小豆島は、瀬戸内国際芸術祭が行われている島なのかでも最大で、見どころも多いため、通常2~3日かけてめぐるのがよいとされています。
ところがこの小豆島、アート作品以外にも見どころが多くて困るのです。
この日は当時高校生だった娘のために、きっと女子高生のインスタの聖地に違いない、と思われる「小豆島オリーブ公園」に行ってみたら、案の定めちゃめちゃ時間をつぶしてしまいました。
ウミガメの来る小学校「旧戸形小学校」
小豆島2日目の朝。
日中は行く時間がなさそうだったので、ちょっと早起きしていきたいところがあったのでした。
早起きして、とか言ってるけど、早起きしなくても普通に5時には目覚めちゃうんだけどね、ナイスミドルのお年頃だから。
小豆島はレンタサイクルが充実していて、乗りたくなったらスマホで予約しておけば、島の中にたくさんあるサイクルスポットで貸出・返却自由なので、朝5時からでも電動自転車が借りられるのです。
ホテル近くのスーパーのサイクルスポットで自転車を借りて、朝のエンジェルロードを遠望しながら島の西へと進みます。
自転車で30分ほど、小豆島の西端にある旧戸形小学校に到着しました。
かつて、この小学校前の砂浜にウミガメが産卵したらしく、その記念碑が立っています。
その海岸に降りてみると目の前には海を渡る鯉のぼりが。
そう、今朝のサイクリングの目的は、この鯉のぼり。
1日早いけど、明日は端午の節句だしね。
かつてこの小学校にまだ子供たちが通っていた頃、毎年4月から5月初旬まで、新入生の健やかな成長を願って泳いでいた鯉のぼりが、今もこの時期にこうして飾られているのだそうです。
以前LINEトラベルjpでこの戸形小学校のこいのぼりの記事を書いた、風祭ファンクラブ香川県支部長でライター友達の杏花さんが
風祭さんみたいなロマンチックなナイスミドルにはとってもお似合いの場所よー
と言っていた通り、まさに僕にふさわしい愛と希望と情緒あふれるところでした。
小豆島オリーブ公園の「魔法のほうき」
さて、この日は「本気で小豆島セトゲーめぐり」の1日。
そう、小豆島はとても広範囲にアート作品が点在しているので、けっこう本気でめぐらないと予定していた場所を見おわらないのです。
朝食後、まずはバスで小豆島オリーブ公園へ。
ここは小豆島を代表する観光スポットではありますが、セトゲーの作品はないので、今回はさらっと見て、早めにアート巡りを始めようと思っていたのですが・・・
娘、あっという間に魔法のほうきに乗ってるし・・・
この小豆島オリーブ公園は、映画「魔女の宅急便」のロケ地になったことから、「魔法のほうき」を無料で貸出していて、園内であればどこにでも持ち出して写真を撮ってもいいのです。
そんなわけで公園内には「見習い魔女」がほうきに乗って飛びまくっているのですが、「ギリシャ風車」やエーゲ海を思わせるような瀬戸内の青い海をバックに誰でもインスタ映えな写真が撮れるということで大人気なのです。
っていうか、どんだけ乗ったら気がすむねん!
イマドキの女子高生的には、このオリーブ色の郵便ポストも「めっちゃばえる!」ということのようです。
手紙か何か出してるのかと思ったら、オリーブポストとアイドルの推しメンのブロマイドみたいなものを一緒に写真撮ってました。
なんやねんそれ。
そんな男のどこがいいねん。
お、いかんいかん。
茶の間でNHKのニュース見てるふりをして、娘が初めて連れてきた彼氏とは目も合わせないくせに、内心では急に寂しくなって気弱になってる昭和の頑固おやじみたいになってはいかんぞ、ナイスミドル!
オリーブのソフトクリームがあれば食いたいというし、四葉のオリーブがあると聞けば探したいというし、高二娘的にはこのオリーブ公園、かなりヒットしているようです。
そんなわけで、いずれ昭和の頑固おやじになりそうな全国のナイスミドルのみなさんに伝えたい。
娘が一緒に旅行に行ってくれるうちに、ぜひこの小豆島オリーブ公園に誘っておいたほうがいいぞ。
セトゲーでお遍路体験
・・・ということで予定の時間を大幅にオーバーして小豆島オリーブ公園を出発。
ここからはレンタサイクルでセトゲー作品巡りをすることにします。
草壁港近くのアート作品の前では地元のお母さんたちが冷たいお茶とひやむぎでお接待。
おねーちゃん、おせったい寄っていきなさいー
と言われて???な娘。
そうか、ここは島とはいえ四国お遍路の文化が根付いてる土地なんだな。
娘よ、ありがとうございます、と言ってご馳走になりなさい。
お遍路さんへのお接待は弘法大師へのお供えの意味も込められているため、お接待を断ることはよくないとされています。
僕たちはお遍路さんじゃないけど、お母さんたちはきっとわざわざ島に来てくれた人に何らかの感謝を示したいと思って、こうしてお接待をしてくれてるに違いありません。
四国で八十八カ所のお遍路を終えた人々は、道中の至るところで受けたお接待に感謝し、今度は自分が誰かのために恩返しをしたい、と強く思うようになるのだと言います。
僕たちはお接待のお礼に渡す納札はないけど、心からの感謝の気持ちを伝えること、そして願わくば、今度は自分が誰かのため何かしたいと思ってほしいけど、彼女がそこまで理解するのはまだちょっと早いかな。
<2019年5月訪問 > 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
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