僕は高校時代まで群馬の一番南のほうに住んでいたので、埼玉の秩父地方は身近な場所でした。
高校時代デートで長瀞の岩畳にいったり、友達と秩父の町にも何度か行ったことがあるのですが、その素晴らしさをまだイマイチ理解していなかったようです。
秩父には素敵なレトロの町並みがあるらしい。
しかも1本裏道に入ると、かつての遊郭街に当時の名残を色濃く残した建物がある。
そんな情報を聞きつけて、初めて秩父のまちなかを真剣に散策してみました。
秩父神社の参道、番場通り
秩父はかつて大宮郷と呼ばれ、門前町・市場町・宿場町として発展した山間都市。
町の真ん中にある秩父神社への参道である「番場通り」とその周辺には、大正後期から昭和初期にかけて建てられたモダンな建物が数多く残されています。
秩父鉄道の御花畑駅から東町通りをちょっと進み、番場通りへと入り、秩父神社方面に向かってみます。
おおお、いきなりレトロな病院!
旧片山醫院は明治43年に建てられたハイカラな洋風建築。現在は一般の住宅となっていますので、残念ながら敷地内には入れません。
細い商店街をそのまま進むと、番場通りのハイライトともいえる4つ角に出ます。
小池煙草店は昭和初期に建てられたタバコ屋さん。
その向かいにあるアールデコ調の建物が、カクテルバー snob (旧大月旅館別館)。
ここは旧大月旅館の別館として建てられたもので、1階が遊技場、2階が従業員の部屋だったようですが、現在はBarとして営業しています。
そして向かいの肉屋「安田屋」の隣にあるのが、秩父の至宝「パリー食堂」
昭和2年にカフェとして開業し、現在も昭和レトロな食堂として絶賛営業中!
国登録有形文化財にも指定され、秩父のレトロタウンの顔としてすっかり有名になってしまったので、休日は観光客でも賑わいます。
うかつなことに直前に別の店で食事をしちゃったし、ひとりぽっちだったので今回は寄りませんでしたが、入ってみたかったな。
次はこーゆー昭和レトロ好きな女子と一緒に食べに来たいと思います。
この一角もめぐるツアーです
本町通りのレトロ建物群
番場通りの突き当りにある秩父神社は知知夫(ちちぶ)国の総鎮守として平安時代に創建された由緒ある社。
秩父神社側から見た番場通り。
秩父神社前の交差点を左に曲がってしばらく行くと本町通りと交差しますが、この本町通り沿いにもユニークな建造物が数多くあります。
うぉー、カッコいい映画館!
と思ったのですが、実はこれはイタ飯屋さん。
かつて秩父国際劇場と呼ばれた松竹の映画館が現在はイタリアンダイニング&カフェ「トラゲット」というお店になっています。
明治時代初期に建築された商人宿「秩父館」を改装して地域の交流・観光拠点にしたのが「ほっとすぽっと秩父館」。
そして大正時代の銘仙問屋の店舗を活かしたレストランと物産販売のお店「秩父ふるさと館」。
こんな感じで本町通りもレトロな建物が再活用されて残っています。
秩父ふるさと館のある交差点を本町通りから西へ折れ、裏通りに入ると町の雰囲気が変わります。
いよいよ秩父の遊郭跡探訪
かつて織物産業などで栄えた秩父には花街があり、それがこの一帯の下町(もとまち)と呼ばれるあたりでした。
ところどころに元妓楼だったり料亭だったと思われる建物が残っています。
この界隈で最も有名な建物は「花月」という屋号だったかつての妓楼。
妓楼には女性が外の窓に向かって並ぶ、張見世(はりみせ)という部屋があるのですが、それが2階の通りに面した手すりの向こうなんでしょうか?
外観はほぼ当時のままの状態で残されているようですが、現在はヨガ教室になっているようです。
このゆるーい感じが、年季の入った風雅な建物に妙に似合ってるような気もします。
このツアーの写真、まさにここですね!
秩父、なかなか奥が深い!
あまりに身近な場所にあるので、あえて泊まりでゆっくり、という感じの場所じゃなかったけど、実はまだ秩父夜祭も見たことないし、今度またゆっくり来てみるのもいいかな、と思いました。
東京に帰るため西武秩父駅に行くと駅前温泉「祭の湯」ができていて、多くの人で賑わっていました。
<2020年11月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
秩父への旅
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