29日の金曜日)はランチ時間でもそれほど並んでいませんでした。盛岡のバスセンターは市街地からは若干外れますが、観光名所でもある岩手銀行赤れんが館からは遠くないので、街歩きをされる方はここに寄ってもいいかもしれません。

その他、福田パンの支店は市内の盛岡みたけ店、郊外の矢巾町には工場に併設された矢巾店があります。
いざ、福田パン実食!
では、実際の福田パンを紹介しましょう。
今回買ったのは「あん・バター」と「黒豆きなこ※」。※個人の好みです

まずは福田パンの定番、あん・バター(4年ぶり2回目)。

ぬり方を「半々」ではなく「ミックス」にしていたので、開いてもよくわかりませんが、バターもあんこも隅々までたっぷりぬられています。

あんこもバターもたっぷりなので、1個1,000キロカロリーくらいあるのでは?といううわさもありますが、実際には約570キロカロリーだそうです。
続いて、黒豆きなこ(初)。

個人的にきなこが好きなので、食べてみました。

黒豆ときなこのクリームなので、見た目はアレですが、甘さ控えめ、きなこの味もしっかり出てておいしかったです。
基本どれを食べてもおいしいし、安いし、ボリュームもあります。さすがコッペパン界のレジェンド。
そんなわけで盛岡に行ったらぜひ味わってほしいのですが、本店だけじゃなく、いろんな攻略の仕方があることを知っていただけたら、風祭コッペパン研究所としては本望です。
<2023年12月訪問ほか> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
福田パンへの旅
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