北海道に行く途中、恐山に立ち寄り、そのまま下北半島を北上して大間から函館へフェリーで渡るつもりだったので、その前に大間で1泊することにしました。
大間と言えば「マグロ」!
と思っている方、ある意味正解です!
しかし、今回初めて大間でゆっくりしてみたら、ここはマグロだけじゃなくて、温泉とか海の男のもんもんとか、浜の口説かれ上手な女とか、いろいろ味がありすぎた、いうお話です。
大間に温泉発見!
青森県の大間町は下北半島最北端の町、というか本州最北端の町。
大間に来るのは2度目で、「大間に来たらとりあえずマグロ丼」的な通過儀礼はすでにこなしたことがあるのですが、泊まったことはありませんでした。
大間ならおいしい魚を出す漁師宿みたいなところはたくさんあるんだろうけど、海辺の寒々しい感じの宿がほとんどだろうな、と思って宿泊施設を調べていたら、なんと「大間温泉」という文字を発見!
いいじゃないか、大間温泉!
本州最北の温泉で、腕っぷしの強い海の男と裸の付き合いも悪くないぞ!特によくもないけど。
ということで「おおま温泉海峡保養センター」というその宿に予約をしようとすると、なんと予約方法は電話のみ!
まあ、名前からして大間町民の健康保養センターみたいな感じのところだったので「こんなよそ者が泊めてもらえるだけありがとう!」の世界ですね。ちなみに電話で宿を予約したのは5年ぶりくらいでした。
☎夕食で大間マグロが食べられるプランがいいんですけど…
☎それなら大間マグロの食べくらべはいかがですか?
☎は?食べくらべ?
☎そうなんですよ!大間には海のマグロのほかに陸(おか)マグロと言われる大間牛があるんですけど、この食べくらべができるコースはいかがですか?
サイトを見てみるとこんな感じ。
☎おぉ、大間マグロと陸マグロ食べくらべで12,000円!やっす!
ということで、なんだかうまく乗せられたような気もしましたが、せっかくなのでこのプランを申し込んでみたのでした。
大間のマグロの興隆
予定より少し早いバスで大間に着いたので、ホテルに行く前に大間のまちなかを散歩することにしました。
大間漁港の近くでバスを降りて歩いていると、車でやってきた老夫婦が僕に何か尋ねてきます。
ちょっと聞きたいんだけど、よくマグロが水揚げされる港はここだろうか?
うーん、たぶんここだと思いますけど、僕も土地のものじゃないんで詳しくはわからないんですよねー
おとーさんが頭の中に思い描いてるのはこーゆー感じのものなんでしょーか?
これはたぶん大間漁港の荷揚げ場なので、この港にあるはずですが、この日は静かだったので水揚げの時間帯ではなかったんでしょうね。
史上最高値は、一匹3億3360万円、今でこそ大間のマグロと言えば高級マグロの代名詞のように言われていますが、かつてはまったく無名の存在だったのだと言います。
それが一挙にメジャーになったのは、2000年に放映されたNHKの連続テレビ小説「私の青空」で、大間のマグロ漁師の娘が主人公になったから。
これをきっかけに、マグロで大間を元気にしようと立ち上がった有志によってマグロ解体ショーをはじめとするイベントが始まり、その努力が実を結び、大間は今「(僕のように)マグロを食べに行く町」となったのです。
「おおま温泉海峡保養センター」は海の男の銭湯だった!
そして夕刻、満を持して「おおま温泉海峡保養センター」にチェックイン。
想像通り、ちょっと小さめの温泉ランドに宿泊客室が付いている、という感じの施設でした。
さっそくお風呂に行ってみると、そこはさながら港の銭湯。
僕以外は全員マグロ一本釣りでブイブイ言わせてる海の男たちです。
そして彼らの身体にはなんと見事な紋々が。
なかなか壮観!
こんなに紋々率が高い温泉浴場、初めてだぞ!(といっても2~30%くらいです)
でもまあ僕がこの町の銭湯にお邪魔しているだけですから、まったく文句はありません。
別に全然怖くはなかったんですけど、あまりにアウェイだったので、海の男と肩組んで語り合うまではできなかったですねー。ま、コロナだし。
いざ、大間まぐろと陸まぐろの食べ比べ
そしてお楽しみの夕食タイム!
まずは大間まぐろの3種盛り(大トロ・中トロ・赤身)。
そしてこれが陸まぐろといわれる大間牛。
合わせると、どーん!
いやー、なんというか脂がのりすぎてて最後はもう十分です、ありがとう!って感じでしたよ。
なんとも贅沢な悩みの大間の夜です。
本州最北端の地、大間崎へ
翌朝、素晴らしい天気だったので、朝食前に散歩に出かけてみます。
なに、この世界の終わり感満載の案内板!
ここが本州最北端、大間崎。
天気はいいんですが、風が荒れ狂ってて、やっぱりさいはて感、満載。
このモニュメントは、大間の漁師に一本釣りされた440キロのマグロがモデルになっています。
そして本州最北端の商店街。
このひときわ目立つ緑の建物「海峡荘」もマグロで有名な民宿だそうです。
通りの裏側にまわると、タコの日干し?
これはあやちゃん号新洋丸店で提供されている「たこあし」なんだな、きっと。
本州最北端の裏通りは「あやちゃん号」とか「あけみちゃん号」とか、なかなか魅力的な屋号が並ぶ通りでした。
♪北の酒場通りには 長い髪の女が似合う
と、細川たかしも唄ってる通り、ここで僕を待っているひとも、ちょっとお人好しで口説かれ上手な女だといいな。。。
と思ったら、大間町観光協会のサイトにあけみちゃんもあやちゃんも登場してました、ちゃんと!
<2020年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
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