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北海道の雄大な山々や牧場に囲まれた日高の大自然の中に「太陽の森 ディマシオ美術館」という小さな美術館があります。
誰もが知っているような有名な美術館ではありませんが、僕は前からここに行ってみたかったのです。
この美術館の最大の見どころはフランス幻想絵画のジェラール・ディマシオが描いた世界最大の油彩画。
ただそのディマシオの絵もさることながら、この建物がかつて「太陽小学校」という素敵な名前の小学校だったことが、僕の足をここに向かわせたのです。
「太陽の森 ディマシオ美術館」の前身は「太陽小学校」
「太陽の森 ディマシオ美術館」は、北海道日高地方中部の町、新冠の中心部からさらに30分ほど山の中に奥まった、新冠町太陽地区にあります。
人里離れたかなり辺鄙な場所にあり、ここに公共交通機関で来るのはかなり難易度の高いところなのですが、この美術館、なぜこんな辺鄙な場所にあるのか、というと、ここは昔の小学校の廃校跡を利用した建物だから。
その名も「太陽小学校」という名前だったそうです。
確かに廃校とともに忘れ去られてしまうのは惜しい名前ですね。
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『ディマシオ』とはフランス幻想絵画の巨匠、ジェラール・ディマシオのこと。
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僕は美術には全くの素人なのですが、彼は時に油彩とは思えぬほど細密な男女の裸像を、時に極めて写実的な未知の世界を描く幻想絵画の鬼才らしいのですが、どうやらこのディマシオのパトロンが日本にいて、その方がこの美術館のオーナーとなっているようです。
特にディマシオが94年から3年がかりで描いた、世界最大といわれる油彩画を飾るための場所を探していたところ、ちょうどこの小学校跡がネットオークションで売り出されていることを知り、体育館のサイズを測ったところぴったりだったことから、ここに美術館が作られたのだそうです。
いざ、校舎の中に侵入
美術館の中に入ってみると、なるほど、学校の廊下ですね。
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洗面所も、こんなふうに残っています。
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そしてかつての教室が展示スペースになっています。
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おっと、これが「油彩とは思えぬほど細密な男女の裸像」ってやつですね。
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そして、これが「極めて写実的な未知の世界」ですか?
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この「角」と「複数の乳房」はどうやらディマシオの定番のようで、ところどころの絵で見かけました。
世界最大の油彩画へ
旧校舎の一番奥から旧体育館に入ると、この美術館のメイン「世界最大の油彩画」の展示ルームとなります。
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ざっと全景はこんな感じ。
上のほうに体育館の天井がありますので、その巨大さがおわかりでしょうか?
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しかし実はこれ、ちょっとからくりがあって、絵画の上下左右に鏡を置くことによって、実施以上に大きく見せてもいるのです。
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この写真も、顔のこめかみのところを中心に上下左右が対称になっているのがお分かりでしょうか?
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世界最大の油彩画の大きさは9m×27mですが、この壁画を囲むように上下左右に貼られた鏡が、この絵を無限大の大きさに見せているのだそうです。
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そういえばここ、美術館としては珍しく、自由に写真撮影していいということでした。
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1時間に1回、この世界最大の油彩画のスペースでちょっとした音と光のショーがあります。
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といっても今はやりのプロジェクションマッピングみたいな派手で緻密なやつではなく、ディマシオ氏の世界観を説明するナレーションとともに油彩画をはじめ会場のところどころがライティングがされる、というささやかな感じのものでしたが。
館内にある日の当たる明るいサロンは、かつて給食スペースだった場所。
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太陽、という名前の通り、あたたかい時間がゆっくり流れるような、美術館でした。
周辺のサラブレッド街道もいい
さて、新冠といえばサラブレッド銀座と呼ばれる場所。
お~知ってるよ、ハイセイコー、ナリタブライアンだろっ?という競馬ファンの方は多いかと思いますが、ディマシオ美術館に行くまでにも素晴らしいファームがたくさん。
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いやー、実に北海道ですね!
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やっぱり競走馬はカッコいいですね。
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途中でそんな楽しみも味わえる、太陽の森ディマシオ美術館でもありました。
<2015年9月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
太陽の森ディマシオ美術館の基本情報
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太陽の森ディマシオ美術館への旅
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