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「中津祇園」で踊る彼女を探して【大分県中津市】

「中津祇園」は10万石の城下町だった大分県の中津を代表する600年近い伝統を持つお祭り。例年7月20日過ぎの金曜日から日曜日の3日間行われています。

大分市から中津に引っ越した知人の女子が、この中津祇園で踊る、という話を聞いて、灼熱の中津へと訪れたときのお話です。

※2022年は行事内容を縮小して7月23日ー24日の日程で行われる予定です。

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「中津祇園」とは

中津祇園の朝車の日に踊りよるけん、よかったら見に来てね・・・

大分にいる知り合いの女子と久しぶりにメッセで話したら、突然そんなお誘いがありました。

彼女は大分市内に住んでいたはずですが、実家のある中津に戻っていたらしいのです。

中津祇園は城下町中津を代表する、600年近い伝統を持つお祭り。

京都の祇園祭の流れを汲み、中津神社を中心とする「上祇園」と、闇無浜神社(くらなしはまじんじゃ)摂社の八坂神社を中心とする「下祇園」という二つの異なる神社の祇園祭を合わせてそう呼ぶのだそうです。

各町から出される全部で13台の祇園車(ぎおんぐるま)と2台のお神輿が中津の旧市内を練り歩くのですが、時に岸和田のだんじりのように激しく引き回すこともあります。

彼女はおそらくこの祇園車の上で、華麗に辻踊りをするのでしょう。

見てみたいな、と思いました。

そんなわけで中津に到着。

はやっ!(女子に呼ばれればどこにでも行く説あるけど・・・)。

まずは中津祇園「朝車」へ

僕が行ったのは中津祇園の2日目、「朝車」とよばれる日で、彼女によるとちょうど午前10時頃から、祇園車が中津の古い町並みを通るのだと言います。

駅の北側のアーケード街を抜けて、古い町並みが残る中津城方面に向かったのですが、シーンとしてますね。

お祭りの土曜日なんですけどね。

福沢通り(中津は福沢諭吉の出身地)という中津の目抜き通りを過ぎると、さっそく祇園車が見えてきました。

げ、いきなり怖いんですけど!

カメラ好きのひとがたくさん踊り子の写真撮りに来よるけん、と彼女は言ってたけど、祇園車の周りには町の関係者以外はあんまり見当たりません。

まだ昼間だからなんでしょうかね?
誰だコイツ、的な視線をときどき感じます。。。

中津祇園の朝車では、この祇園車が朝から「コンコンチキチン」の音とともに中津の旧市内を練り歩き、辻々で停車して民舞を奉納するのだと言います。

古来、悪霊などは通りの辻や町と町の境界から侵入してくるものと考えられていたため、御神幸で下界にお越しになった祇園の神様に悪霊退治していただこうと、辻々で踊りを奉納するのです。

しかし見ているとこの辻踊りの頻度が半端ないのです。
1回の辻踊りは2~3曲くらいですが、ちょっと進むとまた次の辻に到着するので、祇園車はなかなかすすみません。
この日と翌日の2日間、たぶん朝から晩まで練り歩き&辻踊りしているような感じです。

踊り子は小さな子供から舞踊のお師匠までさまざまだと言います。

踊りの曲も伝統的な舞踊曲かと思っていたのですが、演歌だったり歌謡曲だったり、小さい子はPOPSやアニメソングなんかで踊っていて、かなり大衆的な感じでした。

私、どこかの町の祇園車で踊っちょるけん、探してね

彼女からのヒントはそれだけ。

かつての面影を思い出しながら、祇園車の中の踊り子を次から次へと探します。

でも結局、これがあの時の彼女だ、という確信を持てないまま、あまりの暑さに耐えられず、その日はいったん祭りをあとにしたのでした。

中津祇園のフィナーレ「練り込み

結局、いくつもの町の祇園車を追いかけて、何十人もの踊り子を見たのですが、その中に彼女らしき姿は見当たりませんでした。

昼間、探したんだけど見つからなかったよ

ゴメン、実は今日は暑くて早めに祇園車降りちゃったのよ。でも明日は夜まで踊るので、見つけに来て

翌日の最終の夜は、中津祇園のハイライトである「練りこみ」という行事が行われます。

彼女からのそんな返信だけを頼りに、翌日は夜から祭りに出かけてみました。

夜の辻踊りは、昼間とはまた全然違う雰囲気。

正直、どの踊り子を見ても、僕にはどれがホンモノの彼女かなんてわからないような気がしました。
もしかするとどこかで目にしているのかもしれないし、最後まですれ違いかもしれない。

でも町じゅうの辻々から、真夏の生温かくて甘っとろい夜風に運ばれてくる喧噪を耳にし続けていると、そんなことはどうでもいいような気がしてくるのでした。

祇園車についてフラフラと、町の奥へ奥へと進むと、どうやら僕は闇無濱神社(くらなしはまじんじゃ)の境内へと導かれたようでした。

ここは下祇園の御祭神となる場所で、市中を巡行してきた祇園車が戻ってくる場所。
下祗園では「棒練り」とよばれる練り込みが行われ、境内の直線コースを祇園車が猛スピードで往復します。

「棒練り」は一見すると境内の直線コースをひたすら往復しているだけのように見えますが、スピードだけでなく、折り返す時の綱の引き戻し方や、祇園車が止まらないように台輪の周囲に引き手が集まって押すなど、様々な工夫を織り交ぜているのだと言います。

僕も祇園車が走ってくるのを正面で見ていましたが、確かに祇園車が止まらずに、見物客の中に突っ込んできたら大変な惨事になります。

もうひとつ、上祇園の御祭神となる中津城址の中津神社にも行ってみます。

市中から戻った上祇園の祇園車の練り込みは、走りながら豪快に祇園車の方向を変える「廻し練り」

これはだんじりに近いイメージですね。

2日目のハイライトを動画でまとめるとこんな感じになります。

中津祇園 夜

中津祇園は良くも悪くも地元の人たちよる地元の人たちのためのお祭りで、僕たちよそ者が入り込めるような軟弱なお祭りではありませんでした。

でもまあ、祭りというのは本来そいうものなのでしょう。

残念ながら君のことは探し出せなかったよ

帰り道、中津の街を歩きながら僕がそんなメッセージを送ると、彼女からはこんな返信が届いたのでした。

私、ちゃんと気づいてたわよ。あ、ホントに来てくれたんだ、って。

でももうそろそろホテルに戻っちゃう頃よね。
今年も無事に役目を果たしたので、早く白粉を落として、どこかでゆっくりしたいな、って思ってたんだけど。

祭りの終わりに漂う、甘く気怠い熱気は、まだ町のそこここに残っているようでした。

<2019年7月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください

中津祇園の基本情報

中津祇園保存協議会
大分県指定無形民俗文化財「中津祇園」 中津祇園保存協議会公式サイト

中津祇園への旅

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