なかなかすべてを見せてくれない利尻富士を振りむかせる旅の第2弾。
利尻には昆布やらウニやらのほかにも知る人ぞ知るグルメスポットがあるのです。
たとえば謎の利尻オリジナル乳酸飲料「ミルピス」とからーめん味楽の「焼き醤油ラーメン」とか。
今回は島一周の途中で立ち寄ったそんなお店をご紹介します。
日本一食べに行くのが困難な人気ラーメン店「らーめん味楽」
利尻富士にフラれ続けたまま鷲泊港から利尻島を半周すると、利尻島のもうひとつの港、沓形の町なかに着いちゃいました。
ちょうどお腹も減ってきたころだったので、名店だと聞いていた「らーめん味楽」に行ってみました。
利尻といえば昆布とウニですが、昔、英虞湾で美しすぎる海女に死ぬほどウニ食わされたあと、死ぬほど激しい・・・(以下略)以来、ダメなんですよ、ウニ。
利尻にきてウニを食わないとか、なんてもったいないんだ!という皆様もいらっしゃるかと思いますが、それ以外にもおいしいものがあるんですよ、利尻には。
そんな僕にとって利尻らしいグルメなのが、天然昆布ダシが絶妙な、この「焼き醤油ラーメン」。
なんでもこれを食すためにわざわざフェリーに乗ってここまでやってくる人もいるとかいないとか。確かに店内は平日にもかかわらず満員でした。
なんてたってキャッチコピーは「日本一行くのが困難な人気ラーメン店」ですよ!
ここまで来て行かない選択はないですよね。
そして味は見ての通りなのですが、見ててもわかんないか。
ぜひご自身でどーぞ!(遠いけど)
ミルピスおばちゃんのミルピス魂
ラーメンも食べてあったまって、午後になって少し気温も上がってきたので、再びバイクを走らせるとやがて見えてきたのが「ミルピス」の看板!
そう、ここが利尻を代表するご当地ドリンクを販売する「ミルピス商店」なのです。
このお店、もともとは牧場をやっていて、利尻牛乳を販売していたらしいのですが、乳酸菌と牛乳を調合したこのオリジナルのドリンクを開発し、今や利尻名物のご当地ドリンクになっているのが、このミルピス。
甘酸っぱくてカルピスの牛乳版みたいな味で1本350円。
結構な値段がしますが、まあ旅のネタとしてだからそれはいいでしょう。
店内に入るとテーブルとかカウンターがあり、有名店らしくいろんな人のサインなんかが飾ってありました。
ぶらっと店内に入ると先客はなく、僕がミルピスを注文するとおばちゃんが小皿に入れたかっぱえびせんを持ってきて、どこから来たのーって感じで話しかけてきます。
いいねいいね、これぞ旅の醍醐味だね、離島でのおばちゃんとのふれあい!
最初はそんなふうに思ってたのですが、どうやらなんか話の流れがそーゆー感じでないぞ。
机の上になんか想い出ノートみたいのあるなー、と思って手に取ってよくみると「注文帳」とか書いてあるし。。。
ご家族何人?とか聞かれたのでえーと、3人と答えると、
じゃー1か月で原液2、3本は飲んじゃうわね
ちなみに原液っていくらですか?
からだにいいからね、1本4000円!(たぶん、そんな感じの料金設定)
たっか! (個人の感想です)
「あ、家族は3人ですけど僕、今単身赴任なんで」
とかとっさに防御反応が働いてそんなことを口走ると、
あらー、ひとりでも1か月で1本飲み終わっちゃうわよー!体にいいんだから
とタタみかけてくるおばちゃん。
グググッ、ヤバいぞ俺、追い込まれてる感じするぞ。
利尻富士子を観念させる前に、俺が先に観念してマル裸にされちまいそうだぞ。。。
たとえばこれなんかさー
とまた何かおばちゃんスペシャルっぽいドリンクの試飲も出されてちまったぞ、俺!
あー、今日は利尻富士がてっぺんまで見えないんで、僕、もう一周するんで、じゃあそんときまでに考えてまた来ますー
ふーっ、危なかった。
利尻富士子、ありがとう。そしてキミをダシに使ってゴメン。
でも君が姿を見せてくれなかったおかげで何とか乗り切れたぞ、俺!
でも戻ってから改めて店内に貼ってあった古い紙焼き写真をよく見ると、そこには若かりし頃のおばちゃんと店を訪れる多くの人たちが映っていました。
きっと昔は今よりもっとたくさんの人がやってきたり、島内にもたくさんの人が住んでいたりして、こんなふうに宅配で商売なんかしなくてもよかったのかもしれませんね。
ちなみにこのミルピス商店、おばちゃんが不在の時は無人販売でお金を置いて勝手に飲めるようになってるそーなので、心優しい僕のように強引に誘われるとすぐいろいろ許してしまう人は、そーゆーときを狙って行くことをおすすめします。
北のカナリアたちと富士野園地
さて、こうして島のおばちゃんとのふれあいの醍醐味を十二分に味わった僕が利尻島1周にもどると、途中でこんな看板が。
北のカナリアたち?
その先にあったのは、吉永サユリスト主演の映画「北のカナリアたち」のロケ地になった場所でした。
この映画のメインのロケ地は隣の礼文島にあり、ロケで使われた学校が「北のカナリアパーク」として残されていますが、ここでも一部シーンの撮影が行われたのだそうです。
北の港の漁師小屋っぽい廃屋がいい味だしてますね。
そこから少し内陸の方に進むと、何も遮るものがなく利尻富士子が見渡せそうだったので行ってみます。
なんだか三原山を望む、伊豆大島の砂漠みたいな感じの雄大さですね。
富士子はまだ観念してくれないけど。
なんでこんなにいい天気なのに、先っぽだけ見せてくれないの!
利尻島ほぼ一周に近い場所にあったのが富士野園地。
片方は海、もう片方は秀峰利尻富士、という、ここもかなりいい感じの場所でした。
とか言ってるうちに鴛泊港に戻って島一周終わっちゃいました。
利尻島は1周60キロくらいなので、その気になれば2時間もあれば余裕で一周できちゃうのです。
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「ミルピス商店」/「らーめん味楽」への旅
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