大和郡山には、大和でもっとも大規模な城郭「郡山城」があり、豊臣秀吉の弟・秀長が居城したことにより大和国の中心都市として栄えた城下町。
また、ここは金魚の産地としても有名ですので、かつてお祭りでは「金魚すくいの風祭」として近隣の小学校の女子たちのハートをくぎ付けにしていた僕にとって一度は行かなくてはならない場所でした。
そんなわけで、金魚のまちでの金魚すくい、チャレンジしてみましたよ!
郡山の金魚ストリート「やなぎまち商店街」
大和郡山市が金魚のまちとなったのは、享保9年(1724年)、甲斐の国から転封された柳澤吉里(やなぎさわよしさと)が持ち込んだことにより始まったと伝えられています。
幕末の頃になると、藩士の副業として育てられ、貴族や豪商の珍奇な愛玩物として飼われていましたが、明治以降は庶民の間でも流行するようになったため、明治維新後は、職禄を失った藩士や農家の副業として盛んに養殖されるようになったそうです。
そんなわけで、現在でも大和郡山は「金魚のまち」。市内はまさに金魚だらけです。
なかでも近鉄大和郡山駅からすぐの「柳町商店街」は「金魚ストーリート」として絶賛売り出し中。
なんてったって、郡山警察署が「金魚飛び出し注意」の看板作っちゃうくらいですから。
通りの両脇の商店前にはさまざまな金魚の装飾が飾られ、水槽の中では金魚が泳いでいます。
なかでも一番アレだったのが、コレ。
ん?自動改札機?
実はこれ、大和郡山市が開いた金魚の水槽デザインコンテスト屋外部門で最優秀賞となった、女子高生の案を実現したものだそうです。
でもこれだけ大きい水槽だといいですね。
娘が小さい頃、僕の指導の賜物か、お祭りの金魚すくいで金魚5匹くらい釣って帰ってきて、そのまま家で飼ってたことありますが、最後の1匹「ぱっくん(命名:娘)」は5年くらい生きて巨大化してしまい、家の小さい水槽ではかわいそうなくらいでした。
「こちくや」の金魚すくい道場へ
大和郡山でいつでも金魚すくいにチャレンジできる場所が、おみやげ処「こちくや」。
実はここを教えてくれたのは、大阪に住む仕事仲間(添乗員)の女子。
大和郡山で金魚すくいやってみたいんだけど、どこかできるところ知ってる?
あんたなー、いい年したおっちゃんが一人で金魚すくいなんかやってたらきしょいやんか!
(貴方みたいなイケオジが一人で金魚すくいしてたら思わず抱きしめたくなっちゃうでしょ?)
そんなわけで彼女の知る、このお店に連れてきてもらったのです。
ま、確かにナイスミドルがたったひとりで金魚バンバン釣りまくってるうしろ姿みせてたら、母性本能くすぐりまくりで、大和郡山の風紀上、誠によくないですね。
さて、この「こちくや」、多数の金魚グッズがあるお土産やさんで、店内はここを訪れた著名人のサインで埋め尽くされています。
このお店の屋外に設けられているのが「金魚すくい道場」。
ここではたびたび金魚すくい大会なども開かれていて、地元だけでなく、遠方からも通う人も多い金魚すくいの修業の場となっています。
この「こちくや」では1回200円で金魚すくい体験ができるのです。
釣った金魚は持ち帰れませんが、ポイ(紙を貼った金魚をすくう道具)を2本もらって、さあ、金魚すくいスタートです!
恋愛上手は金魚すくい上手
よっしゃ、かつて「金魚すくいの風祭」として鳴らしたテクニックをいかんなく発揮して、かわいい郡山キン子たちをゲットだぜ!
金魚すくいのコツは、強引に誘われると心許してしまいそうな金魚をうまいこと壁際に導いて、最後に壁ドン!とキメるように速攻で勝負することが肝要です。
ほら僕の手にかかったら「もう好きにして」状態ですね(オスかもしれないけど…)
金魚すくい上手は恋愛上手、と言われますが、まさに恋愛に通じるものがありますね。
あら、あんた意外とうまいな
惚れたらあかんで
あ、それはあれへん
結局、この日の成果は5匹。
まあこれ以上彼女たちを手に入れてしまっても全員に優しくできるわけじゃないしね。
帰り際、お店の前に、金魚の電話ボックス(のタペストリーのようなもの)があるのを発見しました。
実はかつて郡山にはこの「金魚の電話ボックス」が実際にあり、僕も一度見てみたいと思っていたのですが、著作権の関係で撤去されてしまったのです。
今回の訪問でそれが見られないのはとても残念に思っていたのですが、ここでその残り香のようなものに出会えてよかったです。
<2022年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
大和郡山「金魚のまち」の基本情報
大和郡山「金魚のまち」への旅
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