上から読んでも温泉津温泉。
下から読んでも温泉津温泉。
ってわけじゃないけど、温泉津(ゆのつ)なんて不思議な名前の温泉だなあ、と思いつつ、僕は今までそこに行ったことがなかったのです。
今回も山陰本線を西へ向かう途中に通ったのですが、いつものように素通りではなく、初めて途中下車して温泉街を散策してみたのです。
山陰のもんさんみっしぇる???
「山陰のモンサンミッシェル」と呼ばれる場所が密かなブームなんだそうです。
あ、すみません言いすぎました。ブームはたぶん来てませんね。一部のワンダースポットマニア界隈だけかもしれません。
でも、
山陰のもんさんみっしぇる💛
と聞くだけでも行ってみたくなりますよね。
Oh!さ、山陰にこんなすっごい隠れたスポットがあったのかぁぁ
となるのか、
さ、さんいんの、も、もんさんみっしぇるぅぅ???
となるのか、実に楽しみですね(たぶん後者だと思うけど)。
ところがここ、最寄りのJR山陰線「戸田小浜駅」を通る列車が日中は3~4時間に1本で、列車で行くとかなり時間のロスになるのです。
そんなわけで隣の益田駅からレンタサイクルで往復する予定でいたのですが、あいにくの雨。
その結果、今回はモンサンミッシェルをあきらめ、初めて途中の温泉津(ゆのつ)温泉に寄ってみることになったのでした。
なんと世界遺産な「温泉津温泉」
温泉津温泉は島根県大田市の海沿いから内陸にかけて湧き出る温泉地。
温泉地としては全国で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された情緒ある街並みが残っています。
またここは石見銀山で採掘された銀の輸出港でもあったため、世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の一部として登録を受けています。
なにげにすごいぞ、温泉津温泉!
今まで温泉津駅は列車で何度も通ったことがあるのですが、こうして駅に降り立って歩くのは初めてです。
スナック「檸檬樹」。
しぶっ!
いやー、夜だったらこの店めっちゃのぞいてみたいけど、冒険だなあ。
僕がおそるおそるドアを開けると、カウンターのこっち側で頬杖つきながら手持ち無沙汰にポツンと腰かけてた妙齢のママが、
あら、いらっしゃい。
珍しいわね。こんな鄙びた温泉にナイスなミドルがぶらっと入ってくるなんて。
とか言いながら、搾りたての檸檬みたいな刺激的な香りを立ち昇らせてカウンターの中に戻る、みたいな感じのラブアフェアの可能性、10%。
酸いも甘いも知りつくして、すっかり絞られたての檸檬の皮みたくなっちゃったおかあさんが、
あらやだ、色男。
今夜はもう閉店にしちゃおうかしら、あっはっはっは。
とか言いながら出雲名物けんちゃん漬のお新香を僕の目の前にドン、と置きながらカウンターの横に座る可能性、90%。
さあ、あなたなら冒険、してみますか?
ナウでヤングな町並み散策が楽しい温泉津
昭和レトロな床屋「丹頂」。
大将、おまかせで!
とか頼んだら、本当にナウな髪形に仕上がるのか、それともチョンマゲか。
そもそもキミがいうナウとはいつの時代のナウなのか、丹頂!
昭和のナウなのか、平成のナウなのか、それとも令和のナウに仕上げてくれるのか。
冒険にあふれる町だぜ、温泉津の温泉街!
温泉街の途中にあった龍御前神社。
ここは毎週土曜日の夜、「石見神楽」の公演をやっているようです。見てみたいかも!
やがて温泉街の中心にある2つの共同湯が見えてきます。
ひとつは薬師湯。
この薬師湯は、日本温泉協会の天然温泉の審査で最高評価の「オール5」を受けた100%本物のかけ流し湯。
もうひとつは元湯温泉。
千古乃温泉と呼ばれる1300年の歴史を持つ由緒ある温泉です。
と言っても温泉に入りに来たわけじゃないんだけどね。
温泉津温泉、こんな町並み歩きしてるだけでも十分楽しかったです。
今回は泊まれなかったけど、次は泊まりで来てみたい場所ですね。
誰も知らないジブリの線路発見?
帰り際、温泉津温泉入口近くの海岸に降りてみると、海に続く線路がありました。
おおお、こんなところにジブリ発見!
愛媛県の下灘駅近くにある「海に続く線路」は、インスタで拡散されすぎて観光客が私有地に無断で入りまくったことに地主が怒っちゃって、ちょっとした炎上さわぎになっていましたが、ここの線路には全く人影ありません。
ネットにもまったく記述がないので、僕が第1発見者なんでしょうか!?
石見銀山から貨物列車かトロッコかで銀がここに運ばれてきて、船に荷揚げされていたのかもしれませんね。
そんなふうに考えるとロマンあるけど、どこにもそんな記述がないので真相はよくわかりません。
(番外編)そして山陰のモンサンミッシェル
温泉津駅から列車に乗って益田駅を過ぎると、車窓に見えてきました、本当はここに立ち寄るはずだった「山陰のモンサンミッシェル」。
どーですか?
どーですか?
おおお、さ、山陰にこんなすっごい隠れたスポットがあったのかぁぁぁ
って感じですよねっ!
え、そうでもない?
ま、ここは「衣毘須神社」という神社ですからね。
干潮のときだけ砂浜を通って参拝することができることから、そう呼ばれているのですが、思ったより全然ちっこい感じでした。
ちょうどこの時は雨やんでたけど、わざわざ自転車借りてくるほどの場所ではなかったかもしれません。ネタとしてなら別ですが。
ちなみに、このあたりから西の山陰本線は、日本海に沿って時に崖の上を走ったりして、なかなか景色のいい車窓が続くのですが、晴れていれば吉、荒天だと凶となる気まぐれな区間。
この日は結構風か強かったので、いやーな感じがしてたんですが、
【悲報】海を見下ろす崖の上で、強風のため列車止まる。
風で海にさざ波がたってるの、わかりますかね?
この山陰本線は、強風で基準値を超えると有無を言わさずその場で15分停車。
15分後、風が収まると動き出すのですが、また基準値を超えるとその場で15分・・・
みたいな繰り返しが何度もあって「山陰線恐怖の15分縛り」と名付けたいくらい。
台風みたいにずっと強風なわけじゃなくて、今日みたいに風に強弱あるときは、15分も待たずに風弱まったところでちょっと走り出してもいいと思うんだけどね。
といっても無理されても怖いので1時間半の遅延も我慢したけどね。
<2019年5月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
温泉津温泉への旅
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