人々を寄せ付けない亜熱帯の森がどこまでも続く沖縄県の西表島。
そんなマングローブのジャングルの中に入って行けるクルーズは、西表島一番の人気観光コースです。
今回は西表島の北部にある「浦内川ジャングルクルーズ」に乗って、亜熱帯の森をトレッキングしてたら、うっかり大阪のマダームと交流をしてしまったお話です。
石垣島から西表島へ
西表島へのメインアクセスは、石垣島の離島フェリーターミナルから島の南部の「大原港」行きと島の北部の「上原港」行きの高速船があります。
島の北部、上原港行きの船は比較的波が荒い航路を通るため、波の高いこの日は欠航。
僕はもともと南部の大原港行きに乗る予定だったので影響はなかったのですが、前日の波照間行きの高速船でなかなかスリリングな思いをしていたので、船内であわてて酔い止めを飲みます。
ここ数日は酔い止め依存症&波高予想屋みたいになってます。
そんなスタートでしたが、それなりに揺れはしたものの、波照間航路にくらべたらかわいいもんで、無事、西表島に到着。
西表島は沖縄本島の次に大きな島で、実は石垣とか宮古よりも大きいのです。
そんなわけでこの日は1日まるまる西表。
レンタバイクを借りて半円を描くように島内を往復する(西表は一周する道路がないのです)予定にしています。
西表といえば、マングローブの生い茂る川を遡るジャングルクルーズが有名ですが、島の南側を流れる仲間川と、北側を流れる浦内川がその双璧。
仲間川の河口は到着した大原港に近く、ジャングルクルーズも大原港から乗りこむことができるのですが、今回僕は島の北側まで行って浦内川クルーズに挑戦します。
これが大原港からすぐ近くの仲間川。
河口に近いので、かなり川幅も広くなってますね。
浦内川クルーズの乗り場はここから島の正反対にある北側の上原港の先で、40キロ以上あるのですが、この日はときおり雨のぱらつく肌寒い天気。
数日前の座間味では半袖でバイクに乗って、南西諸島の厳しい紫外線の洗礼を受けて両腕やけど状態になっちゃったくらいだったのですが、冬の沖縄は気候の変化も激しいですね。
浦内川ジャングルクルーズ乗船
約1時間で浦内川ジャングルクルーズ乗り場に到着。
ここからこの船に乗って川の上流へと向かうのですが、この浦内川クルーズの特徴は、終点から滝めぐりのトレッキングができること。
僕がこっちのクルーズを選んだのは、まさにその滝めぐりをしてみたかったからなのです。
浦内川ジャングルクルーズのこの日の第1便は20人ほどのお客さんを乗せて出航。
浦内川は沖縄で最も長い川。
河口近くの川幅の広い場所から上流8キロの地点まで、道もなく人が立ち入れないような亜熱帯の森の中を進みます。
その気になると結構なスピードを出しますが、ところどころで減速して、船の操縦士兼ガイドさんの解説があります。
こんな感じです。
あ、なんかいい感じのマダームが映っちゃってましたね!
いやーん風祭さま、西表の港の女との密林デートなんて見せつけないで!
人気のまったくない熱帯雨林のジャングルにふたり迷い込んじゃったふりをして、原始的な、ああ、なんて原始的な・・・
と意味もなく火照ってしまった貴女、ご安心ください!
大阪のおば・・・、もとい、
大阪からいらっしゃったマダームのみなさまです。。。
出航から約30分、川幅が狭くなり船がこれ以上進めなくなったところがクルーズ船の終点。
そのまま折り返しの船で戻ってもいいのですが、滝めぐりのトレッキングをする人たちはここからジャングルの中に作られた遊歩道の中を歩くのです。
ジャングルでマダームと原始的な恋?
乗客のほとんどはトレッキングにチャレンジするようでしたが、ここから先はガイドはつかないので、帰りに乗る船の時間を伝えて各々で先に進みます。
僕は写真をゆっくり撮りながら行きたかったので、みんなから少し遅れて一番最後に出発します。
雨の多い西表島なので、遊歩道もところどころが沼状態。
乗船場で長靴を借りてきてよかったー!
これ、必須ですよ!
と、ひとり満悦していると、前方で大阪からいらしたマダームのみなさまが道の途中で立ち往生しています。
長靴を借りてこなかったマダームのひとりが、大きな水たまりを越えられなくて困っているのでしょうか?
近づく僕を見る眼差しが、まるで白馬の王子が助けにやってきたのを喜び勇んで待っているかのように輝いています。
え、もしかしてお姫様だっこですか?
いやいやいやいや、それは無理でしょ。
だってそんなことしたら恋の花咲く西表。
このままジャングルに迷い込んで原始的な、ああ、なんて原始的な・・・
すみませーん、ちょっとシャッター押してもらっていいですか?
はっ?
このすんごい太っといシダ入れて写真撮ってください!
すんごい太っといてマダーム、、、
ということは、ああ、僕たちの原始的な、なんて原始的な恋のジャングルプレイは・・・
はーい、じゃあこちらから。
掛け声は「ジャングル」で行きますからねー
3、2、1、ジャンゴゥー
あー、助かった。
全国35万人のファンを悲しませずにすんだ。
実はわりと好みのマダームもいたしね。
カンピレーの滝とマリユドゥの滝
そんなこんなで歩き始めて40分ちょっと、とうとう滝に到着しました!
これは「神の座」を意味するといわれるカンビレーの滝。
高低差はありませんが、200メートルにも渡っていくつもの滝が続き、 ゴウゴウと水が流れ迫力満点。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
その名の通り、なんとも神聖な空気が流れている場所でした。
この下流には日本の滝100選にも選ばれた「マリユドゥの滝」があるのですが、滝のたもとまで降りる道は現在通行止め。
船着場に戻る途中にある展望台から眺めることになります。
この展望台からは上流に小さくカンビレーの滝も望むことができます。
船を降りて2時間後、下流からやってきた船の折り返し便で戻ることになります。
西表島に着いてからはずっとどんよりとした雲が広がって、前日までのような青空は姿を見せてくれませんでしたが、西表島はこれでいいような気がします。
山も川も大地も、この島の美しい緑が一番映えるためには、青はむしろ妨げになってしまうかもしれないからね。
<2019年2月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
西表島・浦内川ジャングルクルーズの基本情報
西表島・浦内川ジャングルクルーズへの旅
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